十二話 先立つ物を用意する筈なのだが・・・
ベリアル「いつもありがとうございます。あーあ、辺境領は長期更新無しの仲間入りになっちゃったね。で、どうするの?」
セフェラ「いや、どうするって言われても、目を瞑るとその光景がありありと広がるのに、いざ、筆に起こそうとすると、どうも上手くいかないのよねぇ」
ベリアル「言うてもいい加減更新しないとね。兎に角、今回はベルっちがプーケットの観光開発に足りない資金を工面するお話しだったのだけど・・・さて、それでは本編をどうぞ」
南部地区が貧困から脱却するには、今居るプーケットの開発が重要というのが分かったのだが、観スポ開発するだけなら問題無いのだが、より突っ込んだ開発をするには先立つ物が、そう、お金が無い。
債券を発行して資金を調達しようとすると、エルベリアはまだまだ裕福とは言えず、日本みたいに国内で債券を回す事が出来ない。
縦しんば発行したとしても、その購入先の殆どはリゼルアだろうから、現時点でさえ表面上同盟国だが、実質エルベリアは軍事的・政治的な属国で、残った経済ですら依存に近い状態なのに、そうなるとリゼルアに内政にまで干渉されかねない。
なので、債券を発行しないのは、オレの譲れない一線だ。
しかし、あれもヤダ、これもヤダというのは、ただの我が儘となってしまうので、妥協は必要なのだが、見極めが難しいのも確かだ。
言っても、先の街道整備の際に出た木材の売却である程度の資金は捻出出来ている。
1立方m当たり1ディナールで、推計一万本凡そ10万立方m。
掛けて10万ディナール
「それで、街道の整備拡張に掛かった費用が・・・凡そ9万5千ディナールで、宿泊施設等には凡そ4万2千ディナールですから凡そ3万7千ディナールの赤字になりますが、国庫から10万ディナールを予算として計上していますので、差し引き6万3千ディナールになります」
「6万3千ディナールでは、これからの開発には心許ないなぁ」
とは言え、スタート当初からしたら投資に使用している資金は、0がふたつ位は余裕で違う。
まぁ、エルベリアの総人口からしても、スタート時の凡そ5千人少々からしたら二百倍以上の120万人を超えている。
しかし、総人口が増えた分、経済規模が膨らんでいないのは、この増加分の半数が難民である為だ。
その為、難民に対する支援等に予算が割かれ、首都やシェラベリエ等の主要都市や、この国の現在の主産業である鉱工業に割り振る為の予算を削減せざるを得ない。
その中で10万ディナールを引っ張って来て、プーケットの観光開発に着手したのも、これに因り、周辺国から観光客を誘致し、外貨を獲得する為だ。
当然、工事やその後の施設の運営に、国民特に現地人を雇用をするので、失業者の問題も改善するし治安の悪化も防げ、南部地区の貧困対策にもなる予定だったのだが、比較的初期の段階で主に資金面に因り暗礁に乗り上げた格好だ。
原因は、街道の整備拡張に想定の三倍近く(予定では3万5千ディナール)掛かった事と、拡張時に切り出した木材が長期間搬出出来なかった事に因る、木材買い取り価格の減少(予定では1立方m当たり1.5ディナールなので売却予定益は15万ディナール)で、最終的に11万ディナールの利益が目減り・・・というか、予定通りなら国庫からの持ち出し分抜きに7万3千ディナールの黒字だったのだから、結果的に国庫から持ち出していなかったら、色々問題になる所だった。
冬将軍ならぬ雨将軍にやられた感じだ。
「なぁタチアナ。国庫からは・・・」
「多分これ以上は無理ですよ」
取り付く島も無い
とはこの事だ。
まぁ、尤もダメ元で言ってみたのだがな。
しかし、ステータス画面の国庫には43万ディナール程の資金が有るのだがなぁ・・・
因みに、オレの個人資産は、大体1万ディナール程だ。
住居である屋敷は公邸扱いで、馬車も公用車扱い。
公邸のクローゼットに納められている服も、半分は公的な物になるため、大半の資産は現金になってしまう。
そのお金も有意義に使ってエルベリア経済に多少なりとも貢献したいが、いまのところ開発開発で使う余裕が無い。
一年中休み無しとか、どこのブラック企業だ!
