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見守ってるから(最終話 琉依視点)


 美香が妊娠してから僕は幸せなのと不安なので仕事が全然手につかなくなった。そんな僕に美香はよくメールをしてくれてどんな状態なのか教えてくれる。昇に、昇には僕の妊婦の美香が心配な気持ちがわからないんだーって騒いだら特別に美香と自由にメールして良い許可をもらった。やったね。おかげで美香とメールしてない時は仕事に集中するようになった。

 美香が病院に行く時はついていってる。すくすく成長してる赤ちゃんに嬉しくなる。

 だけどいくらメールで連絡してくれても心配なのは心配で土日は僕も浩一さんもいるけど平日は優菜が休みの時は良いけどそれ以外の平日になにかあったらどうしようって思う。だから2月からお店があるけど常に誰かしらがいてくれる美香の実家で過ごしてもらうことにした。美香がいないのは寂しいけど美香にも赤ちゃんにもなにかあったらって思うとその方が安心する。平日は優菜の親子丼を食べたり惣菜を買ってきてご飯を炊くのはできるからそれで浩一さんと優菜と3人で食べて土日に美香に会いに行く日々だ。

 今日は平日で仕事から帰って美香に電話をする。


『琉依さん、名前決まったー?』

「ううん、決まらないよ」


 美香は僕に名前を決めてほしいって言ってくれた。だから毎日考えてるんだけどなかなか決まらない。


「可愛い名前にしてねー」

『赤ちゃんは男の子だよ』

「あーそっかー。可愛いからつい。じゃあかっこよくて可愛い名前にしてね」

『んー難しいなー』


 赤ちゃんは男の子だ。母さんの予言していたような子になるんだろうか。


「お義母さんはとっても優秀な子になるって言ってくれたのよねー。楽しみね」


 美香にも母さんの予言は伝えてある。できるだけなんでも話すと決めてるから母さんに言われたことをそのまま伝えた。美香は僕に似て優秀な子でもそうじゃなくても元気な子なら良いわよって言ってた。母さんの言うような子になったら嬉しいしお馬鹿な子でもなんとかなるから大丈夫だって。美香の言う通りだと思った。母さんは僕が悩むことになるだろうって言ってたから予言がもし当たるならきっとこの子が辛い思いをするのかもしれない。だけどそれだけじゃなくて良いこともたくさんあるはずだから純粋にただこの子の成長を見守っていこうと思った。そんな我が子に贈る初めてのプレゼントになる名前だから僕はたくさん考えて決まらなくて、でもその考えてる時間が幸せ。


『そうだね。だからなんとなくイメージはあるんだけどいまひとつなんだよね。たくさんの人に愛される美香みたいな子にっていうのは昔から思ってたから人っていう漢字はつけたいなって思ったり』

