1話 『6歳になりました』
『・・・・・目覚めよ・・・・・』
・・・・・・。
『・・・・・目覚めるのじゃ・・・・・』
・・・・・・?
『・・・・・・・・・・・・・はぁ。』
・・・・・んっ・・・?
『・・・目覚めねえとケツの穴から手ぇ突っ込んで奥歯ガタガタ言わしたるぞゴルァッ!!!!』
――ハッ!?!?
目覚めるとそこは森の中だった。
『いや待てや、何普通にナレーション風に始めてくれちゃってんの?』
・・・・・目覚めるとそこは森の中だった。
『いやだから――「目覚めるとそこは森の中だった!!」
『わかった!!!わかったから!!!!』
・・・・・脳内に語りかけてくるあなたは誰ですか?
『よくぞ聞いてくれたな、妾は神じゃ』
・・・・・目覚めるとそこは森の『オイッ!!!無視すんな!!!ってか言うならせめてそのセリフの続き言えや!!!』
視線が低い、灰色のボロボロの布のような物を身に纏ってる。
そして風が気持い・・・。
『あぁ、お主今6歳児になっとるから、妾が用意した体じゃぞ?大事にせぇよ??』
大事にしろって言うくせにこんな薄汚い布着せるのはどうなのだろうか・・・そして風が気持い・・・。
『いやただの文句をナレーション風に言って紛らわそうとしなくていいからッ!!』
神と名乗る者は詳しく説明を始めた。
『いやナレーションっぽく説明を強制させないで!?・・・まぁいいじゃろう、どのみち説明するつもりだったしのぅ』
口調がまとまらない神(笑)であった。
『それは言わない約束じゃろぉお・・・・それと括弧の中は余計じゃッ!!』
神 は 説明を始めた !!
『お主6歳児なう!神の妾が作った体だから最強スペック!以上!』
そして神は次に、ここはどこなのか、なんでこんな事になってるかを説明する。
『元の世界のお主死亡!神登場!転生わず!異世界なう!』
・・・・・・神は死因を説明した。
『・・・・・・』
神は死因を説明した。
『・・・・・「神は死因を説明した」
『妾のミスじゃッ!!!誠に申し訳なかったアァアアアァッ!!!!』
神は詳しく説明した。
『妾の鼻糞がお主の頭に直撃したのじゃ・・・・・・・究極に申し訳ないと思ってる・・・・・』
・・・・・・・・・・。
『生き返らせるのは不可能だから妾が作った体にお主の魂を宿した、妾のミスで死なせてしまったわけじゃから全力を尽くして最強スペックの体を作らせてもらっただから、あの、その・・・・あの・・・・・・』
・・・具体的にはどんなスペック?
『お?やはり食いつきおったな??前世で異世界に行きたいチートほしい等と願っておったもんなァ?お?お?』
・・・・・・。
『すいませんでした』
説明はよ。
『身体能力、潜在能力、容姿、魔法適正、すべてが異常なステータスになっておるはずじゃ。詳しくは実際に体験した方がわかりやすいじゃろう』
・・・・・・。
『あ、ああ、あと!!!!特別な力もつけておいた!!!』
・・・・・・。
『神の加護もつけるぞ!!!!!』
よろしく頼んだ。
『ふ、ふぅ・・・。ステータスや特別な力の詳細についてはポケットにあるステータスプレートで確認しておいてくれ、詳しい事はそれで表示されるようになっておる』
『ちなみに、ステータスプレートはこの世界で普及してる物だ、皆持ってるから隠す必要もない、あと、身分証明証にもなる』
『さて、そろそろ時間じゃ・・・今回の件は本当に申し訳なかった。罪滅ぼしにもならんかもじゃが、存分に異世界ライフを楽しんでくれ!』
・・・・・・。
ポケットだっけ・・・
・・・・・・あったあった。
iph○neを横にしたような厚み1cmのカードが入っていた。
見るからに電源スイッチらしきボタンを押す。
《 ... 起動完了 》
おぉ!機械的だ・・・この世界に科学の概念があるのだろうか。
《マスター 認証中 ... ... ... 認証完了》
すごい!勝手に認証しやがった!
手からステータスプレートに何か流れた感覚がしたな。
たぶん、これが魔力だな、なんとなくわかる。
という事は科学というよりは魔法の類か、魔法陣でも入ってるんだろう。
《名前を入力してください》
ほうほう・・・タッチ式なのか、現代っ子には嬉しい仕様だ。
《レ イ ト》
よし、これなら大丈夫そうだろ。
本名の澪斗からとっただけだ。
さてさて・・・
うぉっ・・・スキルってところにめっちゃある。
全部読むと長くなりそうだな
とりあえず近くの木の下にでも座っておくか。
正直、ニヤニヤが止まらない。
妄想でしかなかった"ソレ"が今、目の前にある。
――楽しみだ。
次回はステータス紹介になりそうです。