第11話「魔獣の森決戦ー二章ー、メリシスと都阿羅 VS悪意獣(メリスビースト)」(5)
第11話の5を公開します。
いつもながら遅更新になってしまい申し訳ありません。
書きたい事が上手く纏まらず、書くのに時間が掛かる上に、疲れで書けなくなるしで、どんどん遅れる負のスパイラル状態です。
が、何とか書き上がりました。
楽しんで頂けたら嬉しいです。
(10)
都阿羅は部屋で今日の出来事を思い返していた。
現れ、消えた怪獣らしきもの。
そして宇宙人。
それはまるで”特撮ドラマ”のような出来事だった。
それが現実に起こった。
そして自分の体の中に。。
あの後、兎萌は母親と共に駆け付けた救急車で病院に運ばれ、一緒に居た都阿羅も同行する事が出来た。
病院で意識を取り戻した兎萌はひどく疲れているようだった。
都阿羅に、
「たいして怪我とかないみたいやし、心配ないで。
明日の朝には退院出来るし。
けど、パパと連絡が取れへんねん。」
そう言った兎萌の様子に何か引っ掛かった。
父の事を口にした時、何かを隠しているように感じられた。
けれど今は尋ねるべきではないとも思い、言葉を飲み込んだ。
「家、壊れてもた。。」
そんな兎萌の言葉に、
「しばらく私の家に泊まったらええやん。
父親と母親には言っとくから。」
笑顔で答えた。
「でも、そんなん悪いわ。」
「何言ってんの。
うちらの仲やん。
親友が困ってたら助けるんがヒーローってもんやで。」
「ふふっ。おおきに。
後でママに言っとくわ。」
少しだけ笑顔を見せて兎萌がお礼を言った。
「まだ疲れてそうやし、うちはこれで帰るわ。
明日の朝、父親らと来るから。
ほなな。」
「うん、おおきに。ほなな。」
挨拶を交わし、病院を後にした。
家に連絡したら母親が車で迎えに来てくれた。
車中で兎萌の事を話したら、快諾してくれた。
怪獣が現れた場所は警察や自衛隊が調査を始めている、と教えてくれた。
昼食を終え、部屋に戻った都阿羅は色々考えようとしてみたが、ダメだった。
「なんぼ考えても分からんわ。
怪獣の動画、上がってないか見てみよ。」
考えるのをやめ、動画サイトに怪獣の動画が上がってないか調べようと机の上のノートパソコンの電源ボタンを押した。
起動するのを待っていると、
『うっ。』
頭の中で小さな呻き声が聞こえた。
融合した宇宙人が目覚めたのだと気付き、
「お姉さん、おはようございます。
目、覚めました?」
脳内に向かって声を掛けると、
『そうでしたね。』
頭の中で声が響いた。
自身の現状を理解した脳内宇宙人が、
『おはようございます、地球人の少女。
命を繋ぎ止めて下さったあなたの勇気に感謝します。』
固い口調で感謝の言葉を述べた。
「そんなん気にしないで下さい。
体、何ともないですか?」
都阿羅の問い掛けに、
『融合した事で肉体そのものはあなたと混ざり合ったので問題はありません。
ただ、もっと違和感があると思っていたのですが、すごく馴染んでいます。』
固いが、優しい声で答えた。
「無理しないで下さいね。
って、そや、忘れてた。
うちは”鐘神都阿羅”、小学5年生で10歳です。
お姉さんは”宇宙人”、なんですよね?」
『鐘神都阿羅さん、初めまして。
私は宇宙警察の広域捜査官、メリシスと申します。
この星には”とある調査”の為に赴きました。』
「調査って、あの”怪獣”の事ですか?」
『”怪獣”の出現は想定外でした。
私は地球時間で1週間前に起きた”ある事件”を調べる為に来ました。
多分、あなたのお姉さんに関係のある事です。』
「え?なんでおねえの事知ってんのですか?」
突然、姉の事を出され都阿羅は戸惑い尋ねた。
『融合した事で都阿羅の記憶が少し見えてしまいました。
直ぐに遮断したので見えたのは最近の記憶だけでしたが、あなたの名前を聞いて確信しました。』
「それじゃおねえらが何処に居るか知ってはるんですか?」
『あなたのお姉さん達は今”異世界”に居ます。
少し長くなりますが、聞かれますか?』
「おねえら生きてるんや、よかったよぉ。。」
都阿羅は心の底から安堵し、涙を溢れさせた。
生きていると信じていた。
けれどずっと不安だった。
それが"生きている"と聞かされ、長い悪夢から覚めたような気分だった。
都阿羅は、
「おねえらの事、話して下さい。」
