↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
3/5

彼氏連れ込んでいる最中に、失礼しました?

「さて、一息ついたことだし、作戦会議始めましょうか」

床にクッションを置いて、向かい合って座る。

「そうですね。帰る方法探さないと」

蓮美に言葉を返すと、不思議そうな顔をされた。

「そっち?」

「そっちって?」

言っていることが噛み合わず、お互い首を傾げる。

「まずは、君が女装することから始めるんでしょ」

蓮美が人差し指を椎那に向けると、椎那は少し不機嫌そうな顔をした。

「まずは、の意味が解りません。僕がここからでなければ女装は必要ないでしょう」

「そうかな。ここは寮よ。部屋から出なくても…」

そういいかけた所で、ノックと同時にドアが開いた。

「蓮美いる?ちょっと聞きたいことがあるんだけど…」

勢いよくドアを開けたのは、パソコンを片手に持った少女だった。

「ね?こういうイレギュラーがあるから、した方がいいと思うのよ」

そういいながら、蓮美はドアを開けたまま固まっている少女を部屋にいれた。

「えーと、彼氏連れ込んでいる最中に、失礼しました?」

少女はちょっと困ったような表情で二人を見る。

それを聞いた蓮美は、けらけらと笑いながら手を振って否定する。

「でも、見られたからには、雅も共犯ね」

「共犯ねぇ。そういうからには、私が満足するようなネタでしょうね?」

蓮美の共犯発言に驚くことなく、逆に話に乗ってきた。

「どちらかというばファンタジーかしら。ねぇ、雅。彼をみてどう思う」

そう言われて、雅と呼ばれた少女は椎那を見つめた。

「…あれ、なんとなく椎那さんに似ている?」

雅の言葉に蓮美は満足げに頷いた。

「これから話すことは、本当に信じられないようなことだけど、最後まで聞いてね」

そう前置きをして、蓮美は今までの経過を説明した。聞き終わった雅は、軽く肩をすくめる。

「確かにファンタジーね。まぁ、面白そうだから協力するわ」

「ありがとう。それから、他にも協力者が必要なのよ」

「さっちゃん?」

間髪入れずに、雅が答える。

「そう、さっちゃん。彼女の腕とコネは必要でしょ」

「確かに。私が行こうか?」

「当事者の方がいいでしょ。雅はここで待ってて」

「ちょっとまって、他にも人を呼ぶの?」

今まで蓮美と雅の会話を聞いているだけだった椎那が、驚きの声をあげる。

「そうよ。週末で人が少ないとはいえ、こんなかんじで誰が来るかわからないし。椎那っぽくしておいた方がいいでしょ。そうなると、私と雅だけじゃ対応できないから、協力者が必要なの」

「でも…」

なおも反対しようとする椎那に、蓮美は諭すように言葉をさえぎった。

「冗談で女装してっていってるわけじゃないのよ。いい、ここは女子寮よ。ここに男性がいるってこと自体が問題なの。他の生徒や先生に見つかって、『平行世界(パラレルワールド)から来ました』っていって信じてもらえると思う?きっと、私も、そしてここにはいない椎那ちゃんも一緒に退学になるわ。だから、私達やもう一人の椎那ちゃんのために女装してもらうわよ」

退学という言葉を聞いて、椎那は視線を下に向ける。

「…ごめん。自分のことばかり考えてた」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。