十四話 地図情報を元に奥地へ分け入る筈だったが・・・
タチアナ「いつもお読み頂きありがとうございます。時にベリアル様。ヘボ作者は?」
ベリアル「例によってエスケープ」
タチアナ「・・・仕方ありませんね。いつもの事ですし」
ベリアル「それで今回は?」
タチアナ「わたくしの故郷の村より更に奥地の村での活動ですが・・・」
ベリアル「読んでみてのおたのしみって事だね。それではどうぞ」
それから数週間。
このベルスク村(命名者オレ)に簡素ながら、粗糖を作る為の工場・・・家屋が出来上がった。
家屋と言っても差し支え無い規模だが、工場制手工業、所謂マニュファクチュアという程度の規模だ。
現在は、サトウキビ畑を拡張しながら、自生しているのを粗糖に精製している。
従業員数は5人。誤認ではないぞ。
1日の精製量は凡そ2、3kg。
10日毎にレバオラに出荷していているが、粗糖の量がまだ十分ではないので精糖しておらず、粗糖のまま50gずつ袋詰めして一袋70ディルハムと、相場より若干安くして販売している。
まだまだエルベリアは裕福ではないので、次の便が来るまでには半分くらい売れ残るので、売れ残った分はkg当たり2ディナールと相場の1.5倍位でリゼルアに輸出する。
バセレイルが言うには、リゼルアはラナバルラントへの投資が好調なので結構景気は良いらしいが、先の内戦で甜菜の生産量が激減した為、砂糖の価格はkg当たり4から5ディナールと高騰しているので、もっと吹っ掛けても大丈夫とは言っていた。
将来的には1日二、三回レバオラに出荷出来る様にしたいので、0があと3つ4つ付く位迄は生産量を伸ばす予定だ。
価格は日本の一般的な上白糖の倍位にしたい・・・とは言え、そうなると更に0が2つ3つ付く位生産量を増やさないとならないので、そうなると投資する為の資本が無いので、まぁ10年20年先の話しだろう。
「ご主人様。明日からはこれより奥地に分け入り特産品となり得る様な品物の捜索に入る。という事でしたが、そう言うのは専門家つまりプラントハンターに任せてみてはどうですか?正直申しまして王のする事ではありません」
・・・確かにそうだ。
本音は日々の雑務を投げ出・・・忘れて冒険をしたかったのだが・・・まぁ仕方ない。
タチアナが相手では、十中八九叶わぬだろう。
翌日、レバオラの冒険者ギルドに依頼を出し、オレの企みはあえなく潰えた。
「ご主人様。今日の分です」
あれからふた月経ち、南部地区・・・ガシャーラナヤ地方のインフラ整備も順調で、ここ暫く上がって来る書類の決裁に忙殺されている。
先日、プラントハンター・・・冒険者ギルドに依頼を出した結果を元に、カレーライスを作る事に成功した。
成功したが、使用出来るスパイスの量に制限があった事と、見付かった米がインディカ米・・・長粒種だった事で、オレ的に満足いく物が出来なかった。
出来なかったが、転生して数年、遂にカレーライスが食べれた事に、オレは隠れて感涙したのは言うまでもない。
まぁ、チャーハンを作る時には、粘り気の有るジャポニカ米より、少ないインディカ米の方が都合がいい。
先ず、炊いた米を冷まして、冷めたらそこに一人前当たり、一個100ディルハム(この世界では養鶏は盛んでない為に高いのだ)する卵を一個割り入れかき混ぜる。
そうすると、米が一粒一粒卵にコーティングされるので、炒めた際焦げ付きにくくなるし、ジャポニカ米の場合、パラっとした感じになり易い。
オレはいつもこの方法だ。
でだ、そこに醤油・・・そう、リゼルアに有ったんだよ。
まぁ、一升程の量で3ディナールもする高級品だがな。
・・・を適量加え、塩胡椒で味を調える。
ああまた泣いたさ。
・・・話しが脱線してしまったな。
その結果で得られた香辛料を、地図で調べた最適地で栽培させ、余剰分(現時点では消費者はオレだけ)をリゼルアに輸出する計画だ。
ああ、石灰石の採掘はまだ手付かずだ。
理由は、地図で調べたらそこからそう離れて居ない場所に銅の鉱床が在ったのだ。
こちらは、ある程度精製してから、先日水力発電が始まったリゼルア・・・厳密に言えば、リゼルアが親リゼルア派で傀儡政権を打ち立てさせたラナバルラントに輸出する。
ラナバルラントは傀儡政権が発足してから急速な復興を始めて、それこそ、右から左に流すだけで儲かる。
所謂、濡れ手で粟の状態だ。
だが、あの怪物政治家で経済にも精通しているメアラ女史の政策のせいか、バブルという感じではない。
急速に経済規模が拡大しているのにも関わらず歪みが殆ど無い。
こちらもうかうかしてたら、サクッと乗っ取られそうだから油断は出来ないな・・・・・・まぁ、ガチで来られたら太刀打ち出来る気がしないがな。
それで、現況としては、サトウキビの作付面積が予定の倍以上になっている事や、その為の開墾に因る木材の売却や、その端材を木炭に加工して売却した売却益が中々の額になっているが、いかんせん、まだまだサトウキビの作付面積の拡張に投資する資金が必要で、粗糖の生産量まだ少ない為、資金的に結構カツカツではある。
まぁ、それでも1万ディナール程を緊急用としてよけている。
「陛下。こちらが今日の分です」
更に二ヵ月経つと、痺れを切らしたバセレイルが押し掛けて来た。
いや、来るなよ。
これまでは、ガシャーラナヤ地方の分だけ決裁しとけば良かったが、バセレイルが来た事で、王国中のを決裁せねばならなくなったので、単純な仕事量からしたら、桁がひとつ増えた。
マジ何で来るんだよ。
え?オレを過労死させる気?
オレのLPは0なんだよ?
アクションゲームで言えば、残機0なんだよ?
次死んだらコンティニュー出来ないんだよ?
・・・そんなに凄まれても何も出ないよ?
・・・・・・ハイハイ、馬車馬の様に決裁すればいいんでしょ?
ハァ・・・・・・オレ、明日の朝日を拝めるのかなぁ・・・
ベリアル「ここまでありがとうございます。誤字、脱字などありましたらよろしくお願いします・・・次回は?」
タチアナ「プーケット村の開発になると、バセレイル様から伺っております」
ベリアル「まだ宿泊施設しか無いから、観光施設などの建設かな?」
タチアナ「どうやら、そう上手い感じでも無いという話しをご主人様から聞きましたね」
ベリアル「ああ。これね」
タチアナ「左様にございます。我がエルベリアは、良く言えば発展途上国。悪く言えば貧乏国ですので、先立つ物が乏しいのが現状ですね。ご主人様がそこをどうするか。という事ですね」
ベリアル「セフェラには馬車馬の様に頑張って貰わないとねぇ」
タチアナ「左様にございますね。それでは今後とも、ガルダフェリナ年代記をよろしくお願いします。ブックマークや評価を頂けましたら幸いにございます」




