6 未来に向かって
冬休みは家族と過ごした。と言うか受験一色だった。
それでも初詣だけは姉弟の二人で行った。
私は当然、合格祈願と二人の未来。
弟の願い事はやっぱり気になるから聞いたら、私の合格祈願だけで、自分のことは「夢がかなった」からなかったと。
そ言うとこがいちいちずるいって思う。
そして私とのことを夢だって大仰に言ってくる。
クリスマスの後考えたんだけど、女が寄って来るんじゃなくて、引き寄せてるんじゃないかと思った。
三学期は自由登校。合格の決まった子もいる。
なぜか私立の一般入試はバレンタインの前後が多い。
だから売りもののチョコを渡した。来年は期待してと添えて。
そして大学が決まって、三月。
卒業式の前日の夜、弟の部屋で過ごしている。普通に。
「姉ちゃん、明日で卒業だけどやっぱなんかある?」
「なんかって何?」
「いや寂しいとか、やり残したことがあるとか」
「あんまり気にならないなー」
「そうなんだ」
「それより大学に行くのに一時間以上かかるのが面倒」
「今でもやだよね」
「そう」
「俺は卒業するのが嫌だな」
「離れるから?」
「うん」だから素直に言うとこがずるいって。
「でもこればっかは仕方がないって」
「うん、わかってるんだけどさ。でもさ、いつも置いて行かれるんだよ。追いかけても追いかけても、姉ちゃんは先に行っちゃうんだよ」
「そっか」そう思ってたんだ。
「うん、また寂しくなるな」
「今度は大丈夫」
「何が?」
「ちゃんと待ってる」
「ほんと?」
「私をなんだと思ってる?」
「俺の姉ちゃん?」
「チッチッチッ」示指を立てて左右に振ってみる。
「サトルの恋人だよ」
弟に襲われた。
「だから夜はダメだって」
その後はじゃれて終わった。
卒業式を終えて、家に着いた。
「もう制服も終わりだね」
「なに、制服が好きなの?」
「そうでもないけど……」ちょっと歯切れが悪いね。フェチ?
「じゃぁなに?」
「制服って一番短いスカートじゃない」さすがによく知ってるね。
「そうかな」
「姉ちゃんの脚ってスッとしてて好きだったからさ」
「手だけじゃないんだ」
「全部好きだよ」それだよ。あんたの悪いところは。
「案外エッチな目で見たんだ」
「しょうがないじゃん。下着出して寝てたことだってあったし」
「あー、そんなこともあったね」
「それに制服でデートとかしたかったなって」
「プリ撮ったり?」
「そうそう」
「結構ベタなこと好きだよね」
「いいじゃん、みんながやってることを姉ちゃんとしたいんだよ」
「じゃぁ、今度デートでもするか、制服で」
「ほんと?」
「恋人だからね」
私には弟がいる。
その弟は私のことが好きだ。
家族としてではなくひとりの女の子として。
それはいけないことだと弟も私もわかっている。
でも私もそんな弟が好きだ。
私を大切にしてくれる、素敵な男の子。
ずっと一緒にいると決めた。
もしかしたら、将来ふたりの子供が欲しくなるかもしれない。
もっと難しい問題もあるかもしれない。
でも、二人で幸せになるって心に誓った。
だって弟が大好きだから。
おしまい
最後まで読んでいただいてありがとうございます。
どうですか、姉弟のそれぞれの重い想いは表現できていたでしょうか。
純愛こそ正義ですよね。
オリジナルはムーンライトにあって、ほんの少しだけエッチです。
5話の「姉の決意」が大人の内容になっているだけで、他はほとんど変わっていません。
作者名が違ってますので、気になった方はタイトルで検索してください。
本当はもっとドロドロしたものを書きたかったのですがこの程度が限界でした。
何かアイディアが浮かんだら全年齢版とかでリメイクしたいって考えていたのですが、
今書いてるラブコメが思いのほか難産で、現実逃避して投稿しました。
それと個人的にはお気に入りの作品なんですが、息抜きに書いたざまぁ作品の方がポイントが高いんですよ。
ポイント自体は大した数字じゃないんですけどね。
でもちょっと納得がいかなくて、なろうでの評価をみたいなって試験も兼ねてます。
あと設定では姉の名前はユウコです。
後日談は書きませんが、幸せな未来を想像して書いてましたので、幸せになっていると思います。
それでは、またいつか、お目にかかれることを願っています。
それと、今後の励みになりますので星を付けてもらえるとうれしいです
目安として
たいへんよくできました…星5つ
よくできました……………星4つ
できてはいます……………星3つ
つぎはがんばりましょう…星2つ
もっとがんばりましょう…星1つ




