↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
1/9

プロローグのプロローグ

「教育実習で遅刻するとかマジで論外すぎるって……!」


慣れないネクタイをなんとか結びながら持ち物の確認をする。

くっそー、極悪店長の手によって昨日の深夜2時まで無理やりシフトを入れられたせいで寝坊してしまった。教育実習は一度の遅刻や欠席が命取りになると何度も釘を刺されてきたのに!


「次のバスは……3分後か」


今までは交通費を浮かせるために意地でもバスを使ってこなかったが、今日ばっかりは仕方がない。とにかくなんでもいいから間に合ってくれ、と祈りつつ全速力でバス停まで走ってなんとか扉が閉まる直前に乗り込むことに成功した。ま、間に合った……!

軽く息を整えながらバスの中を見回すと、朝早いせいか一番後ろの右端が空いていた。ラッキーと思いながら座った直後、背後から大きなブレーキ音と共にものすごい衝撃が俺を襲った。あ、これ死んだわ……





「憐れな青年よ……」

「ん……?」


聞いたことのない声が聞こえて目を覚ますと、そこには美しい女神がいた。

いや、本当に女神なのかどうかは尋ねていないからわからないけれど、なぜか女神だと確信できる。女神ってそういうものなのかな。


「道半ばで命を奪われた憐れな青年よ、あなたにもう一度夢を叶える機会を授けましょう」

「あ、そっか! 俺死んだんじゃん!」


女神に道半ばで命を奪われた、と言われたところで自分が死んだことを思い出した。今ごろ実習先の先生方は実習生が来ないと怒ってるだろうな。違うんだよ、俺バスに追突されて死んだんだよ! というかもう一度夢を叶える機会ってなんだ?


「さぁ、新たな世界へお行きなさい」

「えっ、ちょっと待って、もっと詳しく説明してよ! ってかあなた誰!?」

「わたくしは恋の女神です」


女神は女神でも、恋の女神だった!

困惑していると突如恋の女神に担がれて、ブラックホールのような謎の穴に投げ込まれた。待って、恋の女神って……俺どうなっちゃうの!?!?





「おめでとうございます松代さん、男の子ですよ!」


こうして生まれ変わった俺は、松代友樹として恋の女神の思し召しのままに恋愛の世界に生きる......ことなく平凡な生活を送って中学1年生になった。もちろん彼女は今のところできそうにない。

恋の女神よ、一体俺をどうするつもりなんだ。

このままだと本当に教師になる夢を叶えてそのまま生涯終えちゃうよ!? 俺を転生させたメリットなくない? 女神ってただ可哀想って理由だけで人を転生させるものなのかな。それとも、中学で運命の人に出会ったりして......


「ただいまより、第64期、市立土野東中学校入学式を始める」


入学式、暇だなあ。そりゃちょっとは緊張するけど前世で経験済みなので新鮮味に欠ける。

どうせ、受験して私立に入学しなければ中学に入ったところで大して変わらないんだよね。小学校が同じだった人が半数を占めるし......


つまらない入学式が終わってこれから1年間使う教室に移動することになって、全員が席につくと早速オリエンテーションが始まった。


「じゃあ、前後の人で1分間自己紹介をしてくださいねー。はい、スタート」


なんだよ1分間の自己紹介って! みんな困ってるじゃん! 本当に大学で四年間教職取ったのか!? 適当なこと言いやがって! 呆れながらも、後ろの席の人を放置するわけにはいかないので渋々振り向くと、事故に遭ったときと同じくらいの衝撃に襲われた。

ちょっとボサっとした黒髪に黒縁めがね。なんてことない普通の中学生男子のはずなのに。


「はじめまして、水城です」


そうか、俺は恋愛シミュレーションゲームの親友キャラで、この人をサポートするために生まれてきたんだった。


なんとなくキャラ紹介

松代友樹(まつしろともき)

教師を目指していた青年の転生体

水城に出会ったことで自分が恋愛シミュレーションゲームの親友キャラであることを自覚した。

前世で教師になるべく子供の心理について学んでいたため学校のコミュニティ内での世渡りが上手く、陰陽師(陽キャとも陰キャとも仲が良い)ポジションを確立している。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。