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導入 少年

 やっと休みを取ることができ帰省をした。

 実家に着くと「元気でやってるのか?」と俺の父親が声をかける。「まぁね。」と俺ははぐらかした。

 実際東京勤務は毎日が大変だ。ただ、せっかく上司に許しをもらって帰省をしたわけである。休みを取ったという爽快感、この気分を壊したくない。また母親からも「大学生かと思ったらもう社会人。ほんとはやいわねぇ。」と言われ、俺は「まぁね。」とそっけなく返す。その他諸々の両親の質問に対し、「まぁね。」と俺は同じ言葉で返した。

 

 そんなどうでもよい会話をしていると軽く何かを食べたくなってきた。まだ夕飯までかかりそうなのでコンビニに行くことにした。


 夕暮れ時。公園の近くまで歩くと、(あ、そうそう。この公園を突っ切ると近道になるんだっけな)と思い出し、公園の中に入っていった。夕暮れ時だからかもしれないが、もう遊んでいる子供はいない。そして公園の隅にあるベンチの横を通り過ぎようとした時に「ねぇ、おじさん!」と声をかけられた。


「え?」とベンチの方を向くと、1人の少年が座っている。小学5・6年ぐらいだろうか。急に声をかけられてとても驚いた。また俺は「おじさんじゃねぇだろ。お兄さんだろ!」とイラっとした気持ちを抑えた。


「どうしたの?」とその少年に聞くと、

「お母さんが迎えにくるまで、おじさん、僕の話をちょっと聞いてよ。」と言う。

 とても唐突だ。(なんだよ急に)と思った。


「しょうがないなぁ。」とその少年に向かってにこっと笑い、隣に座った。

 今考えると俺は知らない子供と話をするなんて、久しぶりの帰省でどうかしていたのかもしれない。


「ねぇ、おじさん。」

「ん?」 

「おもしろい話を聞いたからどうしてもおじさんに話したいんだ。でね、その話っていうのがね、同じクラスにタケル君っていう友達がいるんだけど、その友達から聞いた話。」

「へー。」と俺は相づちを打った。


 その少年が話した内容はこんな内容だった。

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