「わー素敵ね。人……優菜の優に人で優人にしてみたら?」

『良い名前だけどなんで優菜から取るの。僕と美香の子なのに』

「あ、そっかー。じゃあ琉人?依人?私のからで美……人……美人さんになるわね」

『ふふ、そうだね』

「赤ちゃーんお名前何が良い?美人さんが良いー?あ、動いた!!」

『本当?』


 赤ちゃんは最近よく美香のお腹の中でたくさん動く。元気な子なんだろうな。可愛い。


「本当よー!!美人さんが良いのかしらー?あ、ずっと動いてるわー」

『それ嫌なんじゃない?』

「えーそうかしらー。そうなのー?」


 けどいくらなんでも佐々木美人くんは……僕だったらちょっとってなる。


「んー嫌だったのかしら。美人さんになると思うから美人さんって名前にしたら良いと思うけど……あ、また蹴った……止まった……」


 どうにも僕たちの声を聞いて嫌だ嫌だーって言ったり止めて!!止めて!!って言ってるように思えて可愛い。


『美人くんにするのはやめた方が良いかもね。他の名前にするよ』

「赤ちゃん、美人さんはやめるってー。あ、ぐるぐる動いてる感じがする」

『可愛いね』

「ねー可愛いー」

『早く週末にならないかな……』


 僕も美香のお腹に触ってこの子が動いてるのを感じたい。お母さんってずっと赤ちゃんと一緒にいられて羨ましいって思う。


「赤ちゃんも琉依さん来てほしいってー」

『うん、待っててね』

「じゃあねー」


 電話を切るとさっきまで楽しかったから余計に寂しくなる。書斎の椅子の背もたれに寄りかかって思う。ああ、本当に早く週末にならないかな……。







「おい琉依」

「んー?どーしたのー?」

「なんだこれは」


 ある日僕が真面目に仕事をしているとパソコンを見ていた視線が1枚の紙に遮られた。


「もー僕がちゃんと働いてるのに邪魔してくるなんてどういうこと?」

「やり直しだ」


 なんの話だよーって思いながら紙を見ると僕が書いた指導報告書だ。昇にみんなの習熟度とか適正を把握するするために書けって命令されていたものだ。


「どうして?僕ちゃんと書いたよ」

「なんでもパーフェクトだよ、もうちょっとかなー、コーヒーをおごってあげたら休憩時間にずっと美香と赤ちゃんの話を聞いてくれたよ……って、報告書だっつったろ!!」

「痛ー!!報告してるでしょー!!」


 殴られた頭を押さえながら叫ぶ。酷い、ハリセンで叩いてくれる堤くんを見習ってほしい。


「ちゃんと具体的に書け」

「もー注文が多いなー……」

「あれ?琉依さん携帯鳴ってるの電話じゃないですか?」

「え、お義母さん?」


 堤くんに言われて携帯にお義母さんから電話がきてるのに気付いた。


「ハッ……もしかして美香と赤ちゃんになにかあったのかも!!どうしよう!!」


 携帯を持ちながら立ち上がって右往左往する僕から昇が携帯を奪ってしまった。


「もしもし、昇っす……どうも……琉依はてんぱってます……悪い話じゃない?……おい琉依、まだわからないけど良い話だってよ」

「本当?」


 昇に携帯を渡されて耳にあてる。


『あ、もしもし琉依くん?』

「も、もしもし……美香と赤ちゃんは……」

『陣痛が始まったから病院に来たの』

「は、早くないですか?大丈夫なんですか?」

『予定日はまだ先だけどいつ生まれてもおかしくない期間に入ってるの。だから大丈夫のはずよ。いつ頃病院来れる?』

「すぐ行きます!!すぐ!!すぐです!!」

『ふふ、わかったわ。待ってるわね』


 電話を切って昇の肩を前後に振る。


「赤ちゃん生まれるって!!僕早退!!早退!!」

「わかった、わかったって!!」

「やったー!!痛!!」


 跳び跳ねたら椅子にぶつかって転びそうになった。


「とにかく僕急いで帰らなきゃ!!ぎゃー!!」


 片付けようとしたらさっきまでやってた仕事を保存しないで閉じてしまった。


「時間……かかったのに……」

「明日やれ明日……」

「わー!!書類バラバラになっちゃった……」


 整理整頓が苦手だから机の上に散らばせてた重要な書類と破棄しようとしてた書類が混ざってしまった。


「琉依さん、僕がやっておきますから……」

「おお!!最近冷たい横山くんが優しい!!ありがと!!」

「小林」

「うん。琉依、付き添うよ」


 昇に呼ばれた小林くんが自分の席から立ち上がって来る。


「えーどうして?あ、あれ?定期券どこだっけ?」

「いつもよりアホになってるからですよー!!仕事を増やす前に早く行ってください!!」

「木村くん酷い、そんなことないよ」

「とにかく早く行くんでしょ琉依」

「そうだった!!早く行かなきゃ!!」


 そう言ってビルを出ると駅と反対側に走ろうとして小林くんにひき止められたり定期券じゃなくて財布をピってしてるのを小林くんに言われて気付いたりした。小林くんがいてくれて良かった。わくわくとドキドキでいっぱいで病院についた。


