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八木 真白
市内の大病院の一部屋、ベットの前に呆然と座り込んでいる少女がいた。
彼女の名前は八木真白、高校二年生だ。少し抜けたところはあるが性格は極めて明るく、高校の友人関係も良好である。そんな彼女が、一切の表情を浮かべずに目の前に横たわる物言わぬ骸を眺めていた。骸の名は八木深雪、真白のたった一人の姉である。
真白は震える手で冷たくなった深雪の頬に触れるとか細い声でこう呟く、
「どうしてこんなことに」と。
時は三日前に遡る、真白は深雪と共に近所のショッピングモールに出掛けていた。その日は部活もなく、友達との予定も無かった、故に家族との時間を大切にしようと姉を外に連れ出したのだった。
特に何も買うものは無く、ただひたすら歩き回るだけ、だがそれでも楽しかった。姉の手を引き、あちらへ、こちらへ。
「真白、そろそろ帰らない?」
姉も疲れたのか真白にそう呼び掛ける。確かに今日は結構歩いた、そろそろ帰ろうかと姉の方向を振り返る。
その時、全てが変わった。




