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第2話:水都の観光

 第2話です。





「……やっと着いたか」


 レスト王国レメディから約2日。

 俺たちはついに、神聖ミナ教国の水都へとたどり着いた。


 正直言って乗り物酔いは地獄のようだったが、身体強化系統の魔法で乗り切った。

 ……とは言え、もう一度乗らなければいけないと思うと気が滅入りそうにはなるが。


 それにしても、生徒たちは全然酔っている感じがしなかったのはどういうことなのか。

 ……腑に落ちない。



「……随分と面白い街並みだな」

 それはともかく、俺は今ルーアを見下ろせる高台(駅)にいる。

 俺は観光都市でもあるこの水都ルーアの姿に思わず感動した。

 水都の名は伊達ではない。

 港方面だけではなく、町中に水路が存在し、それらに橋がかけられている。



「あ、先生、早くホテルのチェックインしましょうよ!!」

「ああ、そうでしたね。この地図の赤い印のところです。……イディアさん、案内お願いしますね」

「了解です!!」


 俺は地図を生徒に託し、ホテルへの道を歩き出した。




          ***




 ホテルにて。


「チェックインも終わったので、ある程度必要な荷物を持って、各自自由時間にしますね」


 今回の旅行は2週間だ。


 修学旅行とは言っても、実質ただの旅行なのでほとんど『自由時間』になる。

 その辺はクラス担任によっても変わるのだが、せっかく観光地まで行ってよくわからないレポートを書かせる教師に俺はなりたくない。


「先生言ってきまーす!」

 生徒たちはあらかじめ決めておいたグループに分かれホテルを後にした。



「……さて」

 全員がホテルを後にすると、俺はスケジュール表を取り出す。

 一応、俺も19時までは自由時間になってはいるが、そうも言ってはいられない。


 アクア先生の情報により、最近このあたりの治安が悪化していることを知った俺は、ハント王国の王女様から聞ける限りの情報をもらいつつ、危険と思われる場所のリサーチを行った。


「……よし!」


 スケジュール表を確認した俺は、生徒たちが行きたいと言っていた場所の中でも、危険性がある場所の見回りをするため、ホテルを出た。




          ***




「おおー!!」

「綺麗ですね」

「私、こんな場所初めて来ました……」


 現在12時。

 昼時であるのだが、イディアたち大会参加者の女子3人組(イディア、セイレ、シンシア)は、観光を満喫していた。


 3人は今、属性神教の大教会にいる。

 教会の半分近くは一般公開されており、実際に祈りを捧げる者や、教会自体を見学に来る者など、さまざまな人間(亜人も含む)がいる。


 なお、観光都市であることもあり種の差別は()()()()()あまりない。


「……あ、あの絵って」

 セイレが教会のエントランスの天井に描かれた絵画を指さす。

 そこには、煌びやかな装飾がされた絵画があった。


 数々の神が描かれたその絵画には、中心に1人の女神が描かれ、それを取り囲むように男神と女神が位置している。


「あの中心の女神様が、ミナ様よね?」

「そのはずです」


 属性神は、炎・水・土の基本属性に加えて、闇・光・氷・回復などの特殊属性をそれぞれ司っているのだが、属性神の『王』である【ミナ】は、全ての属性を司る神であると言われている。


「神秘的だなー。…………でも、何か違和感が……」

 しばらく全体を眺めていると、なぜかは分からないが、どこか引っかかる気持ちがあった。

「え、どうかしましたか?」

「あ、何でもない」

 だが、これと言っていえることがないので、それ以上は何も言わなかった。

「そうですか……?」




「────あっ!!見て下さい、凄いですよ!?()()()()みたいです!!」

 3人が絵画や装飾品を1つずつ眺めていると、エントランスによく通る声が響いた。


愛花(あいか)、あまり大声出さないほうが良いわよ。神聖な場所らしいから」

「す、すみません……」

「なんかあんまり面白くねーなー?」


 どうやら男女計6人が入ってきたようだ。

 そのうち、4人はイディアよりも年上のようで、残り2人はまだ子供に見える。




「……あの人たち、強いわね」

「……ええ、とてつもない魔力を感じます」


 イディアとシンシアが、何かに気付いた。


「特にあの3人……あまり年は変わらなそうだけど、勝てる気がしないわね……他国の重要な人物なのかしら。……って、やばい。そろそろレストランの予約時間じゃない!!」


 時刻は既に13時30分を超えている。

 混雑時間帯を避けるために14時にレストランの予約を取っていた。


「そうですね。全部ヨルカワ先生のお金なんですから、無駄にしては絶対ダメですからね」


 この旅行で使うお金は自由時間に使うお金を含めてすべて教師持ちであるため、無駄使いはさすがにできない。

 (おさむ)本人は好きに使って良いとは言っていたが、それでも抵抗はあるのだ。


「じゃあ、早く行っちゃいましょう!!」


 気持ちを切り替え、3人は教会を後にした。


 -第2話 完-

 お読みいただきありがとうございます。


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