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「リン・・・」

帳簿をつけるエルリンの背後から、ファフナロッタが声をかける。


「ファフ!?ファフなの!」

エルリンは一目散に駆け寄って、挨拶代わりのハグをする。


「今日はどうしたの?」

エルリンは嬉しさを押し殺して用件を訊ねる。


「リン、あなたに最終確認をしに来ました」

「例の物が完成しました・・・」

ファフナロッタが真剣な表情をする。


「そう、ご苦労様、大変だったでしょ?」

エルリンも表情が険しくなる。


「使っていいんですね?」

ファフナロッタが念を押すように言う。


「ええ、もちろん」

エルリンがファフナロッタを真っ直ぐ見つめる。


「これは、誰もやったことのない悪行です、その業を背負う覚悟は出来ているようですね、わかりました」

ファフナロッタは少し口元を緩めた。


「今更だよ、ファフ」

エルリンが微笑む。


「リン、お腹空いてませんか?何か作りますよ」

ファフナロッタが買い物袋に入った食材を見せる。


「うわぁ~!それ、最高!ファフの料理食べたかったんだぁ!」

エルリンはファフナロッタに抱きついた。


その2週間程後、マジャルダ領内の村が発生源となり、致死率の高い感染病がマジャルダに広まる。

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