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第三話

「煙草のポイ捨ては辞めま、しょう」

煙草を地面に捨てた男の煙草を拾い、灰皿に捨てる女性。

エリゼルド達はハーメス村で亡くなった親族に会っていた。生活困窮者が居れば出来る限りの生活を送れるよう衣食住を提案する。ハロルの助けもあって畑で栽培した野菜や果物を使った料理を提供する飲食店と従業員が住めるマンションを経営していた。

ハロルは貴族の息子。無口な方で無愛想な所があるが面倒見がよく自ら進んで取り組んでいる。家に帰らずほっつき歩いているが実際に見ないと信じれないと両親に啖呵きり許されている。「取り敢えずやってみろ」がハロル家の家訓だと言う。

契約が済み飲食店のオーナーとマンションの管理者に繋げた後は任せっきり。

赤き翼は今後の事について話し合った。アヴィには会うが話しは聞けず連絡つかない。村潰しシバの音沙汰もない。これまでのシバの動きを改めて確認し、それぞれの意見を出し合う。次の標的は何処か地図を広げた。

「例外ではなければアングリア。例外だと…ホーズになりそうね」

「村の大きさは関係ないみたいだね」

「連中の気紛れじゃねえ?」

「手分けして村に訪れる事が最適な案だと感じます」

「じゃあじゃあ、俺はアングリアが良い!魔法学校があったトコだろ?」

「確かフルフレム族でしたっけ。魔法学校を造った人ぉ」

フルフレム族は魔法専門の民族で恐ろしい程の短命である。その点に気付く事が出来ずまた環境変化に弱い為滅んだと言う。

「そうだね。そしてホーズは自然豊かな場所と聞いた事がある。今回は全員で行動するよ。

アヴィに会うにはアングリアの方が可能性高いから」

「おいおい、シバを追うのが先だろ」

「目的忘れたとは言わせないわよ」

「まあ…考えがあるで終わらせたら駄目かな」

エリゼルドは何か秘策があるようだった。赤き翼はアングリア村に行く事に決定した。


アングリア村

「門が牢屋の柵に似てるのはなんか抵抗がある」リジンは普通より小さく作られている門よりもドアに注目していた。

「…牢に入れられた経験であるの?」

「はは、門が小さいのには理由があるんだ」

フルフレム族が魔法使いなのだが紋章術を唱えないと魔法は発動しない。唱える為の時間稼ぎをする為かがんで通る門を作ったのだとエリゼルドは言う。

「ほう、それなりの知恵はあったのですね」

ピット族は興味のないものには無関心だがフルフレム族は何事も興味を持つ。それを纏める事は出来るが発揮が遅い事から手遅れになってしまう事が多い。

灯台から見張る役人が声を掛けてきた。

「何、ボサっとしている。何、企んでる」と荒々しい。無理もない。場合によれば標的になりえる村だからだ。エリゼルド達は村の中に入ると1m間隔に置かれた蝋燭の火が幻想的に輝いている。蝋燭の火は日常生活に欠かせないものでよく見てみると蝋燭は溶ける事はなく永遠に火は燃え続ける魔法がかけられていた。

情報収集の為、各自で調査開始。エリゼルドとベベルは村長を訪ねたが生憎留守だった。

「火を見てると不思議な感じだなぁ」

「そうだね。温かい気持ちになるね。生命の灯火とも言われているからかもね」

「素敵…こうやって好きな人と見ると愛が深まりそう」ベベルはエリゼルドに寄り添う。

「アングリアは焔をモチーフにした村だから愛の誓いにも蝋燭の瓶をお互いに持って儀式する。ベルの考えは間違ってないね」

「むぅ、エリ君の事を言ってるのに」

「人生はこれから。いい人に巡り会うよ。焦らない焦らない」

エリゼルドはベベルの思いを知っているもののセリカ同様はぐらかしていた。


リジンとメルフィーナは店に向かう。

「何処も火ばかりだな」

「そうね。一度来たことあるけど蝋燭ばかりではなかったのに何かあったのかしら」

店内も外も蝋燭の火に照らされる。その他は何もない。「そりゃあ、村人は出ていき数人しか残ってないよ」と揺れる椅子に座る老婆が話し掛ける。リジンとメルフィーナは最近の状況や今後について聞いた。

