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群馬銀行本店 部長②

智子と香は猛暑の中、冷たい市民プールではしゃぎまくっていた。

部長は日陰でのんびりと二人を見守っていた。


智子と香は一通り泳いだ後、部長のところに休憩に戻ってきた。


『香さん、何か飲みますか?』

部長が鞄から水筒を取り出してきた。

『あ、有り難う。ジャスミン茶?』

『はい、そうですよ、香さんの好きなジャスミン茶にしてきました。智子ちゃんの分もありますよ。』

部長は水筒を二個取り出し二人に手渡した。

まさに運動会の保護者のようであった。


『香、これ、この間香が飲んでた最高級ジャスミン茶?』

智子が興味深々に聞いてきた。

『そうですよ、智子ちゃん、お高いんですよ~。』

部長がにこにこしている。

『い、いくらするんですか?』

智子が前から気になっていた質問をぶつけた。

『この水筒一本で大体2万円位ですか。』

『2万円?』

智子がビックリしていた。

『水筒に入れてきたから、味は少し落ちてるかもです。』

部長が申し訳なさそうに言った。

『良いのよ、有り難う部長さん。』

香がお礼を言った。


『そうだ、私も家からパンを持ってきたの!部長さんも是非食べてみて!絶対美味しいんだから!』

そう言って今度は智子がリュックからパンを取り出した。


『はい、智子スペシャル!』

そう言って智子がパンを二人に手渡した。

三人は、智子スペシャルと最高級ジャスミン茶を楽しみながら、仲良くおしゃべりし出した。


『と、智子ちゃん!このパン、美味しい!何、これ?』

部長が思いの外、良いリアクションを見せた。


『でしょう?香と私の二人で偶然出来たパンなのよ!これのお陰で家のパン屋が盛り返したの!』

智子は香をチラッと見た。

香は下を向いている。


『これ、美味しい!娘たちにも買っていってあげたいな。このパン、何か特別なものでも入ってるの?』

部長がさんざん驚いている。


『特に何を入れているわけではないの。でもね、当時の香がメモした通りに作らないと、味が普通のパンに戻ってしまうの。小麦粉の量、水の量、焼く温度に時間、色々あるんだけど、1グラムでも、1分でも、1℃でも、行程に手順に比率といい、一つでも間違えると、味がガクンと落ちるのよ。』


智子はまた香をちらっと見て、

『不思議よねぇ。』

と呟いた。


香はずっと下を向いていた。


『こりゃ美味しい!』

部長は大喜びで食べている。


『はぁ!部長さんの用意したジャスミン茶、美味しい!』

智子も最高級ジャスミン茶の香と風味のあまりの優雅さに、女の喜びを隠しきれなかった。


三人はとても楽しい時間を過ごすこととなった。


お昼も済んで、十分休憩もとったので、智子がもう一泳ぎしてくると立ち上がった。


すると、香が想像していた通り、智子の水着は水に濡れて上も下も透け透けになっていた。


『ちょ、智子、その水着透け透けだよ?全部部長さんに見られちゃってるわよ。』

香が少し注意した。

『えっ!嘘?』

智子は上と下を少し手で隠して、部長の方をパッと見た。


『えっ、ああ、気にしないで下さい、大丈夫ですよ、家の一番下の娘も……』

部長はまるで見ていなかった上に、また小学6年生の娘の話をしだした。


『一番下の娘さんは、小6でしょ!』

香は少し呆れていた。


智子は恥ずかしそうにまたプールへ向かっていった。


すると今度は、智子のデカい尻に水着が食い込み、お尻が丸出しになっていた。


『もう智子~。』


香は困り果てたように部長の方を見ると、部長はまるで興味を持つことなく、水筒をリュックにしまい始めていた。


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