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知逆転移  作者: Curry&Rice
第二章 北の国編

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第43話 魔力ゼロって言ったよね!(言ってない)~鳩が鉄砲を食ったよう~

ロックとアリスが教会に入ってきた直後、マグナは真正面に大きくそびえたつ十字架の裏に体を隠していた。


(フッフッフッ、まんまと入ってきたなこの間抜け。)


マグナは刀身の無い剣を取り出すと十字架の裏に隠れながら扉に向けてそれを突き出す。

すると、鉄製の扉が磁力で勢いよく閉まった。


(これで、出られまい。そして、間髪入れずに・・・)


マグナは持っていた聖書の中から十字架の柄のついたナイフを取り出し、刀身の無い剣で器用に磁力を操りながら、アリスに投げつけた。


「アリス、前!」


ロックはナイフが刺さらないようにアリスを体当たりで壁に吹き飛ばし、アリスを引き寄せ柱を遮蔽物にして隠れた。


(チッ、失敗か。マズイな柱の陰に隠れられた。しかし、これはある意味チャンスだな。)


『魔眼』


マグナは青い左目を閉じ、黄色い右目を光らせロックとアリスの隠れている柱を凝視する。


(魔眼を使えば、魔力を持つ敵の位置が障害物越しでもはっきり見え、魔法を扱う上で欠かせない魔力量を読み取ることができる。これで、お前たちの位置に正確に鉄の弾を撃ちこめるというわけだ。)


マグナは声無く笑う。


(まずは、男の方の魔力量を見てみるか・・・。ほう、112マナか常人の100マナより少し多い程度だな。)


マグナは品定めをするように上から下までまじまじと観察する。


(さて、女の方は・・・。ん、どういうことだ、魔力0?いや、そんなはずはない。動物にも植物にも、生き物すべてに魔力は存在するはずだ。ま、まさか、魔眼で捉えきれないほど膨大な魔力を持っているのか!)


マグナは冷や汗を垂らす。


(女の恰好、あれは魔術師のそれだ、あの恰好をしている以上魔力がゼロだとは考えられん。もし、あの女の魔力が膨大すぎて捉えられていないという仮説が正しければ、私の勝率はゼロだ。)


マグナは息を荒くした。


(こんな経験は初めてだ。今は退くべきかもしれん。)


ロックが柱の陰から柱の陰に移り警戒しているところを横目にマグナは裏口を開ける。


「ダレダ!」


マグナが扉を開けるとそこには仮面をつけたエレノアと彼女を庇うようにニルが立っていた。

ニタァとマグナは黄色い目をエレノアに向けて光らせ不気味に笑う。


「みぃつけた。」


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