クッキーと行方不明
夕です!
文化祭から1ヶ月。
なんかこのクラスが優勝したらしい。
理由は、学園長が『お姫様vs王子様』を見て大爆笑したから。
「おーい、リュカー。学園長から賞品届いたってさ!」
朝、教室に入るとガネル達がダンボール箱をごそごそしていた。
「何が入ってるんでしょうか」
「あんまり箱は大きくないわよね」
だんだん人が集まっていく。
「あんまり期待しないほうがいいと思うけど」
遅れてきたカナタがぼくの隣に立った。
「だよな。あの学園長だし」
「ん?なんだコレ……紙?」
ガネルが底から紙切れを一枚取り出した。
うっわ、嫌な予感…。
ガネルが紙切れに書いてある文を読む。
「“ゆうしょーおめでとー。学園長様はとーっても感動しました。とくにリュカ君の女装がよかったでーす。俺も写真を10枚買いましたー”………以上」
ほぉらなーっ、期待するなっての。
てか、10枚って…。
「どうする…?コレ、飾るか?」
「「飾るな」」
クラス全員、同意見。
その日の放課後。
「………で、なんでぼくの部屋に集まる?」
「クッキー食えるから」
「クッキーもらえるからよ」
「クッキーもらえるからです」
親父のクッキー目当てか。
と、そこへバカ親父登場。
もちろん両手には、クッキーの大皿×2。
「おまたせー」
わーっと飛び付く、ガネル、レナ、リル、の3人。
「なんか…エモノしとめたライオン的な」
カナタはぼくとそんな様子を見ている。
ガネルがレナとリルに弾き出された。
「さしあたり、あの2人がボスだな。ガネルは残り物食べるハイエナ?」
「リュカ、うまいっ」
「どーも」
あーっという間に、クッキーはなくなる。
「なんだか喉が渇きましたね。ガネル君、買ってきてくれませんか?」
「えーっ?」
「行ってきてください。お金は後で出しますから」
にぃぃぃぃっこり笑うリル、そしてレナ。
ガネルはすごい勢いで出ていった。
さすがボスライオン、ハイエナは敵わねーな。
20分後。
「おそいな」
「何やってんのよ、ガネル」
「帰ってきたら……フフフ」
ガネル…早く帰ってこないと死ぬぞ?今度こそ。
「俺、捜してくる」
カナタが立ち上がった。
「それならぼくも」
ぼくも続けて立ち上がる。
そして部屋を出た。
寮。
自動販売機のところにガネルの姿はなかった。
「いないじゃん。もしかして入れ違い?」
「それはないだろ。…あいつ、迷子とか?」
「寮内で?ただのバカじゃんか」
「初めてここに来たとき、迷子になってたのは誰だったかなー」
「う゛っ」
痛いところをつかれる。
ま、まあ、そんなことより。
「…捜すか。ギオウ、出てこい」
「ミオも」
異空間から、ミオとギオウが出てくる。
『どうした?』『プリン食べていたのに…』
「ガネル捜してくれない?行方不明中」
『わかった』
『プリン……』
ミオとギオウはそれぞれ違う方向へ飛んでいった。
ぼく達もガネル捜索を始める。
「見つけたら≪念話≫で」
「OK」
これが、またしても次期神と魔王を巻き込む大事件になるとは知らず。
次は秋雨さん!
…ではなく、執筆中に秋雨さんがダウンしていたので、緋絽さんです!