「美香……赤ちゃんが……」

「琉依さん泣いてるー」


 ドアを開けてすぐに美香と美香が抱いてる赤ちゃんを見て涙が止まらなくなる。

 泣きながら美香のそばに行って赤ちゃんを見ると目をつぶっていてとても可愛い。


「可愛い……」

「ね、可愛いわね」

「ありがとう美香」

「うん!!」

「可愛いね」

「可愛いわねー」


 この子が僕と美香の赤ちゃんなんだ。なんて可愛いんだろう。


「あのね、琉依さんに会えなくて寂しいねってお話ししてたの」

「そっか、美香が寂しいから早く生まれて慰めようとしてくれたのかもね」

「わーそうなのねー!!優しい子ねー!!」


 寂しがるお母さんのために早く生まれてくれたんだ。お父さんは予定日が先だから心配しちゃったよ。お母さんが大好きなんだね、僕も美香が大好きだよ。

 病室にはお義母さんも母さんも父さんもいた。母さんに赤ちゃんが僕にそっくりだって言う。確かに目は閉じてるけど髪の毛は茶色みたいだし鼻筋も口も僕に似てる。


「琉依さん、抱っこしてみてー」

「うん」


 美香からそっと赤ちゃんを受け取って抱っこする。


「わー琉依さん上手ねー」

「優菜抱っこしてたものね」

「うん……可愛い……あ、見たよ」


 可愛い赤ちゃんが少しだけ目を開けて僕を見た。茶色い瞳と目が合う。可愛い。


「本当だー。琉依さんが来た時もこうやってうっすら目を開いてたけど」

「え、そうだった?」

「琉依さん来てすぐ泣いちゃうから」

「僕と目が合ったよ。琉依より先」


 小林くんがそう言う。そうだ、小林くんがいたの忘れてた。


「琉依も修平もこの子はまだほとんど見えてないわよ」

「見えてなくても琉依より先に目が合ったよ」


 なんていう失態だ。この可愛い目を僕より先に見れたなんて。目立たない影の薄い小林くんのくせに。

 そう思ってるとドアが開いて優菜と浩一さんが入ってきた。


「何張り合ってるのよー」

「あー優菜浩一さん見てー可愛い」

「可愛いー。けど生意気そうね」


 赤ちゃんを抱きながら優菜が言う。なんて失礼な。こんなに可愛いのに。生意気なのは優菜だ。


「えー優菜!!そんなことないわよー!!」

「おばさんじゃなくて優菜さんって呼ぶのよー」

「優菜ちゃん、叔母だからおばさんでしょ」

「もー煩い小林さん」

「なんで怒られるんだろう」

「じゃあ浩一さんもー」

「あ、僕はちょっと……」

「むー……浩一さんこの子が可愛くないのー?」

「じゃなくて怖がっちゃうし」

「大丈夫よ。さっき康介が抱っこしても怖がってなかったもの」

「そんな馬鹿な。なんでパパを見て怖がらないのよ」

「だってお義父さん笑ってたものねー。ね、お義父さん」

「ああ」

「えー嘘だー」

「本当よ。だって康介笑う練習したもの。はっきり誰にでもわかるくらいにね」

「えーありえなーい」


 優菜が言う。僕も思う。父さんが誰にでもわかるように笑うなんて嘘だ。


「優菜ーお義父さん優しく笑うからこの子も手を動かして喜んでたのよ」

「おかしな子ね」

「むーそんなことないわよ。ね、だから浩一さんも抱っこしてー」


 美香にそう言われて浩一さんが抱っこする。


「軽い……」

「でしょーちっちゃくて可愛いわねー」

「あ、お父さん着いたって」

「お母さん本当ー?」


 少ししてお義父さんも来た。


「可愛いね」

「琉依くんにそっくり」

「本当だ。美香みたいにおっちょこちょいの馬鹿になっちゃ駄目だよー」

「むー!!お父さんの意地悪!!」


 そしてみんなで写真を撮ろうと言って小林くんが撮ってくれる。

 赤ちゃんは僕によく似た子だ。僕の瞳は青色の時もあるし茶色の時もある。母さんの予言のようになるんだろうか。でも優秀なことは決して悪いことじゃない。良いことだ。この子がそのせいで辛い思いをしてしまうなら僕が守ってあげなくちゃ。美香と一緒にこの子の成長を見守っていこう。この可愛くてお母さん思いの優しい子が健やかに大きくなってくれるようにたくさんの愛情を注いでいくんだ。僕はそう思うと同時にこの子にぴったりの名前を頭に浮かべる。

