悩みとストレス
秋雨です!
「――――はあ…」
『おいリュカ。何回ため息をついているんだ』
「今日はまだ10回目」
『……………』
あの日から、ぼくはカナタと会っていない。正確には、ぼくがさけてるんだけど。
だってさ、どんな顔して会えばいいかわかんないし……。
「………はあ」
なんかストレスたまってきた。
「あー、もーっ!」
髪をかきまわす。
なんであんなこと言ったんだ?
ぼくはただあの関係を壊したくないと思っていたはずなのに―――。
「くそっ」
ぼくはイスから立ち上がり、教室から出て行った。
「あの2人、ケンカでもしたのかな?」
「前はすごく仲が良かったのですが…」
「早く仲直りしてくれればいいけどな 」
レナ達は心配そうにぼくを見送った。
――森。
「あーあ…。もう、ダメだよな」
『何がだ?』
「カナタ」
それだけでミオはわかってくれたらしい。
気分転換に来たはずなのに、逆に重くなったよ…。
「はあ…」
「はあーっはっはっはあーっ!!」
……なんか来たよ。
軽くムシしてその場を去ろうとした。
「え?ちょ、ムシしないで!?」
ぼくの目の前に、あわてたヴィンドが出てきた。
「なんだよ…。ぼく、今、機嫌悪いんだけど」
「今日こそお前を倒してやる!我等が魔王様のために!」
ん?そーいや、元をただせば、こいつが来たからこーなったんだよな。
てことは、すべてこいつのせいってことか。
「ヴィンド、ぜーんぶお前のせいだったんだな」
「ヴィストだっ!」
「そんなことはどうでもいいんだよ」
「ど、どうでもいい…」
ヴィストはショックを受けた。いやそれよりも。
「覚悟はできてるよな?」
『ほどほどにしておけ』
「いやなこった」
【純白】を手に持つ。
「ひいぃぃぃぃ!」
15分後。
「ふー、スッキリした」
『おーい。生きてるかー?』
ボッコボコになったヴィストをミオがしっぽでたたいている。
「―――さて、カナタに謝ってこようかな」
『気持ちの整理ができたのか』
「ああ。謝って戻るかどうかわからないけど、ひどいこと言ったし」
ヒョイ、とミオを抱える。
「カナタ捜そう」
『ああ、そうだな』
その場を離れようとしたら、声が聞こえた。
「誰かいんのかー?」
カナタの声だった。
ぼくは急いで隠れようとしたけど、すでに遅かった。
ぼくとカナタ(ついでにミオとギオウ)はバッタリ出会った。
次は緋絽さん!