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異世界でもプログラマは不足していた  作者: ベル
第一章 図書管理システム
10/31

Step8. 簡単に作れて見栄えがいいもの(習作)

 ゴブリン(ねこ)でもわかるE言語を読み終えて、一通りの使い方(言語仕様)を理解した。

 というか、地球で扱っているプログラミング言語と酷似していた。


 ゴブリン(ねこ)でもわかるE言語は、秀逸な書籍だった。

 丁寧な記載もさることながら、理解を促すために難易度が少しずつあげられており、バランス良く仕上げられていた。


 例えるならば、一本道のRPGだ。ドラ○エやF○みたいに、話さえ聞いていれば、行先に迷うことのないゲームだ。


 レベルバランスが取れており、真っ直ぐに進むだけで適切なレベルになり、ゲームがクリアできる。これが、個人的に良書だと思える技術書だ。


 逆にダメなのは、サ○の様な自由度の高いものだ。どこに行けばいいか分からないし、何をしたらいいのかもはっきりしない。


 いきなり四魔貴○に挑もうなら、瞬殺されてしまう。初めてプレイした人は、イベント(倒せない)ボスなのかどうかも分からない。これでは、ただただ心が折られて終わってしまう。


 ちなみに自分は、小学生の頃ロマンシングサ○3をクリア出来なかった。この思い出は、一生忘れないだろう。


 個人的な話はさておき、ゲームとしては神ゲーだが、これと同じことを技術書にやってはいけない。


 また借りた書籍は、ジン先輩のお古で、間違ったソースコードの訂正や、分かりにくい部分の解説が書いてあり、ミスリード(トラップ)にハマることなく理解できた。あとで感謝しておこう。


 さーて、ここから何しよっかなぁ……

 簡単に作れて、見栄えがいいもの作りたいな。


 うーん……


 そうだ、CUI(テキスト)ベースのリバーシ(白と黒を裏返す遊戯)を作ろう。この遊戯を説明するカタカナ三文字の言葉は、商標なので利用を控えた方がいいだろう。


 入力があって、それなりに考えることも適度にあって、作業量も多くなくて丁度いい。

 ※個人の感想です。


 作業量が丁度いいと書いたが、これは思いっきり個人差がある。保有してるスキルや、知識量に左右されるので、出来ない人は一生できないし、出来る人はあっさりできたりする。

これがプログラムの世界だ。


 自転車に、どれくらいで乗れるようになれますか?

 という問いに対して、はっきりと回答できる人はいないだろう。自分が出来たからといって、他の人に当てはまらないのである。


 脱線してしまったが、オセ……もといリバーシ(白と黒を裏返す遊戯)の作成に取り掛かろう。


 oooooooo

 oooooooo

 oooooooo

 oooWBooo

 oooBWooo

 oooooooo

 oooooooo

 oooooooo


 盤面はこんな感じかな。

 W = White(白)

 B = Black(黒)

 o = 空き


 2桁の数字を入力するとxyの座標とみなして、コマを配置するようにする。先行は黒からだ。


 >24

 と入力すると、x=2,y=4と解釈し盤面がこうなる。


 oooooooo

 oooooooo

 oooooooo

 ooBBBooo

 oooBWooo

 oooooooo

 oooooooo

 oooooooo


 コマを置く場合は、縦・横・ななめを見て、自分のコマと違う色が1つ以上あり、かつその先に自分と同じ色のコマがなくてはならない。


 置けない場合はパスとなる。

 リバーシのルールの説明だが、論理的思考が必要だ。

 これをプログラムに書き起こす。


 投影魔法と言っても、過言ではない。

 ――トレース、オン(投影開始)


 最初に、コマを置けるか判定&配置部分を作る。

 再帰(さいき)と呼ばれるテクニックを使いシンプルにする。


 動作確認をして、出来上がったら終了条件を設定し、ゲームの進行をメッセージで伝えるようにする。


 …




 ……




 ………




「出来たっ!」

 思わず声を上げてしまった。


 そして、誰かに見て欲しい不治の病が再発する。


「ジンせんぱ……」

 今ダメなやつ(ゾーン)だ。

 よし、ここはいつもの。


「ジェシカ―、ちょとちょっと大事な用事があるんだ。こっちきて」

「何よ?こっちは忙しいんだから」

「まぁまぁ、そういわずにこれを見て」

「はい、はい、ちょっとだけよ」


 操作方法を説明して、ジェシカと遊ぶ。


 …


 ……


「おおぉぉお、これは凄いじゃない♪」

「でしょー、ざっとこんなもんよ」


 ようやく目に見える形で伝わった。


「にしても何で白と黒なの?これランスロットってボードゲームでしょ?赤と青が一般的だと思うわよ」


「えっ、そうなの?また手直ししておくよ」


 娯楽の少ない異世界では、リバーシは鉄板チートだと思っていたが、違うようだ……


 そして、また赤と青いかよ。どんだけこの色好きなんだ。

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