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おい今度の救世の乙女は何だか想定外だな?〜誰に理解されなくてもあたしは信じた道を進むことにした〜  作者: 夜朝
第2章 〜生きてこそ得られる幸せってあるでしょ〜

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第2章 その47

よろしくお願いします。。。

 エティの要請に従って集められた職人たちは、その数、十人。

 いずれも腕に覚えはあるが最近は需要がなく宝の持ち腐れになっていた者たちだ。

 

「それじゃあ皆さん、本当によろしくお願いします!!」


「何かあれば糸を張ってください。なるべく気付けるように構えています」


 本来ならエティは残りたかったのだ。

 ガラスハウスの試作品はまだ建材の製作に取りかかったばかりで、常に最優先事項になる儀礼具の探索と秤にはかけられない。

 故に、インプットを可能な限り入念に行なったら、後は実際に手を動かす者たちに任せて、彼女は先に進むしかなかった。



「行ってきます──それでキーペ。

 選定はできそう? 何というか、身代わり気質と無縁な、この世に未練たらたらの、何がなんでも生きて帰ってくるって思っていそうな衛士」


「ええ、何名か。新婚であるとか、将来に明確な夢を持っている方がいらっしゃいまして。──実はご本人ではなく、エティ様の演説を聞いて黙っていられなくなった連れ合いの方からのお申し出がほとんどでしたが」


「そうね。みんなうれしそうにしてたもの。良かったわ、反響ゼロよりも、少なくとも誰かには伝わってて」


「──そうですね……」


 キーペは穏やかな微笑みにわずかばかりの苦味を混ぜてうなずいた。


「それで、有志衛士のみなさんはどこ?

 お礼を言わなきゃ」


「お礼は無事に帰ってからでもいい気がしますけど、出発前に皆様を鼓舞したいということなら、どうぞどうぞ。もう守護者の皆様もお集まりですよ」


「いや、鼓舞とか、そんな大層な話はできないけども……お願いくらいはしとくわ」


 そう答えながらエティがキーペに案内されたのは神殿の玄関前。

 初回の探索行でも出発地だった場所だ。

 今回も衛士の縁者が見送りに来ていた。

 だが前回と違うのは、悲壮な雰囲気が漂っていない点だった。

 送る者も送られる者も、瞳を輝かせ胸を張っている。


「待っているわ。あなた」


「留守番は任せといて! あたしのテクに見惚れさせてあげる」


「必ず戻るよ──役目を終えて」


「おう、頼むぜ! 期待してるよ」


 あちこちで再会を約する声が上がっている。

 そして抱擁を交わす者、グータッチする者、様々だ。

 皆、未来の明るさを信じているからこそ、その瞳に光が宿っているのだ。


「では皆様、エティ様よりお話があります」


「いやいやいや! ほんとにそんな仰々しいもんじゃなくて!

 あ──でも、みんなあたしの話に付き合ってくれて、ほんとにありがとう。

 今、ここでもう一度だけ、みんなで約束し合いましょ? 『必ず生きて帰ってくる!』って」


「「必ず生きて帰ってくる!」」


 三人の衛士だけでなく、集まっていた守護者たち──フィーレ、ワーテルも声をそろえた。

 口を閉じていたのは二人。ダルクとキーペだ。

 キーペのほうは唱和する代わりに深くお辞儀をしていた。

 ダルクに関しては──無表情で周囲を、特にエティの様子を観察していた。

もしかしてそろそろ章を分けるべきなのか迷い中です。

難しい。

当初の予定では探索行を二回やったら3章と思ってたので予定からいくとまだなのですが、思ったよりふくらんでしまったんですよね2章が。


ここまでお付き合いいただきありがとうございます!

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