クッ!バセレイルの奴め。
少しは休ませろ!と、声を大にして言いたい。
そうそう、MMOSRPGガルダフェリナ年代記では、国王等の元首になると、様々なコマンドを駆使して国家を発展させるだけではなく、戦争を含めた外交も有るのだが、大半の役職にはNPCが就いていて、ゲーム開始時(ここでは、個人の新規スタートではなく、サーバー毎のガルダフェリナ年代記のスタートである)にどんな事(役職も)をしたいか、テンプレから選択して選び、通ればその身分からスタートする事が出来る。
期間はゲーム時間で180年。
1ターン半月で、リアル時間だと1時間となり、1日で1年。
トータル4320ターンのリアルでの時間は180日であり、かなり長丁場なゲームとなる。
当然、インしていない時が有る訳で、その時間はどうなるかと言えば、行動指標を設定する事で、AIが最適解の行動を、その間取ってくれるのだが、身分が国家元首だった場合、インしていない間戦争を仕掛けられると、対処出来ずに負けて仕舞わないか。
という事があるが、そもそも、プレイヤーが国家元首でインしていない間は、他国は戦争を仕掛けられない仕様になっているので、安心して落ちる事が出来るのである。
当然、こちらからも仕掛けられないが・・・
AIの能力は、行動指標を設定しても、可も不可も無く劇的な変化が生じ無い為、結構イン時間が長くなる。
かく言うオレも、睡眠・食事・仕事等、リアルで生活する上で最低限必要な事以外の空き時間の殆どを、このゲームに費やしていた。
さて、180年もの時間、寿命はどうなるかと言う疑問が出て来るだろう。
だが安心して下さい。
継承システムが有りますよ。
キャラクターがある程度の年齢に達すると、半ば強制的に養子なり結婚なりで、自身に子孫が出来、その子孫に能力の55%を継承して、キャラをチェンジする事が出来るのだが【半ば】なので、当然拒否する事は出来るが、ゲーム内での身分も能力も資産でさえ全てリセットされ、選んだ国の平均的な平民の身分での0からのスタートとなるので、そういった縛りプレイをする廃人も居るが、普通はこの継承システムを利用する。
因みにオレの戦績は。
世界統一が一回。
初日に滅亡八回。
未統一でランキング10位以内が3回。
10位未満は数知れず。
一回だけ話しのタネに平民スタートしてみたが、やめておけば良かったレベルの鬼畜仕様。
話しのタネにするつもりが、話す事も憚れる壮絶な内容。
実際、攻略掲示板等では殆ど触れられている所を見た事がないので、まぁそう言う事だろう。
話しが脱線してしまったな。
話しを戻すが、ガルダフェリナ年代記はMMORPGなので、当然、大臣や将軍をプレイヤーがロールしている事が有るので、エルベリアみたいな弱小国でなければ、それなりの数のプレイヤーが在籍して居て、数ターン元首不在でも戦争関連以外は上手く国は回る。
尤も、それにも面倒なだけで裏技が有るには有るのだがな。
RPGなので、レベルやスキルの概念は有るのだが、戦闘をしないでもレベル等は上がる。
リアルで、趣味や仕事等で狩りをする人は居るが、総人口からしたら少数であり、格闘技をする人もそれほどではなく、大半の人はそう言う事とは無縁の生活を送って居る。
当然、スキルの取得は出来るので、本業パン屋、副業狩人という事も出来るが、そう言った事以外では一般人は直接戦闘等に関わる事は無い。
だから、そう言う人達に対しての救済策として、ゲーム内での日々行動を選択して実行する事で、レベルと使用スキルの経験値が入手出来る様になっているのである。
ガルダフェリナ年代記がSRPG好きには堪らないゲームである・・・という事の説明では無く(面白いのは確かだが)、オレが見ているこのステータス画面が、ゲームで使用されている物と比べて遜色無い処か、かなり高性能で、そう、チート級に高性能である。
ステータス画面に有る検索エンジンに掛ければ、誰それは幾ら位資産が有って、どれくらいの収入が有るとか、どこそこの商会は資産がどれくらい有って、収益はどれだけ上げているか等。
当然、【国】も検索出来るが・・・エルベリアの事は教えないからな!
まぁ、教えない。というのはただ単に未だ周辺国からしたら、国力は大した事が無く、リゼルアの傘無しには何時攻め滅ぼされるか予断をゆるさない位【弱い】という事なだけだがな。
詳しい内情は兎も角、国家のそれなりな情報が、諜報せずに入手出来るのは本当にチートだ。
兎も角、43万ディナールの金は恐らく1ディルハムも使えんだろう。
10万・・・いや、5万位でも引っ張って来れれば何とかなるんだがなぁ・・・
仕方ない。
無い物ねだりをするより、周辺の散策でもするかな?
プーケット村は人口四百人程の漁村で、主に魚介類の乾物が特産品と言えば特産品だ。
しかし、品物はレバオラのに来ずに、南部地区の内陸部で消費されているらしいが、レバオラに来ない原因は、やはりインフラの面で難が有るためという事だ。
今回、プーケット村を観光地として開発した際に、インフラの改善を図ったので、今後レバオラに南部地区産の乾物が出回る様になるだろう。
・・・脱線してしまったな。
取り敢えず散策の目標は、二次産品に化ける産物探しだな。先ずはプーケット村を散策し、周辺の漁村は散策ついでに乾物を買い漁って見るかな?
沿岸部の散策を終えたら、内陸部の散策になる。
内陸部は、先ず最初にタチアナの故郷の村に寄り、その後村からそう遠く離れていない所に在る石灰石の鉱床を探しに行く。
当然、現時点ではセメントの製造は出来ないので、その殆どはリゼルアへの輸出用となるので、これで、ある程度の外貨を稼ぎ、南部地区の開発に充てる事が出来るな。
兎も角、全ては明日からだ。
バセレイル「ここまでありがとうございます。誤字、脱字などありましたらよろしくお願いします。それで、ヘボ作者様。次回更新は何時位になるのでしょうか?」
セフェラ「もう次の催促・・・というかヘボ作者扱いww」
ベリアル「いや、そこはウケる所違うから。バセレイルにディスられてるんだよ」
セフェラ「分かってはいるけど、反論のし様も無く・・・」
ベリアル「ま、まぁいいさ。で、次回は、プーケットを離れて南部地区の観光に勤しむ話しかな?」
セフェラ「いや、それぶっちゃけ過ぎ・・・というか、それは無理かな?」
バセレイル「それはどうしてですか?」
セフェラ「マセーベルはこれから南部地区に行くのだけど、来たばかりの時のプーケットと同様の感じの村が、内陸部にも点在しているので、観光している場合・・・ってか、お金が稼げそうな産物探しの予定なんだけど」
ベリアル「うん、分かってたよ」
バセレイル「意外に普通の反応でしたね」
セフェラ「えっ!?・・・・・・」
バセレイル「取り敢えず、放心しているヘボ作者は捨て置いて、皆様。次回は間が空く可能性が有りますが、気長にお待ち頂けましたら幸いです」
ベリアル「それでは今後とも、ガルダフェリナ年代記をよろしくお願いします。あと、ブクマや評価を入れて貰えたら嬉しいなぁ」




