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再び道楽亭(愚者の頂)

街の入り口に着いた。

「武器は袋にしまってね。」涼音が言う。

シャイナがその長い弓をどうするのかと思い、愛華が見ていると、矢の入った袋がするっと伸びて難なく収納された。

(おぉ~便利なもんだ。)愛華が思う。


「ん~。シャイナってそのままだとすごく目立つね。」涼音が言う。

(そうだよね、およそ八頭身でスレンダーな身体に透き通るような金髪。しかも身に纏うのは申し訳程度の少ない布地。そしてエルフ族特有の耳。)

(やばい何かが目覚めそうだよ。)愛華が思う。

「シャイナこれを着て。」鈴音が予備のパーカーをシャイナに渡す。

「ん。」シャイナがそれを受け取って着る。



そしてパーカーのフードをシャイナが被る。

「ぐはぁ!」愛華が悶絶する。

「丈が丁度良いから、パーカーから生足が生えているように見えるよ。」

「シャイナさんマジでパ無いです。」愛華が違う方向で満足する。


シャイナは「?」と言う顔で愛華を見る。

「はぁ。」涼音が本当に残念な顔で愛華を見る。

「愛華。」涼音が言う。

「マジでキャラ崩壊してるからね。」

「色々と本当に残念すぎるから。」


色々と問題は残るが、涼音はすべてを無視して「道楽亭(愚者の頂)」へ向かった。


町の端から少し歩いて「道楽亭(愚者の頂)」に着いた。


涼音は入り口の脇に寄って言う。

「道楽亭(愚者の頂)へようこそ。」


(あぁ前の通りだな。)愛華が思う。

その刹那、店の中から殺意を纏った攻撃が飛んでくる。

(あー、本当に毎回来るんだね。)愛華が思う。



「ぐはぁ!」飛び掛かった物が前回のようにゆっくりではなく瞬時に悶絶しながら地面に叩き付けられる。

シャイナが必殺ともいえる重力魔法を発動していた。

「獣魔の子、本気なら散れ。」シャイナが言う。

「ギブギブギブ!」地面に押し付けられたシュワが言う。


「あー、シャイナ。」涼音が言う。「一応うちのペットみたいなもんだから勘弁してあげて。」

シャイナがそれを聞いて重力魔法の発動を弱める。

「あの、あの、ずびばぜんでじたぁ。」涙声でシュワが言う。


シャイナは「ふぅ。」と言いながら魔法の発動を止める。

「何だ、この店は!」シャイナが疑問を涼音にぶつける。


「ごめんねぇ、ここがあたしの拠点。「愚者の頂」なんだ。」涼音が言う。


それを聞いた「シャイナ」がこの店の鑑定を行う。

{?}

シャイナが驚愕する。

「何も。」

「何も鑑定できない。」


店も、そのカウンターに突っ伏している者も、カウンターの中で紅茶を飲んでいる者もすべてが「鑑定」を拒否していた。

「どう言う事?」シャイナが言う。

「とりあえず、先入観を一切捨ててカウンターに座ってくれるかな。」涼音が言う。

シャイナは恐る恐るカウンターの席に座る。


「さっきはすいませんでしたぁ。」

先ほど襲ってきた獣魔の子がそう言いながら「香りの良い暖かな物」を目の前に出してきた。

「紅茶って言う飲み物だから、大丈夫だよ。」涼音が言う。


「涼音、凄い娘連れて来た。」しー姉と呼ばれる人が起き上がって言う。

「これは、居住まいを正してお迎えをしないとだめだね。」理沙が言う。


「初めまして、私は「理沙」と言います。」カウンターの中から理沙が言う。

「一応こっち側の森を管理する立場の者なんでよろしく。」


「私はそこにいる「涼音」の一応親代わりの「詩織」って言うの。」詩織が言う

「敵対する意思はないから良しなに。」

まるで森の中で対峙した様に詩織が言う。

「さっきはすみませんでしたぁ、そこの涼音と勘違いして攻撃したので、貴女に敵意はまったくありません!」シュワがカウンターに突っ伏して言う。


「シャイナ、あたしからもお願いするから、その「殺気」止めて。」涼音が言う。


シャイナは涼音の言葉を聞き、臨戦態勢を解いて「シュワ」が差し出した紅茶の入ったカップを手に取って一口すすった。


「美味しい。」シャイナが言う。

「お口に合って良かったです。」シュワが言う。


「皆様の発音では「シャイナ」が一番近いのでそうお呼びください。」シャイナがぺこりと会釈する。


「涼音、説明よろ。」詩織が涼音に言う。



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