「残っているのは、この先短いもんばかりじゃ。短命だけになー。ハッハッハッ」

「フルフレムギャグ?」メルフィーナは強めにリジンの肩を叩き握る。

「シバの標的になったと聞いて急いで皆は何処へ行ったわい。傑作なのは村長も逃げたことよー。ハッハッハッ」

「エリゼルドの所は当てに出来ないわね」

「なんじゃお前さんたちはシバに会いに来たんかい」

「ああ、赤き翼てな者だ。討伐しに来たんだよ」

「ほー。ハッハッハッ。傑作じゃ。強者揃いと噂になっとる。名も知らない輩が倒せることはできん。お前さんたちは若い。はよ逃げな。行く当てはたーくさんあるわい。ハッハッハッ」

「そんなに死にてえか?」リジンは老婆の座る椅子の手すりを持つ。真面目な顔で話すリジンに黙り込む。「…ん、ん」と建物を示した。

「白い建物かしら?」老婆は頷き手で追い払い閉眼した。椅子をぎこぎこと木の音を奏でる。リジンとメルフィーナは白い建物内へ。ガシャーンと鉄格子が出入り口を塞いだ。老婆は開眼しニヤついて語る。「シバ様が来るのを待ちな。ハッハッハッ」老婆はまた閉眼し椅子を揺らしていた。

ナポリとルフェリトロールの声がする。

ナポリは走って鉄格子を握り揺らす。「ここも開かない」「エリゼルドさん達は無事なようですね。我々は反対側から閉められ」話す途中指で合図を送る。リジン達はルフェリトロールの後を追うとアングリア村の住民が座っていた。捕まったとの事だが男達が居なかった。何かしらの作業をしているらしい。この下にテントが建てられており見渡すと男達は石を運んでいたと言う。後ろから襲われ気付いた時には閉じ込められていたナポリ側の出来事である。

「敵に気配はありませんでした。もしかするとシバが潜んでいる可能性がありますよ」

「エリゼルドらに賭けるしかねえな」


エリゼルド・ベベルサイド

(静かだ)この違和感はエルムの村に感じた空間に少し似ている。

「エリ君」「…ベル、気を付けて。ここが標的な気がする」周囲の警戒を強めるエリゼルドの背後に拍手がした。振り返ると塀に座る男が居る。エリゼルドは感じた。赤き翼より強いと。

「ほっほー。自惚れ野郎ではないんだなあ」急に立ち上がり礼儀正しくなる男。

「私の名はホイーク。村潰しシバと世間から言われてる凄い人の一人だ。

どうだ?敵わないだろ?まあ、一緒に見ようではないか」不気味な笑みをする。

(まずいな…。自分で手一杯で尚且つベルを守るのは厳しい)横目でベベルの状態を確認、やはり身動き出来ず震えていた。(立っているのがやっと、か)

「ホイーク、撤収よ」とエリゼルドの背後から声がした。再度背後を捉えられエリゼルドは焦る。

「何故だ」「分からない」女はエリゼルドを見ながらホイークの傍に行く。「ふうん」とエリゼルドに言っているようだ。

「…命拾いしたね。感謝伝えなさい」と言い残し二人は消えた。ベベルは腰を抜かす。

「感謝か。そうだね。生命救われたね」

「あ、あんなのと闘うんですかぁ」

「そうだよ。今のままなら勝てない。力つけるべきだね」「‼︎」

「だけど…修行中は村が犠牲になるね」と苦笑いするエリゼルドにベベルは心を痛めた。

「…エリ君」

「まあ、弱さを認めよう。皆を捜しつつ他に情報がないか探る。…行ける?」

両足に魔法をかけ立ち上がるベベルとエリゼルドは歩く。

ベベルはルフェリトロール達が見た現場を見た。男達が石を運んでいく。エリゼルド達は下に降りれるリフトに乗り「子供女は立ち入り禁止だ」と見張り役がベベルを止めた。ベベルは上に引き返し皆を捜す。

エリゼルドも男達と混ざって石を運んだ。話によると1ヶ月前から役人が現れ集まってくる石を指定場所に置くだけだが何処に運ばれ何に使うか分からないとの事だ。

フードを深く被った人がエリゼルドに近付く。役人かと身構えるが「また会ったね」と小声でエリゼルドを見た。アヴィだ。

アヴィは唇付近に人差し指を立てる。内緒、ついて来てと言ってるようだ。エリゼルドはアヴィの後を追い細道に入る。アヴィはフードを外し「あっつい」と垂れる汗が光り一層色香を感じる。エリゼルドも自然と赤面していく事が本人にも分かった。

