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供物の姫  作者: 森ま
3/4

3話

中大脳動脈狭窄症という病気がある。


簡単に説明すると、首から脳内への基幹動脈の一部が狭くなっている病気で、いつ血管が詰まり脳梗塞が起きてもおかしくないような状態となる。


手足が痺れる、呂律が回らなくなるなどの症状が起きたら放置せず、MRIで確認すれば早期発見ができるだろう病気だ。


私は以前酔っぱらって線路に落ち、左側の頭を強打したという恥ずかしい過去を持っている。


恥ずかしい過去から3年、強打しすぎたのか左側の頭を触るとなんとも言えないムズ痒いような感触がして気持ち悪く、下の弟が勤めている病院で診てもらうことにした。


15分ほどで終わるからとMRIを受けたが、軽くその三倍は掛った。

何度も何度も確認したせいだろう。


MRIから出された私は弟から左側じゃなく右側に異常が見つかったと告げられ、脳外科の先生に連絡してるからすぐに診察を受けろと追い立てられた。


脳外科の先生いわく、ここまで動脈狭窄がありながら全く身体に異常が見られないのは不思議だが、いつ閉塞するか分からないためバイパス手術を受けるべきと言われた。


ちなみに、別の病院に勤めている上の弟は手術に反対した。

動脈狭窄自体が先天異常の可能性が高く、まったく身体に異常が無いのなら、その動脈以外の血流で補完されているのではないか、頭は一度開くと副作用の心配があるといい、兄弟で言い争いが起きた。


最終的に麻痺が起きてからでは遅いので、小心者の私はバイパス手術を受けた。




私は頭痛持ちではない。

生まれてこの方、頭痛とは無縁で生きてきた。


しかし、手術後の半月程はそれはもう痛かった。

頭が痛いというのが、あれほど苦痛に感じるとは思わなかった。


孫悟空の禁箍児はあんな感じなのかもしれない。


毎日ロキソニンのお世話になりながら、頭の中の血の巡りが落ち着くのを待ち続けていた。




ようやっと痛みが治まった私は右脳にある「開かずの扉」が開放されたことを知った。



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