表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【第二章開幕!】異世界で待ってた妹はモーニングスターで戦う魔法少女(物理)だった件  作者: 未知(いまだ・とも)
第1章 〜魂の帰る道〜

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

14/34

第14話「無限湧きコウモリ地獄!?角笛団+黒翼団、フルコースで迎撃開始!」

ここからは洞窟戦、いよいよ本番です。

ひとたび足を踏み入れれば、待っているのは——際限なく押し寄せるコウモリの群れ。


ただの戦闘ではなく、仲間それぞれの個性が光る『総力戦』になっています。

バルガンの豪快な一撃、ノエルの音響魔法、エリアスのドルイドとしての真骨頂、そして華麗なるリゼの剣技……。

黒翼団の精鋭たちも負けてはいません。


一人では決して突破できなかった壁を、みんなの力で切り開いていく過程を楽しんでいただけたら嬉しいです!

私たちはコウモリの奔流に完全に呑まれていた。

どこを向いても、視界は黒い羽と赤い眼で覆い尽くされてしまう。


「いや〜!……あとからあとから、キリがないわ!」

堪らずノエルが悲鳴をあげる。


剣で斬り裂いても、魔法で焼き払っても——次の瞬間には、洞窟の奥から新たな群れが湧き出してくる。


黒翼団の兵士たちも苦戦を強いられているようだ。

倒しても倒しても押し寄せる暴力的な黒い波を相手に、皆の顔には恐怖と焦燥が浮かび始めた。


(……やっぱり……普通の戦い方じゃ埒があかない!?)


【おいw 無限リスポーンw】

【これはバグ報告案件ですわ】

【おーい誰か運営呼んでこーい】


「無限湧き? このマップにそんな挙動を組んだ覚えは……」

「マップ?……組んだ?」

私が思わず聞き返すと、エリアスは一瞬だけ動揺を見せた。


「……いえ、なんでもありません」

彼は静かに目を伏せた。


「むぅ……まほー、つかえないでち……」

ぷくーっとほっぺをふくらませるみきぽん。

そうだ、こんな状況では私とみきぽんは手も足も出せない。


「みきぽん、やくたたずでち……」

ぽろりと涙が頬を伝い、彼女はぎゅっと拳を握りしめた。


「そんなことないのよ、みきぽんちゃんたちを守りたい……それだけで、お姉さんたちはがんばれるの!」

そう言って、優しくみきぽんの頭を撫でたのは、ノエルだった。

私もみきぽんを勇気づけようと、そっと抱きしめた。


「——なら、俺がまとめてぶっ飛ばしてやるぜ!」

混乱の渦の中、ただひとり余裕を見せたのはバルガンだった。


「おチビは野菜でも食って待ってろよな! ダーッハッハッ!」

「またやさいー!」


バルガンは愛用の戦斧を両手で握りしめると、力強く大地を踏み締めた。


そして巨体をぐっと沈めると、渾身の力で横薙ぎに振り抜いた。

空間そのものを断ち割るかのような重い一閃——。


「オラァァッ! ギャアギャアうるせぇんだよ、静かにしやがれッ!!」


ごうっと嵐のような風圧が洞窟を震わせ、迫り来る群れを根こそぎ薙ぎ払う。

吹き飛ばされたコウモリたちは壁に叩きつけられ、黒い染みとなり霧散していった。


「どうだ! コウモリのマッシュ、冥界洞窟風ッ!!」

「だから食材扱いーーーっ!?」


【冥界洞窟風てwww】

【食えるかどうかはさておき、うまそうに聞こえる不思議】


コミカルすぎる技名に、みきぽんは笑顔を取り戻した。

その笑顔に兵士たちも勇気をもらったのか、眼には再び希望の火が宿る。

「……いいぞ! 反撃する隙ができた!」


バルガンは、次々と力任せにコウモリを岩肌に叩きつけていく。

(バルガン……本気出したら、やっぱ強っ!)


【うお、範囲ぶっぱえっっぐw】

【脳筋は漢のロマン!!】

【マジかよ、俺、野菜食うわ……】


「ノエル、こちらも『音』で対抗しましょう」

「うふふ、任せて〜♪」


エリアスの指示を受けて、ノエルは弦楽器用の小さな弓を取り出した。


「みんな、ちょ〜っと我慢してね」


そして竪琴の弦を引くと、キイイッと不協和音を奏でた。

周囲の空気が震えるほどの甲高い音色が響き渡り、鼓膜が破れそうになる。


キイイイイイィィィッ!


怯んだコウモリたちは軌道を乱し、洞窟の中を狂ったように旋回する。

そこへ——戦士団の魔導士たちが一斉に詠唱を終え、杖の先に紅蓮の光を灯した。


「——撃てッ!」


放たれた火球は流星雨のように闇を裂き、轟音と共に群れへ突き刺さる。

爆ぜる炎が次々と重なり、洞窟全体が一瞬、昼のように赤く染まった。


ギャアアアアアッ!


