真夜中の野良犬達。
比喩表現ではなリアルガチの野良犬の話。
「近所に野良犬が住み着いてるんよ。」
引越(居候)してからこの話はよく聞かされた。よく聞いたはずが、私は全く見た事が無かった。
「野良犬ってほんまにおるんかな??見た事ねぇんじゃけど。」
「いるよ。子どもの頃からおったからその時の子孫じゃろうな。可愛いよ。」
「うわ〜、可愛いんか!見てみてぇなぁ!」
帰りのバス代がもったいないんで、たまに彼氏に車で拾ってもらったりする。ちょっとしたドライブみたいでなんか面白い。
眠たくて助手席でそのまま寝てしまった。家の近くまで来ると起こされた。
「ぺしちゃん!おるおる!そこ畑!」
窓から畑の方を見ると、光で白く光った目が見えた。
やっと出会えた!野良犬だ!一匹いる!
山の野良犬と違って大人しくじっとしていた。細長く綺麗な白色。犬種は多分雑種だけどこんな細長くて綺麗だと親の犬種を知りたくもなる。体長と毛並みがラブラドールっぽいけど耳がツンとしてて立ってる。可愛い。
ちなみに私が知ってる山の野良犬は柴犬が多くちっちゃいけどすぐ喧嘩して来ようとしてくるので見たら行政に連絡して逃げるのが良い。たまにデカすぎるやつも見る。怖い。
「アイツらウインナー投げたら食べるかな?」
「餌あげるん!?いいん!?そんな事して!」
「だってあんなガリガリだから可哀想じゃん。今度見かけたら投げよ!」
(後日投げたらくわえてどこかに持って行った。)
「アイツら大人しいじゃろ?あれ俺が子どもの頃、人間に追いかけられたから人間をみたら逃げるんよ。」
「ほんとに??そんな話ある?」
「日中出て来んじゃろ?夜しか出てこんのんよ。俺の親父が棒振り回して追い払ったりするから。悪さしたりせんけど邪魔になるからね。」
それからしばらくして、夜散歩していると生で野良犬と出会ってしまった。大きい畑が多い住宅地の交差点の向かいにいる。この前は車だったが今は違う。私から見ると街灯が逆光になっていて、思ってたよりシルエットがデカくてビビった。細長くて白い犬。神秘的だけどその分緊張感が凄い。
(静かにあっちに行くまで待とう…でも野良犬もびっくりして固まってる!)
5分くらい見つめあった。
寒い方が耐え切れなくて先に交差点を曲がらせてもらって離れるまで早足で帰った。途中で後ろを振り返って見ると3匹くらいが走って交差点を渡っていた。
ラブラドール・レトリバーって大きいサイズじゃん?あれの野良犬バージョンを生で見ると怖いよ。何と何が混じってるんだろう。