 写真を撮り終わったあと我が子を抱きながら僕は言う。


「名前決めたよ」

「わー琉依さんなにー?」


 ほとんど見えてなくても僕を見てくれる愛しい子を見つめてからこの子の名前を言う。


「この子の名前は隼人だよ」

「はやとー!!どんな字ー?」

「はやぶさに人って書いて隼人。たくさんの人に愛される子でどんな困難にも立ち向かっていける強い子になってほしくて」


 こんなに可愛い子なんだからみんなが大好きになるに決まってる。僕と美香だけじゃなくてみんなが見守ってるから辛いことがあっても立ち向かっていける強い子になるんだよ、隼人。


「素敵ね!!隼人ーあなたの名前よー隼人ー」


 美香が隼人にそう声をかけると隼人は嬉しそうに笑ってくれた。


「隼人気に入ったってー」

「良かった。美人さんじゃ怒ってたかもね」


 お腹の中であんなに暴れていたんだからって思いながら言うと隼人は泣き出してしまった。


「ど、どうしよう、ごめんね、美人さんはやっぱり嫌だったんだよ」


 そんなに美人さんは嫌だったんだ。大きな声で泣き出してしまった隼人を美香が抱っこしてあやす。


「よしよし、あなたは美人さんだけど名前は隼人よー隼人ー」


 隼人って名前も気に入らなかったら泣いちゃってたかもしれないと思うと隼人が気に入る名前をつけられて良かったと思う。美香とあやしているうちに隼人はすやすや眠った。


「可愛いわねー」

「うん、可愛いね」


 可愛すぎる隼人に美香も僕もそう繰り返し言う。


「隼人、佐々木隼人、良い名前ね」

「ええ、素敵。かっこいいわね」


 母さんとお義母さんもそう言ってくれた。みんなも良い名前だと言ってくれる。自分でも隼人にぴったりの名前をつけられたと思って嬉しくなる。これからたくさんの人が隼人の名前を呼んでくれるんだな。

 美香と僕は寝顔もとても可愛い愛しい隼人に言う。


「隼人ー生まれてきてくれてありがとー。大好きよー」

「隼人、僕と美香の元に生まれてきてくれてありがとう。どんな時もお母さんとお父さんが見守ってるからね」







 隼人は思った通りみんなに愛された。あの村岡くんと竜二さんが人が変わったように隼人にだけ優しくなった。みんなが隼人におもちゃとか洋服をどんどん買ってきた。

 隼人は僕が美香の勉強に付き合う中で覚えていた知識よりも早く成長していってその早さに驚きながらも嬉しかった。そんなある日美香と僕が呼ぶと言ってもしょっちゅう喜んで遊びに来ていた村岡くんが、遊びに来るたびに買ってきていた本を隼人が読んでいた時のこと。村岡くんは成長の早い隼人の年齢には早い難しい分厚い本を買ってきてくれていたのに渡して30分静かに読んで本を閉じた。やっぱり難しかったのかなって思って聞いてみたら読み終えていて内容も頭に入っている上に試しに聞いてみた箇所を暗唱してみせた。そしてつまらなそうに2階の自分の部屋に行く隼人を見て隼人は僕より遥かに優秀だと思った。村岡くんはその隼人の様子を見て難しい本を読みすぎて隼人は人より優れて同時に関心を持てなくなってしまったのかもしれないって言って自分のせいかもしれないって落ち込んでしまった。その頃から隼人はなにをするにもつまらなそうになってそれまでも周りに興味のなさそうにしていたけどそれがあからさまになってきた。村岡くんだけじゃなく頻繁に遊びに来ては隼人に構っていたみんはもそっとしておいた方が良いのかもしれないって遊びに来なくなった。そうは言っても昇と小林くんと木村くんは僕の仕事仲間だって言って時々様子を見に来てたけど。隼人は小さい時みんなが親戚のおじさんかっていうくらい構いに来てたことを忘れて昇たちは僕の仕事仲間として認識してるようでなついていたはずの村岡くんのことも関さんのことも竜二さんのことも忘れてしまった。

