なんて姑息な
「なっ……」
「それはまことですか!?」
お兄様と殿下は思わず身を乗り出しました。わたくしも驚き過ぎて声が出ません。確かに、貴族が才能ある平民の若者や派閥の下級貴族の子女を養子に迎えるというのはさほど特殊なことではありません。でも……今回のそれは………。
「……狙いは巫女殿……でしょうか……」
「……おそらくは……な。だが、最下級とはいえラファティ家は貴族。同派閥ならまだしも、付き合いもない他家の娘を養女にすることなど簡単にはできぬ。男爵家の方でもやすやすと娘を差し出したりはせぬだろうしな。ならば、身寄りがないというあの従者の娘を取り込み、あわよくば巫女殿を……という腹かと思ったが……」
「折悪しく……というのか。今、学園は殿下がアリアからあの娘に乗り換えるのではないかという噂でもちきりですしな……」
「ではまさか、モンテナ伯があんな与太話を真に受けて?」
殿下はものすごく嫌そうに眉をしかめます。
無理もありませんわ、ご両親の前で、しかも最愛のお兄様が隣にいるというのに浮気の噂なんて聞きたくはありませんわよね。
おまけにこの場にはお父様までいらっしゃるというのに。
「モンテナ伯がそこまで浅はかだとは思えませんが……」
「うむ……あの計算高いモンテナ伯が噂を鵜呑みにして動くとは思えん。だとすれば、殿下を振り向かせるほどの魅力があの娘にあると見込んだか……」
「なんらかの確証を得たか……それを確かめるための今日の訪問というわけだ」
生ハムのピンチョスを一つ摘まんで口に運び、指に垂れたソースをお行儀悪く舐めとった陛下が盃を突き出しながら笑いました。
「あり得ぬとは思っていたが……万が一、ということがある。恋は盲目と言うしな!だが安心したぞ、デミ!目は腐ってはいなかったか!」
「あ……ありがとうございます……?」
何やらご機嫌の陛下にばしばしと肩を叩かれ、複雑そうな殿下は助けを求めるような視線をこちらに投げかけますが……無視です、無視。
許容されたわけではないとはいえ、お兄様とのことは公認になったのですもの。そんな幸せ者、少しくらい困ればいいんですわ!
「しかし……そうなると、余計にモンテナ伯の動きが不気味ですね……。実際には殿下に疎まれている従者殿を、何故養女にしたのか……本当に、巫女殿を囲い込むだけが目的なのか……」
「それはわたくしにもわかりません。ですが……用心に越したことはないでしょうね。アリアドネ、そなたとデミトリオとの婚約はいったん白紙へ戻すとしましょう。なれど、次期王妃の件、デミトリオとジークの件……対応せねばならぬことは山のようにあります。今しばらく、表面上はこの婚約を継続ということで。よろしいわね?」
「はい、王妃様」
思慮深い王妃様の言葉に、わたくしもしっかりと頷きました。
本音を申し上げれば、次期王妃などという重圧は早く脱ぎ捨てて楽になりたいところですが……円満に婚約は解消されたのです!!それだけでも十分な前進ですわ!お兄様と殿下の仲も、きっと悪いようにはならないでしょう。面倒くさい王妃教育だって……
「それから。当然王妃教育も継続ですよ。よろしいわね、アリアドネ?」
「……はい……王妃様……」
びしり!と刺されたおっきな釘に、わたくしは肩を落としつつも同意するしかありませんでした。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
そして、週末。
「おはよう!ジーク!」
抱えるほどの花束を手に、満面の笑顔で我が家を訪れた殿下に、わたくしはため息を禁じえませんでした。
「お……おはよう……デミ」
「おはよう!今日も麗しいな!」
微妙な笑顔で出迎えたお兄様に花束を押し付け、殿下は照れたように鼻の頭を掻きます。
「その……実は一度やってみたかったんだ。花を持って恋人の許を訪れる、ってやつを……」
「……デミ……」
やっと念願が叶った、と嬉しそうな殿下と、頬を染め、恥ずかし気に花束に顔を埋めるお兄様。
ああもう、そこ!!朝からいちゃいちゃしない!
