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第48話 修行 3 《挿し絵あり》

ダンテ寺院はレンガ造りで、三角の屋根が何点かに連なるシュンがお城と見紛うほどの大きな建物だった。

聖拍院と比べると、大人数が収容できるような場所もありそうで、信徒の多さを物語るようだった。


中に入ってみると、優しそうなおじいさんが出迎えてくれた。

真っ白の大きなローブを羽織り、僧侶のような佇まいだった。


「よくおいでくださったね、ステラさんのお客様だよね

もう彼女が来ているから、案内させてもらおう」


老人に案内され、四人は廊下を進んだ。

狭い階段を上った先に用意されていたのは、白い壁に囲まれた何もない部屋だった。

シュンの世界でいえば、10畳ほどの広さだろうか。

窓が多く、やわらかな光が差し込んでいる。

周囲に高い建物がないため、視界に入るのは空ばかりだった。


(ここは、集中するにはいい環境かもしれない)


四人は用意されていた真っ白な服に着替えた。

まるで僧衣のような装いだ。

シュンは、修行の雰囲気が出ていて悪くないと感じた。


イストは胸の高鳴りを抑えきれず、

つい頬が緩んでしまう。


「おいイスト、その顔やめろよ

ステラが見たら気分を悪くするかもしれないだろ」


華麗に無視するイスト。


「おいったら」


「あら、ライドンちゃんいたの?」


強烈な煽りを喰らって、腹が立たずにはいられないライドン。


挿絵(By みてみん)


「お前、そうしてられるのも今のうちだからな

どんなに厳しい修行か、わからないくせに」


ガチャ。


ドアが開く。

ステラが入ってきた。

彼女の服はテンポスの制服だった。


「ライドン、あなたには何がわかるのかしら?」


「あ、いや、こいつがあまりにも舐めてやがるもんで」


「あなた恵まれすぎよ」

「修行の間だけは、敬語を使ってちょうだい

そうでなくても、あなたの軽口には前からイラついてたの」


ステラはみんながいつも思っていたことを代弁してくれた。


「まず横に並んで座りなさい、

拍の修行っていうのは、幾通りもあって終わりがないの

あなたたちに今必要なものを説明するわ」


四人は真剣にステラの声に耳を傾ける。


「パラメータの事はもちろん知ってると思うけど、これはそれぞれ上げていくための別々の修行があるの

本当のことを言うと、何年も何年もかけて修行していかなきゃいけないのよ」


「律動師たるもの、低いパラメータが1つでもあるのはダメよ

バランスが重要視されるわ

アマチュアだったら話は別だけど」


イストのこめかみが、ぴくりと動く。


「今回のタスクで必要なのは再現性と精神力

これをできれば、両方Dまであげたいわ」


それぞれが、自分のパラメータを心に思い描く

当然、両方D以上なんていう者は一人もいない。


「三日間でそれは無理と思う。

だけど、それくらいないと安心して、花園のタスクは受けられないっていうことよ」


イストはFとEだ。

これではかなり厳しいと言える。


「まずは全員のパラメータを見させてもらうわ」


四人は、それぞれのパラメータをステラに見せた。


一人ずつふんふんと確認していくステラ。


が、


シュンのところで一気に表情が変わる。

眉間にシワが寄り、口があんぐりと開いた。


「は、拍適正……A!?」

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