断末魔を響かせながら、コウモリの群れは炎の奔流に呑まれて消えていった。


「コウモリは耳がいいから、よく効いたわね♪」

(……私たちにも、めっちゃ効いたけどねw)


【ノエルたんヒーラーどころかデバッファーとしても有能】

【俺の耳も破壊されたんだがww】


だが、体制を立て直した群れは怯むどころか、怒りを増したかのように一斉に突進してくる。


「くっ……! 防ぎきれない!」

兵士たちが思わず盾を構え、後退しかけたその瞬間——。


「退かずともよい。

 ……大地に眠る石の精よ いま目覚めよ……」


エリアスが杖を高く掲げると、刻まれたオグム文字が光を帯びた。

その輝きは洞窟の岩壁へと走り、鉱石たちが次々と共鳴するように瞬き始める。


パキン、と澄んだ音が響いたかと思うと——

暗い洞窟全体が、まるで夜空の星座のように輝き出した。


 「地に眠る知識の結晶よ

 光を解き放ち闇を砕け

 その輝きにて我らを護れ……」


壁や天井に散らばる鉱石から細かな光の粒子が降り注ぎ、仲間を包み込む。

その粒子はやがて魔法陣となり、半透明のドームを作り上げていった。


「——《輝石の護符ガーディアン・オブ・ストーンズ》!」


突進してきたコウモリたちが結界にぶつかるたび、ガラスが砕けるような音を立てて霧散していく。

洞窟に、私たちを守るシェルターが現れたようだ。


「……恐れることはありません。

 大地の精霊たちは、常に我らと共にあります」


淡い光が揺らめき、皆の瞳に再び勇気の火が灯った。


「やっぱりエリアス、やるわね〜♪」

「ダーッハッハッ、触れたそばから霧になっていきやがるぜ!」


【おお、エリアスやるな!】

【ドルイド地味職かと思ってたけど……かっけぇ!!】

【プラネタリウムかよ……バトルシーンにまさかの癒し】

【メガネくん推せるわw】


エリアスは汗を滲ませながらも、凛とした声で言った。

「守りは私が引き受けます、今のうちに攻めなさい!」


「恩に着る!」

リゼが風を切るように前へと躍り出た。

刃に纏うのはただの風ではない。戦女神の名を冠する黒き翼の加護——。


「女神モリガンの加護よ——我が刃に宿れ!」


その瞬間、白刃が淡く光を放ち、闇の中で流星のような軌跡を描いた。

リゼの身体は宙を舞うように回転し、鋭い斬撃が暴風と一体となって渦を巻く。


挿絵(By みてみん)


黒嵐舞踏こくらんぶとうッ!!」


轟音と共に、黒い羽が嵐のように巻き上がった。

斬撃は幾筋もの閃光となり、押し寄せていたコウモリの群れを一瞬にして切り刻む。


ギギャアアアアアッ!!


押しつぶされたような悲鳴が洞窟に反響し……

後に残るのは、吹き荒れる風と宙に散った黒い羽だけ。

リゼはただ一太刀で、無数の群れをまとめて葬り去った。


「さすが……我らの団長……!」

「女神が舞い降りたのかと思いました……」

兵士たちは息を呑み、視線を釘付けにされていた。

その姿はさながら——戦場に舞い降りた、黒翼の戦乙女(ヴァルキュリア)


【斬撃エフェクトが厨二心に刺さりまくる件】

【ここ、録画切り抜き確定じゃね!?】

【うおおおお、リゼ様ぁぁぁぁ!!】


でも——まだ終わらない。


「……ッ!」


私は奥の闇を見て、ゾクリとした。

いくら撃退しても、洞窟の奥からまた新たな群れがざわぁっと溢れ出してくる。


——これはただの無秩序な魔物の群れじゃない。

奥から流れてくる空気そのものが、重たく濁っている。

鼻を突くすえた匂い、肌をざらつかせる冷気……


明らかに、もっと大きな『悪意』の存在を感じる。


【おいおい、これもう雑魚の強さ超えてんぞ!?】

【みんな、大丈夫そ?】

【配信的には神展開だけどw】


「これは……災いの元を断たなければいけない、ということですね」


(まさか……このコウモリたちを操ってる何かが、本当のラスボスの正体!?)


「おねーたん……このおく、いやなかんじしまち……」

「大丈夫だよ、行こう!」

私は震えるみきぽんの小さな手をぎゅっと握った。


【この先、なんかヤバい気配……】

【うおおおお、いよいよボス戦か!?】

【まきぽん、セーブしとかしなくて大丈夫?】


「——行きましょう、闇の根源を見極めに」

エリアスが静かに杖を掲げる。


押し寄せる群れを退けながら、私たちは少しずつ洞窟の奥へと進んでいった。

闇の先からは、絶え間なく不気味な低い唸り声が聞こえる。


それはまるで「来い」と誘うかのように——。

最後まで読んでくださりありがとうございました!


今回のテーマは『連携』でした。

仲間それぞれの強みが違うからこそ、補い合って絶望的な状況をひっくり返せる——。

それが彼らの強さであり、絆の証でもあります。


しかし、戦いはまだ終わっていません。

洞窟の奥から漂ってくるのは、より深く、より濃い“闇”の気配。

そして、そこで待ち受けていたのは——?


次回、ついに『闇』の正体が現れる……!?

ぜひ一緒に、彼らの活躍を見届けてくださいね!


※《黒翼戦士団》の秘話は、シリーズの『いもモー裏話』で、ぜひお楽しみください

いもモー裏話はこちらから!

https://ncode.syosetu.com/n4405lb/

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
 あの、ちょっと混乱してしまったのですが……。 (引用)エリアスの指示を受けて、ノエルはすかさず小さな弓を取り出した。 「みんな、ちょ〜っと我慢してね」 そして竪琴の弦を引くと、キイイッと不協和音を…
闇の正体⁇…病みの招待ですかぁぁ_(:3 」∠)_
お肉は叩けば柔らかくなる    |  || /⌒\|    ∥  /⌒\ ヽ   | / ⌒ 人 |    ∧∧ イ/ /    /(゜ー゜ )/ (_ノマジカル☆魔ッ珠宝手塗   (  ヽ_ノヽ …
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