「…良かった。会えて」

「エリト、刀は?」エリゼルドはリジンと同じ拳を使うが「あ、うん。エルムの村にあるよ」と少し引き気味である。

「シバを舐めてたんだ」

「あー、思ったより強かったね…」

「で弱い仲間と正義ごっこしてる訳ね。だったら、誘わなかった」

「うん。これから強くなるから決めつけるのはやいかな」

「でミルフィオラが来て焦る、と。考え直した方が良い。生命、大切にね」

ぐいぐい押してくるアヴィに言い返す事がままならない。アヴィの両肩を持ち「言いたい事は分かる。待って、まず話しをしたい」

「どうぞ」

「シバの情報を知りたい。ハーメスに行った理由、何故追ってるのか」

「…刀は?」

「…刀嫌いが一人居るんだよ。反応が異常すぎて持てれない」

「そう。自分も大切にね」エリゼルドは頷く。

「…村潰しシバはある遺跡を復旧する為に生贄を捧げてるのよ。条件の合う方法でね」

「繋がりが?」

「エリトだったら…そうだな。聖人ラハン読んだ事あるよね?」アヴィと幼い頃一緒に読んだ絵本である。


ラハンは奴隷だった。枷鎖を両手両足付けられ途方もない路を歩き続けた。そんな中ラハンにチャンスが訪れる。主人に災難が起き枷鎖の鎖が外れ、ラハンは逃げる為に懸命に走った。着いた所は森の中。方向も分からず迷いながら歩き辿り着いた所は神が住む聖地だった。神はラハンに力を与え7つの玉を捜してほしいと頼む。その玉には水、火、地、風、空、闇、木といった属性が宿っていた。ラハンは各地に巡り7つの玉を神に持ち帰った。属性に合わせた色の柱に玉を埋め込む。すると聖地は昔のように豊かな神殿に甦たのだ。神はラハンに位を授け、ラハンは聖人となり神殿を護る者として永遠を手に入れた。


「7つの玉、聖地、神殿…」エリゼルドは重要単語になりゆるものを幾つか口に出す。

「帯の先には何がある?」村潰しシバが狙う範囲内について話すアヴィ。

「…山だったかな」

「その山は何?名もなきものじゃなかったはずだけど」エリゼルドは黙って地図を眺める。

「しっかりしてね。山の中に教会が封鎖してるよね?その教会は神殿と深く繋がりがある」

アヴィは地図それぞれの村を示す「地」ハーメス村、「風」風車村ルタ、「水」グリュヌ橋、そしてアングリア村「火か」とエリゼルドは言う。

「山の麓が属性を示した色で光っていた。少なくても3つは開いたんだと思う。他に火属性になるものはないからここを選んだのは当たりだよ」

「…アヴィならここに来るかなと思って」

エリゼルドは行く先に必ずアヴィが現れていた事を見つける。彼女なら何処に行くかを考えて村を決めたと言う。「凄いね」と驚いていた。

「…あと氣で探知したけどね」とエリゼルドは笑っていた。

「あ、そ」

「君の氣は人と違うから隠しても分かるよ。

理由は?連れは誰?」エリゼルドは続いて質問する。

「社会勉強を兼ねて調査してるの」

「まあ、一理あるね」

「名前はオルハ、シバの情報屋。訳あって一緒に行動してる」

「…俺より信じられる人?」

「どうだろ…そんなに長くないからな。悪いヤツではないのは確かね」

黙り込むエリゼルド。

「…皆にもアヴィの話伝えたいし、赤き翼と回らない?」

「そのつもり。なんだか危なかっそう。それにアングリア村の件も終わってない」

石を運んでいる理由は石の中に金が混ざっていて売買する為に運んでいるとの事だ。二人はリフトに乗りベベルを捜す。


リジンサイド

「アングリアを封鎖した役人が村潰しシバと同盟を組んで変に思われねえように、爺さん婆さんが派遣されたんだな」

「ええ、シバが来るまでここに住めと話していました」

「皆さんはお変わりなさそうですね」

「よくしてくださいます。食事もありつけれる。アングリアがシバに狙われることが広まって人は寄りつかなくなりました」

生きていく術を失った時に役人がシバのお陰で支援が出来ると話しアングリア村の住民は自らこの場所に居座り誰一人出ようと思っていなかった。

男達が何をしているのか心配ではあるものの働いて稼いでいるのではなかろうかとある婦人が言う。ここから出たいのは赤き翼の隊員だけだった。鉄格子の破壊を試みるも弾かれ為す術がなくただジッと待つ事しか出来ない。

