豪邸とかくれんぼ
「前来た時夢かと思ってたが、やっぱり家はここであってるんだな」
「驚くことにそうなのよ」
そんな話をしている青嶋達の目の前には、まるでお城と言っても過言では無いほどの綿谷の自宅があった。
「ご無沙汰しております、古谷様青嶋様と、、、どちら様でしょうか?」
「初めましてー笑川上って言いまーす笑」
「おめえ来たことなかったのかよ」
基本的に綿谷の家は綿谷や使用人の面識のある人でないと入れないそうなのだが、川上はどうやら面識がないようだ。
「古谷様の親交の深いご友人様ということでありましたら許可致します。どうぞお入りください」
「別に親交は深くないわね」
「えー?笑」
素直でない人のせいで一瞬川上が入れなくなりそうだったが、何とか3人とも無事に綿谷の家に入ることができた。
「うえー広えー」
まるでドラマや映画でしか見たことない広さの豪邸に圧巻される青嶋である。
「ところで、綿谷はどこにいんだ?」
「先程連絡したのですが、どうやら迷子になっているようですので観光がてらお探しください」
「自分の家で迷子になるってどういうことだよ」
「毎回私たちをお出迎えしようとして玄関まで行く最中に迷子になるらしいわ」
「意味わからん」
「笑」
そうして3人は観光(?)がてら歩きながら綿谷を探すことにした。
「観光がてらって言われたけど、勝手に色々見て回っていいのか?」
「その辺り私もよく分からないけれど、まあ良いって言われてるから良いんじゃないかしら」
「適当だな」
そんな話をしながら歩いているととある人物に出会った。
「あら〜?古谷ちゃんじゃな〜い」
「あ、穂乃花のお姉様」
「へえーあいつ姉いたのか」
出会ったのは綺麗な大人びている女性だったが、どうやら綿谷の姉のようだ。
「初めまして〜綿谷美乃里っていいます〜」
「美乃里さんこれが例の青嶋くんよ」
「え〜!この人が青嶋くんなんだ〜!」
「なんで認知されてんの?」
「穂乃花ちゃんがよくあなたの話をしてくれるの〜」
「別にあんま嬉しくねえな」
どうやら綿谷は話の話題によく青嶋を出すらしく、綿谷姉に一方的に認知されていた。
「ところで綿谷、、、穂乃花さんがどこ行ったか知りませんか?」
「穂乃花ちゃんならさっき廊下で会ったかも〜」
「ありがとうございます」
その情報を頼りにそこら辺をうろついてみるが、結局綿谷は見つかりそうになかった。
「てか普段暮らしてる人が迷子になるんだから俺らも迷子になるだろこれ」
「そこに関しては大丈夫、私が地図を持ってるから」
「この家の?」
「そうよ」
「意味わかんねえな家の中の地図とか」
家の中で家の地図を見るという行為に驚愕する青嶋である。
「一応ここが穂乃花の部屋なのだけれど、、やっぱりいないわね、、」
「ったく、、迷子になるなら部屋にいとけよ、、」
「あれ〜なにしてるの〜?」
「うわびっくりした!」
綿谷に呆れていると青嶋の背後から突然本人がやってきた。
「てめえが来いって言うから来てやったんだよ」
「ほんとに来てくれたんだ〜嬉しい〜」
「仕方無くな?」
「エビチリに釣られた癖に、、」
「なんか言ったか?」
「いえ、なんでも」
そうしてなんだかんだで無事に4人が集合することができた。
「ところで、結局なんのために俺はここに連れてこられたんだ?」
今のところ青嶋に伝えられていることは綿谷の家に来いということしか伝えられていない。なので何故綿谷の家に来なければならなかったのか未だにわかっていない。
「なんだ?なんかするのか?」
「?」
「ん?」
そう聞いた青嶋だったが、綿谷は首を傾げて不思議そうにしていた。
「暇だな〜って思ったから呼んだだけだよ〜?」
「俺もう帰っていい?」
「せめてエビチリ食べてからでいいんじゃないかしら」
「確かに」
「やった〜」
「ちょろいわね」