ここ、我が家の玄関口ですのよ!?どこかから見られたらどうなさいますの!?表面上は婚約継続で、って王妃様にも言われたでしょう!?
「と……とにかく!お入りになって!!殿下!節度を守っていただけないなら出禁にいたしますわよ!!」
「ああ、すまないな。アリア嬢。堂々とジークに花を贈れるのが嬉しくて、つい」
「つい、じゃありませんわ!否定されなかったとはいえ、許容もされてませんのよ!堂々として良いわけないでしょう!?」
慌てて引っ張り込んでお説教しても、殿下は悪びれもせずにこにこと笑っていらっしゃいます……ああ、どうしてくれよう、この男。
「うわぁ………バカップル……」
「こりゃ酷いな」
殿下の声を聞いて挨拶に降りてきたのでしょう、マリナ様とリディア様が忌憚のない意見を口にします。言ってやって言ってやって!
「なんだ、いたのか。マリナ嬢、リディア嬢も」
「いましたよ!巫女様がアリアドネ様に相談があるっておっしゃるから!」
「あ」
マリナ様の言葉にはっと振り向けば、一緒に降りてきたらしい巫女様がリディア様の後ろでぷるぷると震えていらっしゃいます。そうですわ!巫女様にはお兄様と殿下の関係はまだバレていないのでした!
「で……殿…下……え?え?ジークハルト様……?恋人って……えっ?だって……殿下は……アリアドネ様…と……??」
「み……巫女様?あのですね、これにはいろいろと事情が……」
慌てて宥めに入るより早く。
「っ酷いです!!殿下!あんまりです!!アリアドネ様がいながら、よりによってジークハルト様にまで手を出すなんて!!」
うわーーーん!!と巫女様が爆発なさいました。
「巫女様!?」
「酷いです!酷い!バカバカバカ!!デミ様のバカ!!浮気者ぉ~~!!」
「ば……ばか……」
「これまたすごい直球だな」
って、リディア様!感心している場合じゃありませんわ!!
「巫女様!?」
わたくしは急いで巫女様を止めに入りました。だってこれ以上の暴言、不敬罪に問われてもおかしくありません。
「大丈夫!わたくしは大丈夫ですから!ね?落ち着いて!」
「だって!アリアドネ様!!」
「いいの!わたくしも納得しておりますの!だって、お兄様と違って、わたくし殿下のこと、ちっとも愛してないんですもの!むしろ、愛のない結婚を回避できて嬉しいくらいですわ!」
「でも……」
「本当に、これっぽっちも気にしてませんのよ!?それどころか、すっきりしましたわ!大事なお兄様を取られたのにはムカついてますけど!!」
ローズピンクの瞳に涙をためて憤る巫女様の手を取り、大げさなくらいに言い募ると、ようやく巫女様は怒りの矛先を収めたようでした。
「………釈然としませんが……納得もできませんが………アリアドネ様がそうおっしゃるなら……」
「……わかります。わかりますよ~巫女様。すごーくよくわかります」
「うんうん。正直腹に据えかねるが、私たちは部外者だ。当事者のお三方が納得している以上、口出しするわけにもいかん」
全然納得してません、という顔で唇を尖らせる巫女様の肩を、マリナ様とリディア様が両側から叩きます。
「……さ。バカップルは放っておいて。わたくしたちはわたくしたちで楽しみましょう?」
なんとか巫女様のお怒りが収まったのにほっとして、わたくしはお三方をわたくしの居間へと促しました。
「……デミ?大丈夫?」
背後では、生まれてこの方「バカ」なんて言われたことないであろう殿下が、初めての「バカ」に固まっていらっしゃいます。やれやれ……と思いつつ、階段を上がりかけたそのとき。
リディア様の後ろで、巫女様がくるりと振り返りました。
「でもやっぱりデミ様のバカ!!」
あああ……とどめのですわね………。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
さて、巫女様のご乱心(?)も収まったことですし、わたくしたちは楽しく本の話でも……と思ったのも束の間。
サロンに場を移した面々を見渡して、わたくしは小さく息をつきました。
