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俺にもわからないあいつ  作者: 水野 紫愛
水曜日放課後で
1/4

“あ~あ。早く授業おわらねえかな~”

“あはは。あいつ寝てるぜ”

“よく発表するなー。私全く分からないのに~”

俺は梓妥(しだ) (りょう)という。さっきのはこのクラスの心だ。そう俺は人の心が読める。小さい頃から読めていた。それで両親に捨てられ今は里親という親がいる。爺ちゃんが死ぬ前にこのことは黙っておけ、といわれたからそれからずっと誰にも言わない。言ったって気持ち悪がれるだけだと知っている。ただ、俺が心が読めないやつがいる。南 (せい)という子だ。他の子は誰だって読めていたのに彼女だけは読めないのだ。彼女はいつも授業は聞かずどこか遠くの窓の外を見ている。誰とも仲良くする素振りは見えない。でもテストはほとんど90点代だ。中学2年のちょうど真中ぐらいだというのにすごいと思う。彼女の後ろに俺だからチラッとみるのだ。

話は戻るが彼女の心だけが読めない。その理由は今週の水曜日に分かることになる。


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