そうして結局適当に集められた3人プラス綿谷だが、とあるゲームを始めることになった。それは、家の中でのかくれんぼだ。
「んでなんで俺が鬼なんだよ、、」
全く乗り気でない上に何故か鬼をやらされることになった青嶋である。
「もういいかー?って言っても聞こえねえだろこれ」
あまりにも広いためかなりの大声を出したが誰にも聞こえていないようだ。
「さてと、、まずどこから探すか、、、、って、、、ん?」
綿谷の部屋からスタートし部屋の外に出ると、見覚えのある髪型をしたものが隠れているのを見つけた。
「お前隠れる気ある?」
「見つかっちゃった〜」
「いや、、、部屋出た瞬間横にいたら見つかるに決まってんだろ」
「そっか〜でも私も鬼やりたかったしいいかな〜」
「んじゃ最初からお前がやれば良かったんでは?」
「まあまあ細かいことは気にしないで〜」
「おい」
そうして何故か鬼が増え綿谷と2人で隠れている人を探すこととなった。
「そういえば言い忘れてたけどお姉ちゃんも隠れてるから〜」
「なんで??」
「なんかやりたいってうるさかったから〜ごめんね〜」
「はあ、、まあいいけど、、」
何故か緊急参戦してきた綿谷の姉も含め、古谷と川上を探すこととなった。
「てか、、玄関に来るまでに迷子になってんだろ?毎朝学校行く時どうしてんだ??」
「学校行く時は峰島さんが着いてきてくれるから大丈夫なんだよね〜」
「峰島さんって?」
「前青嶋くんを家まで送ったお手伝いさんだよ〜」
「ああ、あのお前に似たよくわからんやつか」
「?」
どうやら普段は行きも帰りもお手伝いさんが着いてくるため大丈夫らしい。だがそのせいで逆に1人の時はよく迷子になるようだ。
「なあ」
「なに〜?」
探し始めてしばらくしたがまだ1人も見つけられない青嶋は、綿谷に1つ気になることを聞いた。
「お前道わからないんだよな?」
「そうだよ〜?」
「俺も初めて来たから当たり前だけど道わかんないよな?」
「そうだね〜」
「うん、ところで今ここはどこだ??」
「、、、、、」
「おい!」
気づいた時には時すでに遅く、まさかの迷子になってしまった。
「歩いてたら誰かいるから大丈夫だよ〜」
「適当だな」
迷子になってはしまったが、かくれんぼ中であり気にしても無駄なのでこのまま続行することにした。
「なかなか見つかんねえな、、次はここ行くか、、」
「すご〜い初めて来た〜」
「なんかすごい金ピカなものがいっぱいあるんだけどここ絶対入っちゃダメだよな??」
青嶋が入った部屋にはまるで1つ1つが高価で売れそうな金色に光ったものが大量にある部屋だった。
『ウイーン!ウイーン!侵入者発見!侵入者発見!』
「おいなんかやべえぞ!?」
「あれ〜」
その部屋に入った途端にサイレンが鳴り響き、ドアが閉められ逃げも隠れもできなくなってしまった。
「とりあえずなんか対処法を、、、ってなんか奥の方にいねえか??」
「あ〜玲奈ちゃん発見〜」
「あら、見つかっちゃったわ」
なんと金銀財宝がある奥の方でちょこんと座っている玲奈を発見した。
「ところで、これどうやって出んの?」
「普通にパスワードを入れたら出れるらしいわよ」
そう良い古谷は閉まっているドアの横についているパスコードを入力する機械で、パスワードを入力した。
「いや、なんでお前が知ってんの?」
「普通にこの地図に書いてあるわよ」
「セキュリティガバガバじゃねえか」
「ここの部屋はダミーなんだ〜だから本物のお宝のお部屋は別のとこにあるよ〜」
「んまあさすがにそうか」
どうやら侵入者を欺くための仮のお宝部屋だったようだ。そうしてかくれんぼは進行し、古谷の助けもあってか全員見つけることができた。
「はあ、、家の中にいるだけなのにクソほど疲れたんだけど、、」
「そろそろ夜ご飯食べよ〜」
「「「はーい」」」
そう言って綿谷はみんなを夕食の会場へと招くことになった。




