最後の試練 2
『アデュー、お兄ちゃん。ユイ、征くね!』
『ああ……!』
『結婚して、お兄ちゃん』
『いいよ、ユイ。愛している……!』
僕らは万感の思いをこめて、口づけを交わしたのだった。
※
そして、僕は言ったのだ。
「ユイ、パイロットを代われ。僕が征く……!」
ユイは答えた。
「うん、いいよお兄ちゃん。ユイ、まだまだヨーコちゃんと遊びたいしね!」
※
意欲の積極的表明。これが、最後の試練だった!
僕は、それに、かろうじて受かり――
正式に、飛翔体の主人公に成り果せたのである!
※
『当然ながらこの宇宙にも、親となる宇宙がある。つまりはこの宇宙も、誰か一人の親宇宙人の夢の創造物。親・子・孫・ひ孫と、宇宙は永遠に連なっている――』
『ということは、親の、親の親の親の――』
『――無限の彼方に、神祖たる“究極の宇宙中心点”が存在する!?』
『そこへ行くため、このムー大陸という飛翔体が建造された。夢を思い描いた主人公を乗せるため、親宇宙たるここに、太陽系に、地球に、やって来た……』
※
マリが万感の思いを込めて言う。
「究極の宇宙中心点。そこへ、私たちは、征くのね……」
僕は、首をゆっくり振る。「いいや」
僕は言うのだ。
「無限個ある宇宙の果ての中心。そこが、ゴール? いやいや――」
「そこを通り越して、向こう側まで!」
単振動。
つまり、無限×2の先にある、僕らの宇宙の裏側まで!!!




