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第47話 修行 2

早朝、慌ただしく支度をするライドンとシュン。

二人がテンポスの制服に袖を通すと、そこにはもう一端の青年の姿があった。


「あのさ、思ったんだけど

テンポスの律動連盟には16人メンバーがいるんだろう?

こないだステラさんがマーシャと言ってたけど、女性は二人だけなの?」


「そうだよ、残りの14人は全員男さ」


シュンは意外に思った。


「おれたちの周りに、たまたま女性が多かっただけなのか」


「いや、街によると思う

テンポスはたまたま男が多いんだよな

花園のタスクのことがみんなに知られたら、他の街の女律動師が、こぞってウチに来たりしてな」


そうなるとまたステラはイライラの種が増えるんだな、とシュンは思った。


「もう1人のマーシャさんっていうのはどんな人なんだい?」


「あぁ、彼女は今ここにはいないよ

イーサップの街に指導員として派遣されてるのさ」

「あそこはね、何年か前にウチでいうメトルの森みたいなモンスターポイントが新たに発生しちゃって、

そこのモンスターが結構強いみたいなんだ」

「だから、慌てて律動師をたくさん育成しなきゃいけないらしくて、

今ウチから既に3人借り出されてる

マーシャはもうとっくに30過ぎたおばさんだし、現役のタスクよりそっちの方がいいんじゃないかな」


(30過ぎでおばさんかよ、おれたちの世界だとバッシングの対象になる言い方だな)


「まあステラもおばさんに近づいてるけどな

更年期っぽいしな」


クスクスと笑うライドン。


「ジルさんもイーサップにいるって?」


「師匠は、指導員の指導だよ

多分、もうクロニアに戻ってるんじゃないかな?」


「はぁ、とんでもなく有能な人なんだな」


「もうおれにも指導に入ってくれるかわからないからな」


「え、じゃあチャンスがあったらすぐに会わないとダメだな」


シュンはどうしてもジルに教えを請いたかった。

彼女のやる呼吸法というのも気になっていた。


「イーサップだけじゃなく、律動師たちのレベルは、ここ何年かずいぶん上がってるみたいだよ

それはモンスターのレベルも上がってるっていうことだから、この世界にとっていいことなのかはわからないんだけどね」


「そうなんだ、

そうだ、ライドンは……ブロンズ公国ってわかる?」


「いや、何なんだ?それは」


シュンは、一瞬迷った。

それでもライドンには話していいような気がした。


「ライドン、黙ってて申し訳なかったんだけど

一つの国が滅びかけてるって、女神様が…」

「モンスターの被害は、これからもっとひどくなるって

おれたちはもっともっと強くならなきゃいけないみたいなんだよ」


驚きを隠せないライドン。


「なんだって?夢にでも出てきたのか?」


「いや、こないだのツキヨリの時にさ

女神様は、おれたちならできるって信じてくれているよ

彼女の期待に応えたい」


ライドンの目はキラキラと輝いた。


「シュン、教えてくれてありがとうな

正直修行って大嫌いなんだけど、おかげでちょっとだけやる気が出てきたよ」


(それでもちょっとだけなんだな…)


「シュン、ライドン起きてるー?」


外で呼ぶ声がする。

二人が迎えに来たようだ。


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