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え、妹がいるとか初耳なんですけど


特にやりたいと思うこともなく、ダラダラと邸の中で過ごしていたら数日が経っていた。

邸はとても広く、気を抜くと迷子になってしまいそうだった。

いたるところにメイドがおり、少し多すぎなんじゃないかと思うほどだ。

彼女たちは皆掃除をしたり、洗濯物をしたりと忙しそうだ。(といってもこの邸に住んでいるのはどうやら俺だけのようなのでほとんどの洗濯物が彼女たち自身のものだろう…)

何もしなくていい身分ってのも退屈なもんだなぁ…と思っていた矢先の出来事であった。



ーーーーーー

ーーーー

ーー

「…妹?」

「はい。妹君様のご容態が大分回復されたとのことなので是非会いに来て欲しいとのことでございます。」


とあるよく晴れた日、今日はどうしようかなぁ…と窓の外をぼんやりと眺めていた俺にいつぞやの黒髪のメイドが部屋に入って来て言った。

言外に、俺の様子も落ち着いたし…そろそろ…というようなことも含まれている気がする。

…とそれより、だ。


「妹…なんていたのか俺…」


この邸にいるのは俺だけ…ということだったからてっきりよくある〈親が仕事で世界各地を飛び回っており息子は家に一人〉というやつかと思っていたらまさか妹がいたとは。

しかしメイドの口ぶりからして妹は何か病を患っていたらしい。

妹の存在を考えてみたことも無かった俺は相当驚いた顔をしていたのだろう。


「そのような顔を妹君様の前でなさるのはあまりよくないかと…

妹君様はご主人様のことをよく慕っていられるようでしたので…」

「妹は俺が記憶喪失だって知ってるのか、?」

「部分的に無い、と申し上げております。」


まあ、そりゃ兄貴が自分のこと覚えて無いってなったらショックだもんなぁ…と一人で納得する。

妹 に会ってみたいし、すること無いし…で俺は二つ返事で了承する。

「かしこまりました。すぐ支度をいたします。」と言って部屋を出て行こうとするメイドに声をかける。




「えーっとあっと、妹の基本情報?とか俺の家族構成?とか教えてくれないですかね、?」



ーーーーーーー

ーーーー

ーー

車に乗ること数十分。

案内されたのは白くて大きい建物…街がとてもメルヘンな外観だったのに比べると随分と機能性に特化してそうな見た目だなぁと言うのが第一の感想だ。

せっかくなのでお車の中で…とのことでアニカから移動中に妹について話を聞いていた。

行く場所が行く場所なので…ということで今回はリマは邸でお留守番だ。

アニカというのは俺の身の回りの世話をアレコレしてくれた黒髪ショートのメイドさんの名前でフルネームは アニカ・スカリー というらしい。

アニカは「一メイドとしての情報しか私は知りえませんが…」と俺の家族構成についてざっと話してくれた。


アニカの話によると俺の家族はどうやら3人兄弟で、今から10年ほど前に両親は事故で亡くなっており、家を引き継いだ姉が幼い俺と妹を連れて家を切り盛りしてくれたということだ。

現在姉はこの国の都市部で仕事に勤しんでいるとか。

妹の方は心臓に病を患っており最近まで入院していたが、手術が成功し体調もよくなってきたので面会を…ということらしい。

妹は手術を受けるわ弟は事故で記憶を失うわで姉は大変気をもんで体を壊すほど仕事に打ち込んでいたとかいないとか…。今度姉の方にも顔を出したいと思う。

妹の名前はマルガレッタ、というらしい。

俺より4つ下で今年で15歳になるということだ。

とても明るい性格で屈託のない笑顔に邸の者は癒されていたんです…とアニカは言った。


妹や姉というものが正直どんな感じのものなのか、俺には分からない。

両親がいない…というのもイマイチぴんとこない。

彼女達の方は俺を兄弟だと思って慕ってくれるのだろうが俺は彼女達に同じような気持ちを向けることができるのか、心配事はつきない。

俺が悶々と考えている間にも車は進み、気がついたら目的地に到着していた。

妹いいなぁ…って思いますよね

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