歯痒さにリジンは壁に拳を当てる。指にじんわりと血が滲んだ。

「そんなことしても状況は変わらないわ」

ミシと石が鳴いた。

「すんげ〜、リジン。壁ヒビ入ったよ!外出られるよ」はしゃぐナポリ。

「ナポリいけません。離れて下さい。リジンがつけたヒビではないですよ」

所々にヒビが数カ所入った後落ち着いた。村人が祈り出す。「シバ様〜」と感謝をシバに祀りだす。リジン達は圧倒されていた。住民の目が狂っている。

「何かかけられてるんじゃないかしら?」

「魔法ですか」考え込むルフェリトロール。

「魅了の魔法はあるぜ。フルフレムが使ってたヤツ」

魅了魔法で魔獣を魅惑し味方につかせ迫り来る人間を追い払ったと言い伝えがある。魔法をかけたと言うより魔法瓶を飲ませて体内に送り込む方法、飲み水に仕込んだとも言われている。

「意地汚いやり方ですね」ルフェリトロールはフルフレム族を嫌っていた。

「…効果が切れるのを待つしかなさそうね」

「気味わりいな。俺らからはあの婆さんが居るんでルーから来た道に行こうや」

リジン達はもう一つの出入り口に向かう。鉄格子は閉まっているが周囲には誰も居ない。

休むには丁度いい。

足音が近付いてきたが鉄格子の外からではなく内からだった。「姉ちゃん」とナポリが言う。ベベルの足音と感づいていたメルフィーナはエリゼルドの事を着いたばかりのベベルに尋ねた。今迄あった出来事を話す。

皆は悟った。エリゼルドが迎えに来ないとこのままだと。

「日が長いわね」「だな」「なんだか悲しくなります」

ベベルはきょとんとしていた。

「俺らぁの隊長、天才だぜ」


エリゼルド・アヴィサイド

「ありゃ、捕まってる」

「アヴィ、着いたら直ぐに言うのやめて」

「…疑うことを知らないの?赤き翼は」

リフトから降りたアヴィは氣を探知し赤き翼の状況を探っていた。エリゼルドは耳が痛かった。小走りになるエリゼルドの後ろをアヴィは「何を見込んで仲間にした?」としつこく尋ねてくる。

「み、見て。誰か居るよ」エリゼルドは老婆を指す。

「らしくないね」

「あ、後で説明するから」急いでエリゼルドは老婆に話し掛けた。老婆は白い建物を勧める。

「あの中に居るみたいだね。無事で良かった」

エリゼルドは笑いながら手を伸ばし掌に氣が集まる。「中に人居るからね」とアヴィは伝える。

「わ、分かってるよ」

エリゼルドは集まった氣をぐりんと一周させ横に払う。建物が根ごと横にぐらつき倒れた。祈る住民は上を見て「シバ様がおいでになった〜」と祈り続ける。建物からリジン達が現れた。

