罪とタプ
「……もぐもぐ……[ キュアキュ ]……毒! もぐもぐ[ キュアキュ ]毒!…もぐ[ キュアキュ ]毒!も[ キュアキュ ]どくどっくん!
モキュアキュドクドックキュン!」
「「「「「…………」」」」」
(……なんか変な呪文に聞こえる……)
ここはソウネ選別場、唯一の男は、一人ソウネを食べていた。
「……くっ!」
(……私はどうしてあんな奴の言いなりになって自由にさせてるのよ……囚人よ? それも私が一番憎む性犯罪を犯したクズなのよ?!)
そして、シビュターのミナは、男の交渉に負けたとは思っていないが、言われた通り罪を償わせる為今はその食事風景を見ていた。
「モキュアキュドクドックキュン! モキュアキュドクドックキュン! プッ!モキュアキュドクドックキュン! プリキュアキュドクドックキュン! げぇ〜……モキュアキュドクドックキュン!」
……オナラとゲップが……てか……
毒多すぎ!! 何なのこれ! 毒しかないの?!
「……やめてくんない!? 気持ち悪いから!」
赤い髪をした囚人が俺に怒鳴る。
「……すいません……」
「……最悪……そろそろ昼食の時間でしょ? ミナ〜休憩にしましょう」
「……そろそろ1時ね……いいわ、午前中までのタプを払うから並びなさい」
ミナは、ケイゴを睨んでいたが、腕につけた時計っぽいものを見ると個室みたいな部屋に入っていく。
「……あ〜疲れたね〜」
「本当よ……変な音をずっと聞かされて嫌になる」
「……おっもしろ!」
「…………」
囚人達は、一列に決まっているのか、綺麗に並んだ……俺以外は……
「…………」
……これ俺はどこに並べば……
ケイゴは、ソウネの山の隣座ったまま固まっていた。
「……はい、461番……貴方は、567タプよ」
「……相変わらず少ないわよこれ……」
赤い髪の囚人は、461番と言われタプを受け取る。
「……296番貴方は……今日はすごいじゃない? 1294タプ……特に毒ソウネが多かったわね?」
「…………」
296番は、チラッとだが俺を見た気がする。
そして、その場に並ぶ全員にタプを払い、囚人達は、ソウネ選別場をガヤガヤと話しながら出て行った。
「……クズ……お前の分のタプは、今日の最後に払う……昼食を取る時間はクズにはないわよ? ここでは、自分で稼いだタプで自由に食べ物を食べれるし、化粧や髪を切ってもらうことも可能……まぁそれがどういう意味かは分かる?」
「……分かんないです」
部屋には、俺と5m離れた位置に立つミナさん二人だけだった……いや、296番は、ちゃっかりソウネ選別していた……気づかんかった……
「……人は欲を欲する生き物……手に届く欲ならばそれを手に入れようとするわ……ここでは罪をタプで償わせる……払えるタプが減ればその分……ここを出る為のタプは減る……それを理解していても人は欲には勝てない、そう言う事よ」
ミナさんは、高らかに俺に言う。
「…………」
……そんな事を……なんて言う事だ……タプを稼ぎそれを使う……それは普通の事で、それが普通……なのにそれをすれば、地獄の日々がその分長くなる言う負の連鎖……よく考えている……ビュター・シーさんは……てかこれ逆にしただけだよね? 名前をつけるのは適当なんだなぁ……
ケイゴは、シロフワさんを頭に乗せたままミナの話を聞く。
「……あんた私を舐めてるわけ? ずっと頭に乗せたまま……
……私も乗せてみたい……」
ミナは、シロフワさんを指差して俺を睨む。
「す、すいません……これでいいですか?」
ケイゴは、頭からシロフワさんをどけ、ちょっと離れた位置に置く。
「……ダメよ! これは没収するわ!」
「……あ!」
シロフワさんは、ミナさんに取られる。
「……魔法は普通使えないはずよ! それなのに使っている時点でいけない事なのよ! だから文句は言わせないわ!」
ミナさんは、シロフワさんを胸に優しく抱き、ケイゴから遠ざかりながら言う。
「……はい……」
……シロフワさん……側にいて欲しいのに……でも、しょうがない……光は無くとも、口に運べばいいのだからな♪ 門番ちゃんに教えてもらったキュアキュのおかげで毒になる前に解除できるようになったから、ソウネ選別出来る! シロフワさん……ちょっと待っててくれ……終わらせたらまた……
「……フワフワ……」
ミナさんは、シロフワさんをケイゴに見えないように撫でていた。
「…………」
296番は、ソウネを食べる男とヒカルンを愛でるシビュターを見て、少し頬が上がっていた。
ケイゴは知らなかった……この囚人となった生活で、人としてどちらの選択を選ばされる事となる……
それは……
守るか……見捨てるかの選択を……
こう言う終わらせ方したかったんですよね〜
でも、あまり期待しないようにお願いします……
だって私ですから……




