4
その頃王宮では
「聞こえたか?今の声。」
「はい。今、“冬の良さ発見を確認済。達成率5パーセント”と聞こえました。」
「わたしにも聞こえた。わたしが不勉強だったばっかりに婚約式に冬の魔女殿を招待せずそのせいで、怒らせてしまい、冬の良いところがわかるまで冬のままにするという宣言のもと、冬がずっと続いている。そのせいで王国全体が弱体化している今、この声は一筋の光だ。誰がこの偉業を成し遂げたのか、調べて欲しい。誰かわかったらわたしがそこに出向くつもりだ。この目で冬の良さを確かめたい。」
「御意。影も含めて出来る限りの人数を割いて異変のあった場所を探して参ります。」
「頼むぞ。わたしにはどう考えても冬は寒いものとしか考えられなかった。冬の良さとは何なのだ。どうしても知りたい。父上、わたしは愚かでした。このままではわたしのために王国民がすべて餓死してしまう。それだけは避けたいのです。」
「ユーリウス、わたしも愚かだった。ユーリウスから冬の魔女殿を招待しなくても良いのではないかと問いかけられた時、たいしたことはないだろうと、おまえを説得することをせずに、そのまま流してしまった。この冬が続く現状はわたしの無知のせいでもある。今回の声は王国にとって救いの手でもある。一刻も早くヒントを手に入れねば。」
陛下も王太子殿下もこの11か月間何もしなかったわけではなかった。冬の魔女殿のことも調べたし、毎日魔女殿もいない空間に謝罪もした。教会でも祈ったし、たくさんの本を読み、賢者様にも教えを乞うたし、住民にもいいアイデアがあれば褒美を取らすと通知もしたが、今まで何も進歩が無かった。それだけに5パーセントでも、前に進むことができた偉業。是非ともヒントを得ないとこの王国が滅亡してしまう。
王国中に散らばった部下の成果の報告をひたすら待つことになった。




