11章 新たな作戦
「お前は俺より改変の才能があるんだからな。」
11章 新たな作戦
あれから1週間。俺はひたすらダンジョンにはいり、修行している。一人でだ。レイジが言うには答えは自分にしか出せないと言う。ヒントを頼りに魔法とはなにかを意識して修行しているが、
「全くわからん。」
レイジのような適当な魔法ではもちろん発動しない。なぜレイジにできて俺にはできないのか。俺にはわからない。
「今日で一週間か、やばい。何も進んでない。確か一週間後にテストだって言ってたな?どうしようか。やばいぞ。」
頭を抱えていると、悪いタイミングでレイジがやってきた。
「よっ!ヒロト、進んだか?」
「あ、れ、レイジ、さ、さん。その、えーと」
「はぁ~進んでないんだな。まぁ、無理だろうと思ってたけど。」
「魔法を強く意識しているけど、レイジと同じことが出来ないし、改変すらワケわかんなくなってきて。もう嫌になっちゃうぜ。」
「うーん、まぁとりあえずテストといくか。」
「学園の仮想ルームで今回はやるのか?」
「あぁ、ダンジョンでテストをするのは訳があって出来ないんだよ。」
「そーなのか。まぁどこでも構わないが。」
「うっし!じゃあやるか!!」
(こうなったらダメもとでもやってみるしかないな。)
「お願いします!!」
1時間後
「全然駄目だ~。情けない」
「いいかヒロト。魔法っていうのはデリケートなんだよ。身勝手な改変なんてしてたら全然魔法が成り立たないだろう?」
「くっ、レイジだけには言われたくないのに妙に説得力があるな。」
「あったり前だろ?改変マスターだからな。」
改変マスターか、確かにしっくりくるな。多分レイジほど改変をマスターしている人もそう多くないだろう。
「ヒロト、お前ならできるはずだ。いや、必ずできる。自分と魔法を信じろ!!あと、俺が見せた魔法に囚われるな。自分のスタイルを貫け。そして焦るな。」
「レイジ、あぁわかったぜ。ありがとう。」
「もう時間があんまりないな。よし、ヒロトあと一回だけやってみろ。そーだな、改変する魔法は〈神火の闘争よ·我が意思に命し·敵を凪ぎ払え〉にするか。」
「わかった。」
(よし、やって見せる。俺と俺の魔法を信じろ。そして俺のスタイルを貫け!!要は火を出して敵を殲滅。簡単にすると範囲攻撃だろ?よし、任せろ。)
「やってやる。〈神の火よ·灼熱の囁きを·ここに呼び起こせ〉!!!!!!!!!」
俺の唱えた魔法は通常詠唱と同じ範囲攻撃だった。威力も通常の詠唱より高かった。
「よっしゃ!!どうだ、レイジ。」
「ふむ、俺の目に狂いは無かった。」
「へっ?いまなんて、、」
《ビィービィービィービィー》
「緊急警報!?」
《エイラザーノ詠団。緊急召集です。至急学園、図書室までお願いします。》
「来たか。」
(!?)
その時、俺は疑問のようなものを覚えた。それは、レイジがまるでこうなることを知っていたかのような口振りだったこと。とても不思議だった。
「ヒロト、いくぞ!!」
「皆さん、集まっていただきありがとうございます。今回はテロリストとの最終戦の作戦会議をします。」
「「最終戦!?一体どういうことだ?」」
図書室にざわめきが起きる。
「今回我々はこの前入手した地図の場所に乗り込みます。」
再び図書室にざわめきが起きる。
「確かに、罠かもしれません。しかし、動かないことにはなにも始まりません。なので私たちは明後日作戦を決行します。」
「ちょっと待った!!納得いかないな。そんな作戦に俺たちが従うとでも?」
「黙っていろ。ベルタ。文句ならあとで聞いてやる。作戦の内容は、班を5つに形成。地図にある敵の本拠地と思われる場所に4チームで攻め、残りの1チームは状況に応じた戦闘を展開します。以上です。」
「待て!!そんな適当な説明があるか!?」
「はぁ~うるさいな。黙っていろと言ったはずだが。」
「黙ってられるか!?無謀な作戦に付き合ってられるか!!」
「待て、ベルタ。話を聞いてくれ。」
「なんだ、レン。」
「俺たちは常に最善を尽くしている。無駄な戦いなんてない。信じてくれ。ここにいる全員が協力しないと、この作戦は成功しない。頼む、俺を信じてくれ。」
静かな時が続く。それは、永遠とも言えた。
「わーったよ。信じりゃいいんだろ!?ちぇっ。」
「ありがとう。」
「では、明後日学園前に7時集合で。解散。」
解散とともに俺のスマホにメールが入った。
「誰からだろう。ん?レイジか」
レイジのメールにはこう書いてあった。
『今すぐ第2会議室へ来てくれ。』
第2会議室にて。
「うそっ!!!!????」
「あぁ、図書室にての話は嘘だ。全部ではないがな。」
「えーと、まず本当なのは敵のアジトと思われるところに攻めること。そして、4チームが攻めること。5チームに別れること。」
「で、最後の1チームは俺たちだ。そして、俺たちがやることは、敵の本当の本拠地に攻めることだ。」
「へっ?本当の、本拠地?」
「それについては、私が説明するわ。」
「先輩!!?」
「よろしく。まず敵の本拠地のことだけど、ここにいるヒロト君以外との人と行った隠密作戦で沖くんが見つけてくれた。この情報は確実。」
「沖さんが動いたんですか!?」
「僕が動くとなにか悪いのかな?」
「ひぃ!?沖さん!?」
沖 ソウジ。エイラザーノ詠団最強の男。今だ負けなし。だけど、性格にすこし問題がある。
「やぁ、3年ぶりだね。あのときの続きしてくれる?」
「待て待て沖。その話は明後日が終わってからだ。」
「む、レイジさん。邪魔しないで。」
(レイジ、さん??なんで『さん』ずけ?)
「終わったら、俺が相手してやっから。」
「ホントに?」
「あぁ、任せろ。」
「ならいいよ。じゃあ僕はこれで。」
「帰っちゃった。」
「話を戻してくれ、ミキ」
「はい、レイジさん。つまり、沖くんが見つけてくれた敵の本拠地に明後日の作戦決行時に隠密に攻める。ここにいる7人で。」
「なんで、明後日なんですか。」
「我々のなかに内通者がいるの。」
「なっ!?」
「ホントに面倒よ。だから私たちには時間がない。」
「なるほど。理解しました。」
「次の戦いは最後の戦いだ。みんな。仲間達のためにも頑張ろう!!じゃあ、ホントに解散。」
「おい、ヒロト。」
「レイジ?」
「お前に教えれることはもうない。あとは自分を信じろ。あと明後日までイメージトレーニングは欠かすなよ。」
「わ、わかった。」
「おう。じゃあな。」
「おう。」
(って、やっぱりあいつ何者なんだよ!!)
2日後。
「では、作戦を実行します!!」
いよいよ始まる。
ラスト1章です。
最後までお付き合いください。




