↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
65/169

涙の向こう

「リン・・・・リンってば!」

アストリッドが大声でエルリンを呼ぶ。


「あ、ごめん、何?アストリッド」


「最近のリンは変だよ!ずっとボーッとしててさ!相手してくれないと、つまんないぃぃ!!」

アストリッドは地団駄を踏んだ。


「ごめん、本当にごめん、後で一緒にクッキー作ろうか」

エルリンは何とかアストリッドの機嫌を取ろうとする。


「クッキー作る!でも、何で今日もシュトラーダの戦争見てるだけなの?」


「ごめん、アストリッド・・・どうしてもこの目で確かめなきゃいけないことがあるの・・」

エルリンが険しい表情で語る。


アストリッドは空気を察して、それ以上は聞かずに黙っている。


ーーーリン、涙流してないけど、ずっと泣いてる、でも、あたし、何もできない・・・。


「ん?」

エルリンが何かに気付いた。


「アストリッド、ちょっと付き合って!」


「アハ!うん!リンに付き合う!」

アストリッドは満面の笑みを浮べながら、エルリンの後を付いていく。


魔物軍の一部が、何かを追いかけている。

追いかけられているのは・・・ルホルバンの男。


元妖精が人族の仲間入りをした種族である。

人間の半分くらいの身長で、とても素早く、姿を消す能力も持っている。


ルホルバンが森に逃げ込んだ瞬間、エルリンが茂みの中から叫ぶ。


「こっちだ!」


ルホルバンは警戒して、エルリンを睨みつける。


「ケガしてるわね、こっちに来て」

エルリンが優しく声をかける。


その後ろには魔物が追いかけてくる。


「アストリッド!あいつらをお願い!」


「キャハハ!任せて!リン!」

アストリッドが魔物と蹴散らしていく。


ルホルバンにエルリンは回復魔法をかける。


「これで大丈夫・・・」

エルリンが笑顔で言った。


「・・・・お前ら、何者だ?」

ルホルバンがエルリンに訊ねる。


「私達はヴァンパイア軍よ」


「なに!?」

ルホルバンは腰のダガーを抜いて、威嚇する。


「行くところが無いなら、一緒に来ない?」


「何が目的だ!」


「・・・私も、元シュトラーダ軍よ」


「・・・」


「私はリン、リン・ファー」

エルリンは手を差し出す。


「フン!どのみち、あんたが救った命なんだ・・・・好きにしろ」


「名前、聞いてもいい?」


「俺は・・・アンスだ」


「そう、アンス、よろしくね」


エルリンはアンスと握手をした。


ーーー今日も会えなかった・・・シャロン。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。