しっかりした声で話すよう促した。
『わかりました、お話します。
その前に謝罪しておかなくてはなりません。
都阿羅の2人のお姉さんはもう普通の人間ではないのです。』
「どうゆう、事ですか?」
『それでは詳しく説明します。1週間前、この星に潜伏していた宇宙広域指名手配中の凶悪犯が・・・。』
そして話は夕食前まで続いた。
それは衝撃的な内容だった。
(11)
「都阿羅どうしたん?何かぼぉっとしてんで。」
「温かい内に食べんとよけい不味なんで。」
「ちょ、お父さん、どさくさに何言ってくれてんねん。」
「ジョークやん、ジョーク。」
そんな両親の夫婦漫才風の会話に、
「うん、美味しいで。」
まったく反応せず、とんちんかんな返事を返した。
そんな上の空の娘を心配顔で見つつも、
「何か考え事してんねやろ。」
「せやな。そりゃ悩みもあるやろ。」
意見を合わせ納得すると2人で他愛もない会話をしつつ食事を進めた。
そうこうしている内に都阿羅が、
「ごちそうさま。」
食後の挨拶をして立ち上がると、使った食器を流しに持って行き、
「お風呂入るわ。」
と告げて、風呂の準備をし、入浴した。
入浴中も何やら考え事をしていたが、風呂上がりに部屋で、
「うちも、おねえらみたいになるんや!」
突然、都阿羅が宣言した。
『都阿羅、どうしたのですか?』
メリシスが戸惑い気味に声を掛けた。
※意識まで融合してしまうと都阿羅の人格が消失してしまう為、メリシスが遮断しているので思考は読めない。
「うち、ずっと考えててん。
今、"悪意獣"言うんが暴れようとしてんねやろ。
せやから、メリねえさんの力貸してほしいねん。」
『それは危険です。
今の状態では私の力を使えるのはせいぜい10分くらいです。
それに都阿羅の体にもかなりの負担が掛かります。
だから絶対にダメです。』
「やったら体鍛えたりして強なるから。な。」
『それでもダメです。』
「メリねえさんの、ケチ。」
『な、ケチじゃないです。
ダメなものはダメなんです。』
そんな不毛な会話がしばらく続いた。
結局、都阿羅が諦める事で決着し、気分転換に"特撮ドラマ"を観始めた。
今日のチョイスは「劇場版ウルトラマンルーブ セレクト!絆のクリスタル」。
アサヒがウルトラウーマングリージョに変身するのが妹な都阿羅的に特にお気に入りで、今回が7回目の鑑賞になる。
鑑賞後、都阿羅もメリシスも、泣いていた。
「感動や〜。何回観ても感動するわ。」
『地球にはこんな凄い映像記録があるのですね。
あの方たちは今も地球に居られるのですか?
是非、ご挨拶を。』
メリシスは映画の内容が本当に在った事だと思い込んでいた。
そんなメリシスの変な反応に、
「えっと、メリねえさん。今のは映画って言うんやけど知らへんの?」
訝しみながら尋ねた。
『映画?それは何ですか?今のは事実の記録ではないのですか?』
「地球にあんな巨人や怪獣居らへんよ。」
『はっ、そ、そうでした。たしかに地球に絶滅した恐竜以外に巨人や怪獣が居たとゆう記録はありませんでした。
それでは今のは?』
「今のは"映画"って言って、撮影して作った、えっとぉ、どう説明したらええんやろ?」
『それは後で調べます。要するに"作られた映像"なのですね。』
「そうやねん。
それで、な、うちらもあんな感じで、、。」
『ダメです。』
「ええ、まだ全部言ってへんやん。」
『言わなくても分かります。ダメです。』
「そんな事言わんとちょっと良いように考えへん?」
『ダメったらダメです。』
またも不毛なアホの子討論が続き、結局根負けした都阿羅が疲れで轟沈した。
それから30分程経ち、都阿羅が完全に眠っているのを確認したメリシスは都阿羅の体を動かして起き上がった。
都阿羅が睡眠状態の時だけメリシスが体を制御する事が出来るので、寝入るのを待たなければならなかった。
起き上がった都阿羅は窓に近付き、外に人の気配がないのを確認すると、窓から軽やかに飛び出した。
如何だったでしょうか?
都阿羅とメリシスのやり取りはかなり気に入ってます。
しかし、自分の書くキャラはポンコツ化する傾向にある気がする。
メリシスからも軽くポンコツ臭が。。
次回はメリシスが調査を開始します。
楽しみにして頂けたら嬉しいです。
出来るだけ早く更新出来るよう頑張ります。
よろしくお願い致します。




