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彼女と僕の奇妙な日常【小説家になろう!】  作者: MOH
前日譚 『この展開は!』(彼女と僕が出会った理由)

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入籍!(とある受験生のつぶやき)

 翌朝、僕は昨日図書館で彼女がノートに書いた内容を思い出しながら通学路を歩いていた。

 僕が大声を上げて図書館員に注意されたあと、彼女はノートにこう書き足した。

『ゴメン、脅かすつもりはなかったの。今日は時間がないから、続きは今度ね』

 ノートを読む僕の顔を覗き込みニッコリ(美少女スマイル)して、ノートをカバンに仕舞い自習室の出口で手のひらを小さく振り、彼女は図書館をあとにしたのだ。


 アレはなんだったのか?

 それまで彼女とは同じクラスの同級生以上の接触はなく、今年の体育祭や文化祭で何かイベントが発生することもなく淡々と行事が進行し、特に記憶に残るものもなかったと思う。

 志望校は東京の有名私立大学だから、僕以外にもあの大学を受験する生徒は他にもいるはず… なんで僕なの?

 彼女の突拍子もない提案に疑問は尽きない。同じ大学へ通う可能性があるにしても『一緒に暮らす』とはどういうこと? シェアハウス? 一人暮らしが不安だから?

 模試でA判定は取っているけど受験本番はこれからで、まだ東京の生活に現実味は薄く、ましてや同じ高校の同級生と一緒に暮らすとか、想像を遙かに超える出来事なので妄想すら思い浮かばない。一緒に暮らすということは住所も同じだよね? 住民票はどうなるの? 世帯主は僕になるの? それとも彼女? ……入籍!


 そんな妄想は打ち消して、1限目にある数学の小テストのことを考えていたら校門が見え、クラスに入ると昨日から僕を悶々とさせている彼女は他の女子生徒と楽しそうに話をしている。チラッと僕の方を見たような気もするけど勘違いかも知れない。

 1限目の授業が終わり、2限、3限と何事もなく時間が過ぎ、お昼休みは学食で同じ中学校出身者と、たわいもない話をしたあと、午後の授業はやり過ごした(受験に関係のない科目だからね)。


 ホームルームが終わり、終了の礼と共に教室を出て下駄箱へ向かう。その頃には『昨日のことは夢だったのかな?』と思うくらい記憶は朧気(おぼろげ)で、何も考えずに下駄箱を開けると、また一通の封筒が入っていた。

 周りに他の生徒がいないことを確認して、封筒を開けてみると昨日と同じ彼女の名前と一行のメッセージが書かれていた。


『駅でお待ちしています』


(つづく)

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