10.覚悟の選択
文章力つけたい。
「はぁはぁはぁ……ッ!!」
「もうギブアップかクソ雑魚ォ‼ もっともっと楽しませろよォ!!!!」
後ろから聞こえて来る舞楽の楽しそうな叫び声。
魔眼の反動で体力を消耗しており、全速力で逃げる事が出来ない憂……そして何より、この道が更に体力を奪っていた。
「クソッ!! 何でこんなに道が入り組んでんだよ!!」
『それが奴の力なのだろう。さしずめ【道の構造を変える】魔眼と言った所か』
逃げ道は舞楽の魔眼により「脇道がなく曲がりくねった道」へと変化していたのである。
邪魔だが、壊す為に立ち止まっては本末転倒……だが、このままではジリ貧だ。
「この、まま、じゃ、追い、つか、れッ!!」
『何故逃げる。お前には"力がある"じゃあないか』
「だか、らッ!! 立ち止まったらアイツに__」
『壁にじゃない、奴に使え』
「は!? それ、って」
『殺せ』
その言葉を聞いた瞬間、体の芯が一気に冷たくなるのを感じた。
「殺せって……お前、何言って」
この悪魔は自分に「人殺しになれ」と、そう言って来たのだ。
『殺すか殺さないか……お前はそれを選べる程強いのか?』
「それ、は……」
『やらなければお前が死ぬだけだ』
悪魔の言う通り、このままではいずれ追いつかれ…………殺される。
しかし、憂に人を殺す"覚悟"は無かった。
「はぁはぁはぁ……ッ!!」
「ひゃひゃひゃ!! ぶっ殺してやるゥ!!!!!!!!!!!!!」
命を玩具にしか見ていない、とち狂った殺意がこちらに向かって来る。
既に距離は目と鼻の先。悩む時間は無い。
決断は____今。
「あぁクソクソッ‼ クソがあぁぁ!!!!」
声を荒げ身を奮い立たせる。極限状態の中、憂は人殺し……否、"自分が生きる可能性"を選んだ。
だがここで。予想外の出来事が起きる。
「魔眼起動ォ!!」
右目を紅に染め魔眼を発動…………出来なかったのだ。
「ッ?! どうして……!!」
「ひゃひゃひゃひゃひゃ!!!!!! 何ぼォっと突っ立ってんだァ!!!!!!!」
「まずッ!?」
予想だにしない結果に放心してしまい、その隙を舞楽が見逃すはずも無かった。
「魔眼起動ォオオオオオウ!!!!!!」
舞楽の右目が紅に染まった瞬間、周りの壁や地面が地鳴りのような音を立てながら"三本の巨大杭"に形を変える。そしてそのまま巨大杭は加速し、憂の肩や脇腹をいとも簡単に貫いた。
「あああああああ!!!!」
「どォだァ?? これが《ベリト》の【形を変える】魔眼ンンン!!!!! 全てが思うままの最高の力だァァァ!!!!!!!! あひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!!!!!!」
舞楽は乱雑に巨大杭を引き抜き、憂を地面に叩きつける。
「ぁぁぁ……どう、して」
必死に脇腹を押さえるが激痛は一向に消えない。
決死の覚悟で選んだ行動は、まさかの失敗で終わった。
『やはりこうなったか』
「なに、言って……」
悪魔は嘘をついていない……ただ、信頼してはいけなかっただけ。
『"魔眼持ちに魔眼の力は通じない"……そう言えは言っていなかったか?』
「お、前……!! ふざけ、ぐはッ!!」
「あひゃひゃ!! なァに一人で喚いてんだァ???」
悪魔に憤るがそれも空しく、憂の体は舞楽の巨大杭によって吹き飛ばされる。
「はぁ、はぁ、おえぇぇ」
「ひゃひゃひゃ。やっぱ面白いなァ……てめェみてェなクソ雑魚がァ、必死こいて逃げるのはよォォォ!!!!!!!!!!!!!!」
勝利を確信し雄たけびを上げる舞楽。魔眼が通じないと分かった今、もはや憂に勝ち目は無かった。 悪魔に弄ばれ、殺人鬼に殺される……目から涙が溢れ出すが、それも無意味だ。
「さぁて、楽しい楽しいゲームもォ!! これでしめぇだァ‼」
「________________殺ス」
その時、遠くの方からナニカが聞こえた
「_______ス殺_」
それは、舞楽でも憂でもない誰かの声
「_____ス殺ス」
それは、壁が壊れて、壊されていく音
「_ス殺ス殺ス」
それは、徐々に、徐々に大きくなっていく
ナニカが、来る。
「…………何だァ? この音」
異様な轟音に辺りを警戒しだす舞楽。
そして次の瞬間、壁から飛び出してきて来たのは____
「殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス」
服はボロボロで裸足。
両手に持つは死神の大鎌、それも槍と大槌が付く歪な大鎌。
、頭に被った紙袋から光る紅の右目が彼を魔眼使いだと教えてくれた。
だが、最も筆頭すべき点は男が"怒り狂っている"という事。
言うなればそれは"殺意の怪物"であった。
おまけ:憂くん達があれだけ暴れても誰も助けに来ないのは、舞楽くんによって人気のない殺害スポットに誘い込まれていたからです。なのでもし舞楽くんとの鬼ごっこで勝ちたいのなら、殺害スポットから脱出する必要があったんですね(RTA感)。
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