マリナ様、リディア様、巫女様。そして、お兄様と殿下までが一緒にテーブルを囲んでいらっしゃいます。まあ、巫女様は相談事があって我が家を訪れたそうですし……そうなれば、話題はあの事でしょうしね。
「それはそうと……一人で出歩いて大丈夫なのか?マリナ嬢が一緒とはいえ……あの小うるさい従者はどうした?」
ルビーが淹れてくれたお茶を一口飲み、リディア様が巫女様に水を向けます。
「はい、今日は。……実は、相談というのもそのことで……」
お茶にも手を付けず俯いていた巫女様は、その声に意を決したように顔を上げました。
「実は……わたしが今モンテナ伯の保護を受けているのはご存じだと思いますが、そのモンテナ伯が、ドリーを……わたしの従者を養女に迎えることになったのです」
「はあっ!?」
その爆弾発言に、リディア様は素っ頓狂な声を上げました。その驚き、よくわかりますわ。初めて聞いたときはわたくしたちも相当びっくりしましたもの。
「モ……モンテナ伯爵があの礼儀知らずを!?巫女殿を養女にしたい、の間違いじゃないのか!?」
「いいえ、ドロレス様で間違いないです。それもあってドロレス様は昨日からモンテナ伯ん家にお泊りなんですから」
同じ寮生、あらかじめ巫女様から話を聞いていたらしいマリナ様が驚くリディア様を宥めながら、わたくしたちを見やります。
「だが……従者殿は巫女殿から離れられないのではなかったのか?神託が下りた時のために」
「さあ?しばらくは神託が下りる気配がないから、週末の間くらいは大丈夫だそうですよ」
ふん、と鼻を鳴らし、マリナ様は吐き捨てます。
「それより……どう思います?巫女様のほうにも打診があったそうなんです。ドロレス様と一緒にモンテナ邸に居を移してはどうか、って」
「まあ!」
その言葉に、今度はわたくしたちも驚いて顔を見合わせました。
「モンテナ伯からですか?それで、正確にはなんと?」
「はい。先日急にドリーを養女に迎えたいという話があって……わたし、全然知らなかったんですけど、ドリーには前から話をしていてドリーも了承したそうなんです。確かにドリーは平民で身寄りもありませんし、お役目をいただいたとはいえ、不安定といえば不安定な身の上です。ならば当家で、とも申し上げたんですが……うちのような貧乏男爵家ではできることもたかが知れている、それよりは裕福なモンテナ伯爵家で…と……」
「なんだそりゃ……いちいちムカつく奴だな」
「それで……従者殿ごと巫女殿をモンテナ邸へ迎えたいと……?」
「……はい」
苛立ちを隠そうともしないリディア様を窘めつつ聞いたお兄様に、巫女様は暗い顔で頷きました。
「もともと学園に編入する際にも、寮ではなくモンテナ家から通ったらどうか、というお話はいただいていたんです。でも……」
『いや、それには及びませぬ』
上機嫌で勝手に話を進めようとするモンテナ伯を、珍しくきっぱりと巫女姫シャルロットの父、ジャン=ジャック・ラファティ男爵は遮ったのだという。
『巫女姫の世話役をお任せするだけでも心苦しいのです。これ以上お世話になるわけにはまいりません。シャルロットは、我がラファティ家の娘。自立を求める意味でも、寮生活を送らせたいと思います』
『なに、御心配には及びません。ご存じの通り、当家は辺境の貧乏男爵家。質素な暮らしは慣れております。巫女姫というお役目をいただいて、いきなり贅沢な生活を送るより、身の丈に合った暮らしを送るほうが娘も地に足をつけてお役目を果たせるというもの。なあ、ロッティ』
『はい、お父様』
日頃は穏やかで、波風立てることを好まぬ男爵の助け舟に、シャルロットはほっと息をついた。
「ありがたいお話なのかもしれませんが……わたしが巫女姫として認められた途端、モンテナ伯からわたしを養女にという話が何度も父にあったらしくて……そのモンテナ伯のお宅にお世話になるというのは良くないと、父が断ってくれたんです。わたしとしても……その、あんなに豪華なお屋敷ではとても寛げないというか……」
「ああ……それは判る気がする」
もじもじする巫女様に、殿下が微妙な顔で頷きます。
わたくしは伺ったことはございませんが、モンテナ伯のお屋敷は華美というか……やたら金ぴかだという噂が。……そんなにすごいのかしら?
