表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
断罪された悪役令嬢ですが、帳簿を燃やした王都が先に滅びそうです 〜追放先の辺境で実務改革を始めたら、国家より信用が強くなりました〜  作者: 篠宮しずく


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

101/106

第101話 許されない選択

「禁止する」


それは、宣言ではなかった。


命令だった。


---


港の中央。


外洋帝国の監査官が、一歩前に出る。


---


「分散選択制度」


---


「全面無効」


---


静まり返る。


---


次の瞬間。


---


「この取引、停止」


---


帳簿が閉じられる。


---


「この契約も無効」


---


次々と。


---


動き出していた市場が、


再び止められていく。


---


「ふざけるな!」


---


怒号が上がる。


---


「何が悪い!」


---


「ルール違反だ」


---


監査官は淡々と答える。


---


「許可されていない」


---


それだけ。


---


正しさは関係ない。


---


許可されるかどうか。


---


それだけが、世界を決める。


---


分散連合本部。


---


ユーリが叫ぶ。


---


「全面停止です!」


---


「新制度、全部弾かれてます!」


---


マルクが舌打ちする。


---


「やっぱり来たか」


---


リゼットは静かに言う。


---


「予想通りね」


---


アーネストは窓の外を見る。


---


動き出したはずの流れ。


---


それがまた、


押し潰されていく。


---


「……違う」


---


小さく呟く。


---


ユーリが振り向く。


---


「え?」


---


アーネストは言う。


---


「前とは違う」


---


沈黙。


---


「止められているだけだ」


---


「崩れてはいない」


---


その言葉に、


空気が変わる。


---


マルクが言う。


---


「つまり?」


---


「耐えてる」


---


アーネストは言う。


---


「構造は生きてる」


---


リゼットが頷く。


---


「だから潰しに来てる」


---


沈黙。


---


敵は理解している。


---


この制度が、


危険だと。


---


だからこそ、


許さない。


---


港。


---


「全部外洋を使え!」


---


声が飛ぶ。


---


「それが安全だ!」


---


流れが傾く。


---


外洋へ。


---


単一へ。


---


支配へ。


---


「……これでいいのか」


---


誰かが呟く。


---


楽だ。


---


考えなくていい。


---


だが。


---


選べない。


---


その時。


---


「違う」


---


別の声が上がる。


---


小さな商人。


---


「選ぶ」


---


帳簿を開く。


---


外洋ではない。


---


分散の選択。


---


「通せ」


---


監査官が言う。


---


「無効だ」


---


沈黙。


---


だが商人は引かない。


---


「それでもやる」


---


一人。


---


また一人。


---


選ぶ。


---


許可されない選択。


---


だが。


---


消えない。


---


分散連合本部。


---


ユーリが言う。


---


「まだ…動いてます」


---


小さく。


---


だが確かに。


---


「消えてない」


---


マルクが笑う。


---


「しぶといな」


---


リゼットが言う。


---


「これが分散」


---


アーネストは頷く。


---


「止められても」


---


「消えない」


---


沈黙。


---


そして。


---


彼は言う。


---


「やるぞ」


---


空気が変わる。


---


「許可されなくても」


---


「動かす」


---


ユーリが息を呑む。


---


「それって…」


---


「反抗だ」


---


マルクが笑う。


---


「いいじゃねえか」


---


リゼットも笑う。


---


「やっとね」


---


完全に揃う。


---


中央でもない。


---


外洋でもない。


---


分散でもない。


---


「選ぶ側」


---


その側に立つ。


---


港。


---


流れがぶつかる。


---


外洋の力。


---


分散の選択。


---


衝突。


---


まだ小さい。


---


だが確実に。


---


ユーリが言う。


---


「拡大してます」


---


アーネストは言う。


---


「止められる前に広げる」


---


沈黙。


---


時間との戦い。


---


その時。


---


外洋の艦が動く。


---


一歩。


---


さらに一歩。


---


港へ近づく。


---


マルクが呟く。


---


「来るな」


---


アーネストは見る。


---


静かに。


---


「……ああ」


---


制度の戦いは、


終わった。


---


これからは。


---


力の戦いだ。

ついにここで「制度の戦い」から「力の戦い」へと移行しました。


ここまで積み上げてきた理屈や構造が、

現実に押し潰されるのか、それとも乗り越えるのか。


物語はいよいよ最終局面です。


ここまで読んでくださっている方、本当にありがとうございます。


面白いと感じていただけたら、ぜひブックマークと評価で応援していただけると嬉しいです。


次話、真正面からの衝突が始まります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