 家では従妹の若菜と喧嘩もするし暴言をはいたりするし幼馴染みの昴と遊ぶし家族といる時は子供らしく元気な隼人だけど物事にも人にも自分自身にも興味がないようでつまらなそうにしている姿を見てこれが母さんが言っていたことなのかと思った。僕は苦手なこともたくさんあるから優秀すぎることがどんな気持ちなのかわからないけど隼人はそのせいで辛いのかもしれないと思った。

 隼人のことが心配で苦しくなったり悩んだりする日々でもわかったことがある。それは個性だってこと。優秀なのもなにも興味を持てないのも忘れやすいことも全部隼人の個性だ。僕が願ったように健康であることに変わらないんだから前向きに考えなくちゃって思った。隼人と過ごすうちに僕は自発的に得意技を出すようになった。

 僕の勘が言ってる。きっと隼人は運命の人を待ってるんだ。優菜みたいになっちゃうけど、でも僕が美香に出会って変われたように隼人も美香みたいに素敵な女の子に出会うのを待ってるんだ。だからってそれを僕たちもただ待ってるっていうわけじゃない。僕たちは僕たちで隼人に何ができるのか考えてる。

 隼人が自分の見てる世界をどう思ってるのかわからない。僕たちが辛いんだろうと思っても実際隼人はそうは思ってないのかもしれない。でもそんな中でも隼人が一番信頼しているのは昴だ。幼稚園の時に越してきた僕にとっても大切な家族。昴は人見知りで隼人の後ろを追って隼人を兄みたいに慕って学年が違うからいつもじゃないけど僕たちよりもずっと隼人のそばにいつづけた。何でもできる隼人が加減をするように、つまらないと思ってるのを隠すようにするらしいと決めた時も昴にだけは話していた。昴は隼人の後ろを追いかけるんじゃなくて優秀な隼人に追いつこうと努力して秀才になった。2人でなにを決めたのかわからないし決めたかどうかもわからないけど2人が一緒なら大丈夫だと思った。



 もちろん心配だけをしていたわけじゃない。嫌がる隼人に動物の着ぐるみを着せてみたりちらっとでも興味を持てるものがあったり運命の子を見つけられたりするんじゃないかと面倒くさがる隼人を旅行にもキャンプにもパーティーにもつれていったりうざいと言われながらもバスケットボールの試合を見に行ったり賑やかに楽しく過ごした。



 母さんの言う通り悩むことはたくさんあるけどみんなが話を聞いてくれるし隼人自身が僕らを励ましてくれるし喜ばせてくれるし元気をくれる。



 隼人……隼人は覚えてないけど隼人にはたくさん愛してくれて見守ってくれてる人がいるんだよ。今は家族8人だけでも煩い邪魔だっていうくらいだから騒がしくしちゃ駄目だね。だけどいつかちゃんとみんなが隼人のことを思ってることが伝えられたら良いな。隼人はどんな困難にも立ち向かっていける強い子だから僕たちは見守ってるね。





 美香に出会うまで自分がこんな父親になるなんて想像もしてなかった。美香に会った時でさえ不思議ちゃんだなって思うくらいでこんなに愛しい存在になるだなんて思ってなかった。だけど美香が大好きになっていろんな楽しいことも悲しいこともあってそれを経て隼人っていう宝物に出会えた。美香からもらったたくさんの宝物はどれも大切だけど隼人は2人の大切な大切な宝物だよ。美香、僕を好きになってくれてありがとう。僕を変えてくれてありがとう。人を疑っていつも気を張っていた僕はもういない。隼人もそんな存在に出会えると良いよね。一緒にこれから先もずっとそばにいて僕たちの愛しい宝物を見守っていこう。愛してるよ。




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