後書き
ある方が、貸金庫をお持ちのまま亡くなられたので
株券とか、現金とか、資産性のある物が入っているかと
関係者立ち合いのもとで開けたのですが
中身は故人さまが生前お書きになった詩や小説の原稿だったそうです。
今ならその方もここを利用したことでしょう。
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この短編を作るにあたり用意したネタは
① 地域ぐるみで年貢を誤魔化して貯めこんでいたため
② 中央から全然別の目的の旅人が訪れたことで人々が疑心暗鬼になり
③ 矮小化した不正をわざと摘発させてお帰り願おうとしたら
④ もっととんでもない事案が見つかった
というものです。
初期案の殿様は仕事熱心で平凡な田舎の首長で、最初から滅多に自宅には帰らない設定なのは決めておりました。
領内を縦横に駆け回り、出先で日が暮れて帰れなくなり、おババのような人の家に泊まり歩き、自宅には滅多に帰らないだろう。
このころの殿様はタロサを背中に括り付けて橋の補修の心配をしており、タロサは殿様の背中で漏らしまくりで肩を齧るので殿様は酷い恰好でした。
その上で話をあまり生臭くしたくなかったので、殿様を獣耳にし尻尾を生やし、更に夜は基本的に屋根のあるところに寝ない事にしました。
タイトルが決まらないと投稿出来ないなと思いながら、各場面を思いつくままに書き溜めている内、殿様の生活が俗にいうホームレスに近い事に思い当たりました。
そこからは書き散らした各場面から使える場面を選び、順番を整えたり繋ぎの場面を書く作業をしておりました。
そのほかでは、長老会議から殿様とおババのケンカ、タロサ飛翔までの、主要四人の位置関係と、空中散歩は月夜にしたかった点で、おババの嫁にジュニアを連れ出させたり、タロサに殿様の尻尾を握りしめさせたり、結構苦労した気がします。
更に漢数字が個人的に違和感があり、数えるための数字は算用数字、固有名詞的な数字は漢数字と使い分けも試しましたが、お読みになる方にはいよいよ違和感のある形になってしまったと思います。
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結局、出来上がってみると、最初のネタはオマケの扱いで、とんだ筒井筒の出来損ないになってしまいました。
長らくユーザー登録さえしない読専だったので、書く側の気持ちの片鱗が分かったように思います。
おひいさまが死ぬ場面でブクマを外した方には嫌な思いをさせたようで申し訳なく思っています。
読み返すと作者の家族の事が入っているのです。片方は既に亡く、もう片方も死につつあります。
ここまでお付き合いくださった方には深く御礼申し上げます。
番外編を少々足そうかとも考えましたが、最初からここで終わろうと決めていました。
本作は一旦ここで終わります。
日頃、拙作をお読み頂きありがとうございます。
番外編はここには足さず、別に新規投稿しようと考えております。
それと今は本業が忙しい時期なので、投稿時期は六月頃にしようと。
本作を投稿している時は他の事を考えられなくなり
本当にシンドかったのです。
番外編は殿様がもう少し子供だった頃の話を予定しています。
タロサと皇帝は最後にちょっとしか出てこないです。




