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おまけ 200字小説
この作品の元となったかっぽうの文章は、既に埋もれてしまっているので、比較ができるかな、と付け足してみました。
条件:200字以内。
「○○と呼ばれた少女は振り返る。」という文言が入ること。
「奈々、どうした」
「先生」
奈々と呼ばれた少女は振り返る。
「切っちゃった」
奈々は、左手の親指を立てて見せた。ジャガイモの皮を剥いていて切ってしまったようだ。
「だからピーラー使えって言ってるのに」
「一人前の奥さんになるには、練習あるのみなんですぅ」
可愛く膨れてみせる奈々に、男は溜息を吐いた。
「うちでくらい、先生はよせ」
「だって、うちで呼んでると、つい学校でも呼んじゃうから。あと半年、辛抱しなきゃね」
ちなみに199字でした。
名前が「奈々」なのは、文字数を抑えるためです。