112話 新しい根城造り
センチュリーというギルドが家を販売していることが取り仕切っていると言う事が分かったのでセンチュリーがいると思われる店に訪問すると、かなりの人で賑わっていた。
「良い家が見つかると良いですね……」
「その前にあの二人をどうにかしなきゃならんでしょ?」
「イチトとヌリカですか? まぁ、二人も方向性が間違っているけど頑張ってはいますからね〜」
「間違えたら意味がないだろ……間違えたら」
「そうですけど……あ、私達の番ですよ」
そう言ってシオンは受付へと向かっていき、家について話を始める。できれば広い家が良いなぁと、思うのだが……そういった訳にはいかないだろうと思い、話を聞く。すると、かなりオンボロだが、好きにして良いという建物があると言われ、俺達は案内された。
「これって……建て直したほうが早いってやつじゃないですか?」
「そりゃ、あんた達に任せるよ。これならあんたが言うガルボで使わせることができるぜ」
そう言ってセンチュリーギルドから見せられたのはオンボロの木造建物である。俺はシオンの顔を見ると、任せたと言った顔をするので、俺はその木造建物を根城にさせてもらう事にするのだった。
宿屋に戻ると、偵察の途中だったミリーと出くわす。
「よう、ミリー。そっちはどうだい?」
「あ、タイチ様……そうですね……。複数名のギルドで町を管理しているのが分かりますね。ギルド連合みたいな感じで、商業ギルドが中心となって町を盛り立てているようです」
商業ギルドと言う事は、生産系ギルドが取り仕切っていると言う事になる。俺は少し考え、ミリーの調査を終えさせることにさせた。
ここは意外と宝石類が沢山取れるようで、それでガルボを集めている冒険者がレグリアの人に売り付ける事が盛んらしい。そこで鑑定士の職業を持った人が集まってできたのが由来だ。おかしなことにこの世界にも奴隷システムがあるらしく。王国から使われなくなった犯罪者奴隷等は鉱山とかで働かされるという運命を持っているらしい。奴隷システムに関してはリタに確認しないと分からないが、どうして奴隷が必要なのかが問題である。
町を歩くこと数時間、ミリーからの情報はそこまでではなく、どうやって調べているのかが疑問になるくらいな情報を手に入れていた。
レグリア人は冒険者の事をあまり尊敬はしていないが、同じ人間と思っているようで、仲良く話をしてくれたりする。だが、王国はそうは思っていない。魔物などの戦争とかが起きた時の駒としか考えていないようなのだ。ガルボを積めば兵士の代わりに働いてくれる駒――。これではいくら冒険者が歩み寄っても仲良くなれるはずは無いし、関係は埋まらない。これは血という物なのであろうか……。隣の国でも似たような事になっているのかはまだ分かった事ではないが、聞く限りだと似たような状態だというのは変わらないらしい。
全くもって面倒である。
宿屋でアズロットたちを待っていると、相変わらずアズロットは怒りながら帰ってくる。二人がしっかりと仕事をしてくれないかららしい。
二人曰く、そろそろ武器に限界があり、自分達の技術ではこれが限界だとぬかしやがる。全ては武器が悪いのだと……。
「武器が悪いんです! それにアズロットさんは、スキル持ちと言うじゃないですかそんな人に叶うはずはありませんよ!」
イチトが力説するかのように俺に言う。まぁ、あながち間違ってはいないがそれを真似れば少しは上達してスキルアップするのではないのかと俺は思うのだが……。
「アズロットの言うことを聞いたらあんた達も剣技のスキルを覚えるんじゃないの?」
そんな事を簡単に言うシオン。二人は驚くかのようにシオンを見る。全くその通りである。アズロットは剣技が付いているので真似をすると覚えやすくなるだろう。二人の話を考慮しながら俺達は新しい家に向かう事にすると、全員が引いた顔をする。
「ヌリカ、出番が来たな……お前の能力を生かす時が来たぞ」
「え?」
「この家を建て直せ。というか、手伝ってくれないか? お前のサブ職は大工職人だろ? ちょうどいいじゃんか」
助け舟を出したのに嫌そうな顔をするヌリカ。コイツ、本当に馬鹿だろ……そう思っていたら――。
「ヌリカ、手に職を持っているんだから有効に使わなければならないぞ! 私の部屋を奇麗に宜しくな!」
アズロットがさらに安い助け舟を出す。そしてやっとの事でこのバカは理解するのであった。
その日も宿屋に泊まり、翌朝からヌリカと俺は家の建て直しに入る。朽ち果てている木々を再生させるため、代わりになる素材を召喚すると、ヌリカがそれを使って補修を始める。流石大工職人のサブ職を持っているだけは有る。かなり手際よく作業を進めていく。初めからこういう事に生かせばよいのにと思いながら俺は物を召喚して、設備品をどんどんヌリカに設置させたり、補修させたりとする。使い方が分からないものは俺が説明して使い方を伝授する。すると、俺にも大工職人のスキルが付いていた。ラーニング能力が二では心もとないため、ラーニング能力を三に上げ、さらに上を目指す。どんな技が手に入るのか楽しみである。
二人でやる作業はあっという間に終わり、気が付いた時にはヌリカの大工職人のレベルも二に上がっていたのだった。四人が町の外から帰ってくると、見違えるほどの出来栄えとなっており、四人とも驚きの声を上げていた。
★――――――★
名前:ヌリカ
性別:男
種族:ヒューマン
職業:剣士
サブ職:大工職人
レベル:10
攻撃力(武器を持っていないときの状態):13
守備力(防具を装備していないときの状態):17
魔力:10
敏捷力:15
HP:30
MP:17
装備(頭):皮の帽子
装備(上半身防具):皮の鎧
装備(下半身防具):皮のレガース
装備(右腕):ロングソード
装備(腰):無し
装備(左腕):バックラー
装備(足):皮の靴
スキルポイント:100
【アイテム】
【特殊スキル】
【スキル】
・家造り:2
【魔法】




