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森の奥へ

「森にシャイナの言う様な方位が出来ているね。」詩織が答える。

「今まで繋がっていない物が繋がってる。」


「森ってこんなに広かったんだ。」理沙が言う。

「こっち側って、全体の5分のⅠ。いや、それも本当かどうか解らないね。」


「詩織、大体わかった。」理沙が言う。

「店に返って対策を考えよう。」


「解った。」詩織が頷く。


「侍の子、貴女も一緒にきて。」理沙が言う。


「は、はい~。」愛華が嬉しそうに答える。


「涼音。」理沙が涼音に声をかけようとしたが、涼音は森に駆け出していた。

シャイナとシュワも同じように反応していた。


「ふっ。流石と言うか。」理沙が言う。

「腐っても最上級の5人だから。」ほほ笑みながら詩織が言う。

「任せても良いんじゃないかな。」


「そうだね。」理沙もほほ笑みながら答える。

「あの子達なら大丈夫だね。」


涼音は使え得る忍者のスキルをすべて開放して森の奥に向かっていた。

それに続くシャイナやシュワも同じように動けているのは彼女たちの能力も涼音に準じるスキルを持っているからだ。


涼音達は数刻で、こちら側の森の最深部である「境森」に着いた。


それは「境森」の「向こう側」で起きていた。


「あやー、凄い人たちが戦ってますね。」シュワが口を開く。

「うん。」シャイナが頷く。


そこには守の王がいた。

戦っている者は今まで知られていない存在。


「何、あれ?」涼音が呟く。


「私も初めて見ます。」シャイナが驚愕して言う。


守の王の側近の兎妖魔と猫妖魔は近くで別の存在と戦っていた。


守の王が対峙しているのは「暗黒龍アンデット」を連れた「デスロード」であった。


側近たちは数体の「デスナイト」とそれが跨る「キメラゾンビ」に苦戦していた。


「ぐをぉぉぉぉぉ!」守の王が咆哮する。

側近が戦っている「キメラゾンビ」は一瞬ひるんだが、鞍上の「デスナイト」に手綱を引かれ、瞬時に落ち着きを取り戻し、再び参戦する。


「デスロード」と「暗黒龍アンデット」はまったく意に介さず、守の王との距離を詰める。


「う~ん。守の王と不死系の魔物じゃ、相性悪いね~。」涼音が呟く。

「守の王ピ~ンチってか?」


「どうします?」シャイナが小首をかしげて涼音に問う。


「色々因縁有るけど、今は介入した方が良さそうだね。」涼音が言う。


「シュワ、あんたはこっちの森に待機してて。」忍者刀を抜きながら涼音が言う。

「あんたのレベルじゃあれは無理だ。」


「いや、解ってます。あたしじゃ瞬殺されますよ。」シュワが木の陰に隠れながら言う。


その刹那守の王の雰囲気が変わる。

身に纏うオーラの質が変わった。

額の目が赤く輝き、両手の爪に金色の炎を纏った。

守の王は必殺の一撃を打つつもりであった。

「おっと。」と一言いうと涼音が飛ぶ。


涼音は一瞬で守の王とデスナイトの間に立っていた。

「!」守の王は一瞬攻撃の手を止める。

涼音は守の王を振り返り「一身上の都合で助太刀します。」「拒否は無しでよろしく。」

と言いにっこりとほほ笑んだ。

そしてくるりと振り返ると右手を横に広げた状態から体の左側に半回転させ「デスナイト」に礼をする。そう、宝塚で男役が良くやるポーズだ。


そして顔を上げて言う。

「ごめんねぇ、これ、あたしの得意分野なんで。」

そのまま両手を胸の前で合わせ、もごもごと呪文を唱える。


「浄化!」と涼音が叫ぶと、涼音を中心にまばゆい光が広がる。

守の王もその側近もその光に目を覆った。

「!!」

「キメラゾンビ」が消滅し、「デスナイト」が地面に落ちる。

その「デスナイト」も何体かは身体の一部が無くなっている。

流石に「デスロード」はレジストしたようだ。

「暗黒龍アンデット」は消失した右手を黒い霧のようなもので補填していた。


デスナイト数体の額に矢が刺さる。

シャイナの放った魔法矢だ。

頭の中からの炎に焼かれデスナイト数体が灰になる。


「守の王」は「デスロード」にとびかかる。

金色の炎を纏った爪をその額に打ち込むが、デスロードの持った槍に阻まれる。

「もう一回だよ。」涼音がそう言って「デスロード」に忍者刀で切りかかる。

その攻撃はデスロードの左手で相殺される。

「守の王」はその隙を見逃さず金色の炎を纏った左手を「デスロード」の額に叩き込む。

「がぁ」と断末魔を上げ「デスロード」が灰燼になる。


「暗黒龍アンデット」の額には数本の矢が刺さっていた。

「爆炎」「轟雷」「焦土」といったえげつない魔法が込められている。

瞬時に頭の中で発動する魔法に耐えられるはずもなく、「暗黒龍アンデット」も灰になる。


守の王の側近たちが2体の「デスナイト」を倒し、戦闘が終了する。


涼音は忍者刀を鞘に納め両手を上げる。

戦いの意志が無いというポーズだ。

もちろん両目は閉じられている。


シャイナは目を閉じてはいたが、弓を側近達の方に構え、何時でも射る事ができる体制を取っていた。


「あははは。」

突然笑い声が響く。

「誰?」涼音が疑問に思う。

「いやー。そうだとは思ってたけど、あんたら強いねー。」

「あ、目開けて良いよ、敵意は無いから。」声が続ける。


涼音はゆっくりと目を開けた。

「守の王」が涼音を見て笑っていた。

「この間ぶり。かな?」目の前の「守の王」が言う。


「はぁ?」なんだよこの軽さ。と思いながら涼音が守の王をガン見する。


「いや、鑑定は駄目だよ。」守の王が涼音に言う。

その言葉に涼音が反応する。

「そんなのする気なかったんだけど、振りって事だよね。」

「看破」鑑定系の上位スキルを涼音が発動する。


「いや、マジで凄い。」守の王が言う。


守の王。レベル80 保護系MAX、補助系MAX、攻撃径MAX、防御系MAX、魔法詠唱短縮、

スキル発動補正プラス50


涼音が守の王を識別した数値が見えた。


「一瞬で看破されると結構へこみますね。」守の王が言う。


シャイナもその言葉を聞き臨戦態勢を解く。


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