最終話 対抗戦代表者
季節は8月になろうとていた。
この世界の寒暖は、地球の北半球と近いらしく、だいぶ気温は暑い。
だが、シュンの体感では昼時の一番暑い時間帯でもせいぜい27、 8度といったところで、過ごしにくさは感じない。
夜は半袖では寒くなるほどに涼しかった。
「こりゃエアコンがいらないな」
「そりゃなんだ?」
「あ、これはおれの想像なんだけど、部屋の中の熱い空気を外に出してしまえば、中が涼しくなっていいのかなって」
「お前はバカか?
そんなことしたら外が暑くなって、結局中だってその装置をつけてない家はもっと暑くなっちゃうんじゃないのか?
そんなもの使わずに、涼しく過ごす方法なんていくらでもあるじゃないか」
「……そうですよね」
シュンの世界の話をいくら説明しようとしても無駄というものだ。
「タルネはいつくるんだ?」
「3日後だよ、こっちの楽器屋さんに行って鈴が見たいそうなんだ
それ以外にも、イストのお姉さんのところにも行きたいらしい」
「そっか、イストも来るんだよな?
ここまでそんなに遠くないけどさ、女二人は危険じゃないか?」
「護衛を雇ったらしいよ
ルストさんが、費用を全額出してくれたらしい」
「やっぱりさ、お金持ちの家に入れるって最高だよな」
シュンはこの2ヶ月ライドンと一緒に過ごしてみて、彼がなかなかの浪費家だということに気づかされていた。
タスクの収入だけ考えても、ライドンはシュンよりもずっと多かった。
それでもいつでも貯金が無い。
面白そうなものがあれば何にでも使ってしまうからだ。
シュンはこの2ヶ月でかなり蓄財できていた。
律動連盟はお金も預かってくれるから安心である。
コンコン。
「ライドンさん、シュンさんいますか?
ジル様からお手紙が届いております」
宿の使用人からの言伝だ。二人はなんのことかわかっている。
はやる気持ちをおさえながら二人はロビーへと向かった。
「来たぞ、シュン!」
「ああ、見せてくれ!」
8月20日クロック対タラブ 律動師対抗戦
選抜メンバー
先鋒ーライドン
次鋒ーデコイ
中堅ーメイナ
副将ールクシア
大将ーアーネス