「それに、寮だってわたしにとっては十分すぎるくらい快適なんです!それなのに……」
唇を噛んで、巫女様は肩を落としました。
「……ドリーは、モンテナ家に移りたいっていうんです。そのほうがいい暮らしができるし、ドリーがあの家の養女になった以上、ベアトリス様にも大きい顔はさせないって……」
「そうか、モンテナ家にはベアトリス嬢もいたんだったな。彼女は従者殿が養女……義妹か、義妹になったことを知っているのか?」
「だと思います。でもどう思ってるかまでは……わたしを養女にって話があった時も、あのかたは反対だったようですし……」
思わずわたくしたちは目を見交わしました。あの高慢なベアトリス様が、平民の義妹を快く迎えるとは思えなかったからです。
「もうわたし……どうしたらいいのか……ドリーはモンテナ家に移る気満々で、わたしにも一緒に来いって。そして、モンテナ家の養女になるべきだって言うんです。巫女姫が男爵令嬢で、従者が伯爵令嬢なのはおかしい、って。それに、もうすぐわたしたちはとても高貴な女性になるのだから、今のうちに地位を上げておくべきだ、って……」
「高貴な女性?」
「それは巫女様が?それともドロレス様が?」
「わかりません。聞き返したんですが、もうすぐわかる、の一点張りで」
マリナ様の問いかけにも首を振る巫女様。わたくしたちも途方に暮れるしかありませんでした。
「……えっと、整理しようか。まず、あの従者が腹黒モンテナ伯の養女になった。それで、寮を出て、モンテナ家に移住したいと言っている……これは間違いないな?」
ややあって、頭を抱えながらリディア様が口を開きました。巫女様が真剣な顔で頷きます。
「それで……彼女は巫女様にも一緒に来いと言ってる。さらに、従者である自分が巫女様より身分が上なのはおかしいから、巫女様にもモンテナ伯の養女になれと?」
「はい。でもわたしは寮を出たくないし、これ以上モンテナ伯のお世話にもなりたくないんです!」
膝の上でぎゅっと手を握り、巫女様は訴えます。
「あんな……お父様やラファティ領を馬鹿にするような人の養女になんてなりたくありません!ドリーだって……最初はあんなにあの人を嫌ってたのに……」
「まあ……」
ラファティ男爵という方は、頼りないところもありますが、誠実で領民にも慕われる方だと聞いています。そうですわよね、そんなお父様がいながら、あんな狸親父様の娘になんてなりたくありませんわよね!