「あれが仲間たち?」と目を細めるアヴィ。

「…どうかな?氣は纏まってた?」

「聞く必要ある?」

「エリ君」とベベルが呼ぶ。「ほら、呼んでる。行こう」慌ててエリゼルドは対応した。

エリゼルドは祈る住民を見て「元に戻してあげようか」と氣を住民に送り出す。住民の体内から異様な物体が現れ上空へと消えた。

「常識」アヴィは当たり前のように話した。

「…あー、紹介します」

「うおっ?!すんげ〜美人」

「ナポリ、黙って」これ以上赤き翼の評価を下げる行為を消すエリゼルド。

「お前どっした?」

「彼女が噂の子ね。初めまして」

「初めまして、アヴィ・アリナーゼと申します。赤き翼の皆さん、シバ舐めてます?」

「あ、アヴィ。そんな事言ったら」

「ううん、エリ君いいんだよ。目の前に現れた時固まって何もできなかったもん」

「それだけではないよね。エリトにも危害来るから」アヴィはベベルの目線に合わせて言う。殺気を感じる。姿勢はそのままでリジンを見た。憎しみを全身から溢れ出す。

「エリトだと?」

「レベルはまあまあて事ね」

「君、状況理解してよ。今首危ないの多分俺」

「ふふ、赤きの力が分かっていいじゃない?エリ、ト」エリトの言葉にリジンは更に怒りを込み上げる。

「遊んでないでさ」

「リジン、どうみても愛称でしょ」と腕を揺らすメルフィーナ。

リジンは姉リィンの死の真相はガーゼレビア家にあるという情報を握っていた。ガーゼレビア家に恨みを持ち姉の仇を討とうとしている。

「ふ、エリト・ガーゼレビアに恨みを。大神官の弟さんだったか。ガーゼレビアでもモルスク・ガーゼレビアの間違いじゃない?」

「ヤツはこの世に居ねえ」

「だから息子を狙う。…馬鹿ね。貴方の力じゃ到底及ばない」

エリト・ガーゼレビア。ガーゼレビア家の一人息子。ヴァン家の使用人一家である。帝国軍との戦闘でヴァン家と共に戦ったが生き残ったのは彼だけだ。

「刀使い」アヴィはエリト・ガーゼレビアの武器を思い出す。

「はは、そう言う事」

アヴィはエリゼルドを見る。「…大変ね」

「名前が似てるだけでこれだから。まあ、余程ね。いやいや、いつか殺されそうだよ」

「…それはねぇよ。お前はガーゼレビアじゃねえ」

「クイックラインだから?母型よね?エリトて父型は?」

「…えーと、ガーゼレビアだったらどうする?」

「それはねえよ。ちゃんとガーゼレビア家の連中は把握してるからよ。

すまねえ」とリジンはエリト・ガーゼレビアの単語を聞くだけで頭に血が昇る事を伝える。「いいけど、話し聞いてもエリトには変わりないから」

「アヴィ…」

「…嬢ちゃん」「やり合う?」アヴィは戦闘の構えをとる。

「アヴィ様」と住民が声を掛けてきた。アヴィは札を出し「守」と言い放つ。住民の周囲に結界が張られた。何か叫んでいるが聞こえない。

「アヴィ、君何してんだか…」

「すっげ…、アヴィの姉ちゃん魔法使えんのか?」

アヴィの魔法は札を用いて発動する。札に魔法が閉じ込めておりその札に見合った合言葉を発すると発動。術を唱える必要がない。

「魔法に近いものね。私自身は魔法は使えないから」

「…まあ、ある意味ね」

「その札があったらぁ、私迷わないかも」

「…まあ、ある意味必要だね」

だが、アヴィの札は数が限られている。赤き翼の能力を高める為にも首都へ行く事を薦めるアヴィ。その時に札について教える事をベベルとナポリに告げた。

「かー、賢者になる一歩だぜ」

「神様、ありがとうございますぅ」

「ふふ、神じゃないけどね」

「いや、あんたに言ったんじゃないねぇの?」

「言葉変よ」

「アヴィ、結界を解こうか。本題に移ろう」

「だったら解かない。横入りするだけ」

「…了解。アングリアが次の標的に間違いないけどシバのホイーク、ミルフィオラが潜伏。撤収命令のお陰で赤き翼、村も助かったのが現状。このままだとシバに傷一つつけれないから村人達を別の場所に移す事が俺達が出来る最大限だね。安全な場所に連れて行き、その後首都に向かう…異論はある?」

「レベルまあまあて言ったよな?あんた強えの?」リジンはアヴィに返答を向けた。

「アヴィを一緒にしちゃいけないよ、リジン。氣感じない?」

皆は疑問を浮かべる。「あれ…消した?」

にこと笑うアヴィ。

「じゃあ、行きますか」アヴィは結界を解き住民に事情を話す。正気を取り戻している今、住民は赤き翼の指示に従った。

エリゼルドは思った。この空間あの時と同じものだと。「アヴィ」と呼び止める。アヴィは笑顔で返し住民達の誘導をした。


アングリア村の近くの街に辿り着いた一行はいつものように移住手続きを済ませる。

アングリア村の役人も咎める事なくスムーズに事が進んだ。それが返って怪しい。

エリゼルドはアヴィを見ていた。

その数日後アングリア村は村潰しシバによって滅亡。アヴィが話していた山の麓は光る事はなかった。

それしん③シバの情報屋さん

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