表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法の解像度を上げたら、世界が快適になりすぎた  作者: 茗子


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

24/110

第24話 超高速ドリルと荒野の開拓

 翌朝。

 アルリックが目を覚ますと、首元がポカポカと温かかった。

 ブランが首に巻き付いたまま、スヤスヤと眠っている。

 天然の高級毛皮の暖かさは、どんな暖房器具にも勝る。

「……さて、今日は農業だ」

 アルリックはブランを首に巻いたまま(ファッションのようだ)、荒野へと出た。

 今日は「水田作り」の日だ。

 固い荒野を耕し、水を引かなければならない。

「……おい、ブラン。起きて」

「キュ?」

 首元のブランが目を覚ます。

 アルリックは目の前の硬い地面を指差した。

「ここ、掘れる? モグラみたいに」

 イタチ科の動物は、穴掘りが得意だ。

 Sランクのカイザー・アーミンならば、その能力は桁外れのはず。

「キュイッ!」

 ブランはアルリックの首から飛び降りると、自身の体をドリルのように回転させた。

 ズガガガガガガッ!!

 凄まじい音が響いた。

 ブランが地面に突っ込んだ瞬間、土砂が噴水のように吹き上がった。

 硬い岩盤もものともせず、猛スピードで地面を掘り進んでいく。

「は、速えぇ……! 生き物かよ、あれ!?」

 レオナルドが驚愕する中、ブランは縦横無尽に走り回り、あっという間に1ヘクタールの土地を耕し終えてしまった。

 しかも、土が細かく粉砕され、ふかふかの状態になっている。

「……優秀すぎる。最強の耕運機だ」

 アルリックは感動した。

 これなら、ゴーレムを作る手間さえ省ける。

「よし、次は水だ」

 地下水を汲み上げ、ブランが掘った水路に流し込む。

 そして、王都から持ってきたもみを植える。

 仕上げに、アルリックの『植物成長促進』魔法だ。

「――育て。太陽の恵みを凝縮タイムラプス

 ザワワッ……。

 水田が一気に緑色に染まる。

 ブランはその様子を見て、楽しそうに稲の間を走り回っている(害虫駆除も完璧だ)。

「……来週には米が食えるぞ、レオナルド」

「お前ら……常識って言葉を知ってるか?」

 呆れる騎士と、満足げな魔法使い、そして泥だらけになって遊ぶ白い魔獣。

 エデンの開拓は、規格外のスピードで進んでいた。

 だが、この急激な「緑化」と「マナの放出」は、遠くの山に住む先住民族――エルフたちの注意を引くことになった。

「……荒野に、森が生まれた?」

「あの白い獣は……まさか、聖獣様?」

 美味しいご飯と快適な寝床を求めているだけなのに、なぜかアルリックの周りには、どんどん「崇拝者」が集まってくるのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