そう共感して……ふとわたくしは違和感に首をかしげました。
「巫女様……ドロレス様はモンテナ伯を嫌っていらっしゃいましたの?」
「は……はい。最初にローシェンの大聖堂でお会いした時、モンテナ伯はわたしを頭から偽物と決めつけておいででしたから。あんなクソオヤジの言うこと、気にする必要はないって凄く怒って……そう、あの頃はドリーももっと優しくて、貧しいラファティ領での暮らしだって、雨露凌げるちゃんとしたおうちで眠れるだけで十分だって言ってくれていたのに……」
「……ずいぶん今と違いますね」
訝し気にマリナ様も眉を寄せます。
「そもそも、ドロレス様ってどういう経緯で従者に?」
そうですわね、それはわたくしも聞きたいところですわ。
「ドリーは、もともと旅芸人の一座にいたんです」
こくり、とお茶を一口飲んで巫女様は話し始めました。
「ラファティ領内で巡業中に座頭だったお父様が亡くなって、一座が解散したそうなんです。それで、ドリーは領都であるボーンズに来て……そこの宿屋で働き始めた時、わたしと出会ったんです。わたしが急な眠気で倒れそうなときに見つけてくれて、自分の部屋で休ませてくれて」
「その眠気というのは……」
「はい、今思えば神託の前兆だったんです。そんなことが何回かあって、そのうちにわたしが神託を口にして……ドリーは、あれは寝言じゃないって。神託に違いないって言ってくれて、それでわたしも父に相談して……神託が現実になって、巫女の力があることが判ったんです」
「では……そのころからのお付き合いなのですね」
「でも……ドリーは変わってしまいました。思えば、正式に巫女と認められてローファンから王都へ上がるあたりから……それまでもわたしを庇って周りを威嚇するようなことはありましたが……あんなふうに、傲慢に振舞うような子じゃなかったのに……」
「巫女様………」
しょんぼりと肩を落とすそのお姿に、なんと声をおかけすればよかったでしょう……。
「ふん、いきなり力を持った人間の典型だな!神に認められたのは巫女様であって、従者じゃないっていうのに!」
しんみりした空気をバッサリ断ち切って、リディア様がお行儀悪く足を組みました。
「巫女様は行きたくないんだな?だったら、寮を出るのは嫌だと突っぱねればいい。あの女が何を言おうと、巫女様のご意向には逆らえないだろう?」
「……それがそう簡単にはいかないんですよ」
ため息をついてマリナ様がカップを置きます。
「確かに、主従関係においては巫女様が上です。でも、爵位から言ったらドロレス様が上になっちゃうんです。おまけに、巫女様が神託を受けるには従者が絶対に必要……となると、ドロレス様が寮を引き払ってモンテナ家に居座るって言ったら、巫女様もモンテナ家に行くしかなくなっちゃうんです」
「そんなバカな話があるか!」
声を荒げ、リディア様はばん!とテーブルを叩きました。
「巫女様は行きたくないって言ってるんだぞ!?それを……」
「確かに……マリナ嬢の言うことにも一理あるな」
「殿下!?」
じっと考え込んでいた殿下が口を挟みます。
「お役目上、巫女殿には従者殿が必要不可欠。そのうえ、従者殿は今やモンテナ伯爵令嬢―――つまりは、モンテナ家が自宅ということになる。寮の規約に『通学圏内に自宅がある場合はそちらが優先される』とある以上、従者殿がモンテナ家に住みたいというのを止めることは難しい。ということは……」
「通学圏内に自宅のない巫女殿のほうがモンテナ家に行くしかない……というわけか……」
「そんな……」
殿下の後を引き取ったお兄様の言葉に、リディア様は顔をゆがめてつぶやきます。
「くっそ……汚いぞ、狸親父……」
本当ですわ!なんて姑息な真似を!
でも、殿下のお考えが正しければ……巫女様は嫌々モンテナ家に行くしかないのでしょうか。あの狸親父が手ぐすね引いて待ち構えているとわかっている場所へ………?
―――あら?
そのとき、ふとわたくしの頭に一つの考えが浮かびました。
よくよく考えてみても、悪い考えではないような気がします。
「規約上はそうかもしれないが、でも巫女様が嫌だって言っているものを……」
「教会に間に入っていただくわけには?」
「あの、みなさま?」
思い切って、わたくしは議論を交わす皆様に声を掛けました。
「あの………巫女様にうちの子になっていただいてはいかがでしょう?」
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