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命の輪(サークル・オブ・ライフ)  作者: 此花 陽
第六章:天岩戸という名の自作自演(偶像の完成)

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6-3. 狂騒の儀式 ――常世の長鳴鳥


 儀式の夜。


 アメノウズメが踊り、

 八百万の神が笑い転げたという。


 だが、その笑いは狂気を含んでいた。


 泰氏は、音響と光ファイバーにも

 似た特殊な術式を使い、

 岩戸の外に「理想郷シミュレーション」を投影した。



「岩戸の外の方が、

 あなたが居た時よりも輝いていますよ!」



 ウズメの叫びに、アマテラスは好奇心と、

 かすかな嫉妬で扉を細く開けた。


 その瞬間、泰氏は用意していた

 巨大な『八咫鏡』を彼女の眼前に突きつけた。


 鏡に映ったのは、

 泰氏がデジタル的に加工し、

 神々しさを極限まで高めた

「理想のアマテラス」の姿であった。



「……これが、私?」



 アマテラスが自らの幻影に見惚れた

 一瞬の隙を、泰氏は逃さなかった。


 彼女は外に引きずり出されると同時に、

 二度と岩戸(あるいは内面的な自由)に

 戻れないよう、注連縄しめなわという名の

「情報の結界」で囲い込まれた__。



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