第19話 βテストと宣伝方法
「うーん相変わらずひっっっっっっっっろいなぁ…」
思わずそう声を漏らしてしまった現在俺はBBQをしている側とは反対側に来ていた。BBQをしている側はそれなりに開発したとはいえまだまだ自然いっぱいだったがこちら側は違う。そこら中に重機がありずっと工事をしている。まぁ今は向こう側でBBQするんで音は控えてくださると助かります…と工事をしてくれている業者さん達に1ヶ月ほど前からお願いしていたので重機をあまり動かさず音をあんまり出さない作業をしてくれてるんだけどね。いやぁほんと柔軟な対応に頭が上がらないよ。
「お、榊さんどうも。BBQの方は大丈夫なんですかい?」
そう俺に尋ねてきたのはこの工事の責任者さんの香川さんである。いやぁこの人相変わらずイカついな…顔も怖いけどそれよりも体のデカさがやべぇ…なんだその筋肉…
「あー、はい皆んな楽しんでますよ。ただ流石にここまできたのに皆さんに挨拶しないのも不義理かな?と思いまして挨拶だけでもと…」
「がはははは!!そりゃ嬉しい話でさ!中学生なのにそういった道理も弁えてるたぁすげぇな!うちの餓鬼どもとはできがちげぇや!」
「あははははは…」
すげぇ反応し辛えよ…だって中身おっさんだもん俺…たぶんアンタと同い年くらいだよ…中身の年齢…
山を買ってからそれなりの日数…まぁ一年くらいか?それくらい経ったけどこの山の工事はまだ終わらない。たぶん後2、3年は続くんじゃないかな?
いやはや先の遠い話であるが…気長に行こう。工場なんて無理やり短期の超特急で無理やりお願いしたら絶対どこかで綻びが出てくるからね
「あ、それとなんですけど今日も色々持ってきたんでどうぞ」
「お、そうですかい!いやぁ助かるねぇ!おいテメェら!榊さんがまた差し入れ持ってきてくれたぞ!何人か来て運ぶの手伝え!」
「「「「「うっす!!」」」」
と、こんな感じで1週間に一回は必ず差し入れに行ったりしている俺である。まぁ差し入れと言っても飲み物と個包装されてる食べ物なんだけどね?量がやばいだけで…作業してる人の人数的にしょうがない面もあるんだけど…
それに加えて俺の自費で小型の発電機(自作)と冷蔵庫数台(自作)、電子レンジ数台(自作)、湯沸かしポット(市販品)数台を買って現場に置いてさらに作業員の方々が休憩できるように休憩室(冷暖房完備)も作った(俺は金だけ出した)ので作業員さん達にはそれなりにいい関係を築けていると思いたい
「では、僕はそろそろ…」
「おうよ!いつも助かるぜ!!おいテメェら!榊さんが帰られるぞ!挨拶しやがれ!!」
「「「「「「ありがとうございます!!!お気をつけて!!!」」」」」
…怖い
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そんなこんなで1日経った。BBQは無事終了し最後に行ったビンゴ大会も大層盛り上がった。まぁ1位が豪華クルーズの旅だったからな…親御さん達の目がだいぶ血走っていたのを除けば楽しい会だった。
翠ちゃんは復活しなかったけどね…帰る時はご両親が直接迎えに来てたし…
「って、あれ?無くね?」
そんな事を考えながら俺は家から1番近いコンビニに来ているのだが…俺の漫画が初めて載っているはずの雑誌がない。あれぇ?
ーーーあ、そっか。近所の人が買ってくれたのか?漫画家デビューする事は何故か広まってたし、んーなら少し離れた本屋さんにでも行くか…見本というか献本は貰ったけどやっぱり自分の描いた漫画が載った雑誌は直接買いたいからね、もう雑誌専用本棚は作ったので早く生えある一冊目を入れたいぜ!
「在庫0冊…?」
え?マジで?売り切れ?
雑誌コーナーには売り切れの文字が書いた簡素な貼り紙が貼ってある。え、マジで何?チラリと時計を見ると時間は午後6時、学校から帰ってきて宿題を片し思考達と一緒に色々していたので買いに行く時間がかなり遅かったとはいえ売り切れは久々に見たな…
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思考3「おい、主人格。SNSを見てみろ理由がわかる」
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思考3からそう言われスマホを取り出しSNSをつけて見ると
「え、何この通知の量……」
意味のわからない事態に少し呆然としているとスマホに着信が入ったので急いでお店を出て人気のない所で電話に出る。
「はい、もしもし榊です」
「もしもし!編集部の山本です!榊先生!!!超バズってます!!!ヤバいです!!」
「はい?」
なんか俺の描いた漫画死ぬほどバズっているらしい。
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主人格「いやー、あれだね、漫画ってすごいね」
思考2「ここまでの効果があるとは予想していなかったな」
主人格「正直だいぶ怖いことになってるけどまぁ作戦成功ってとこかな?『剣王』がバズったおかげで『創世のレガリア』の売り上げもまた爆増したし。」
思考3「だがそれと同時に家庭用ゲーム機でもプレイさせて欲しいという投稿もかなりの数になっているが…こちらはどうする?」
主人格「今はパス、やらないといけないことが多すぎて家庭向けゲーム機用の最適化とかゲーム発売のための審査とかするのは面倒だし」
思考4「賛成」
思考3「私も賛成だ。現在、購入した山を超巨大サーバールーム及びゲーム機製造工場にするための作業、及び『エターナル』専用サーバー、名称世界管理演算施設を作り上げるために少しずつパーツ等を自宅にて作業室にて作成。さらに死にゲー『Fallen Remains』のゲーム作り作業、そして資産運用、『榊塾』の運営、最後に完全没入型MMORPG『エターナル』の開発…まぁ他にも色々とあるが、流石に詰め込み過ぎだ。」
主人格「だよねー、ただ漫画を描く作業がほとんどなくなったからかなりマシになったけど…細かい修正は飛んでくるんだけどね…」
思考4「主人格、忘れているようだが翠ちゃんへのプレゼントも急ぎだぞ」
主人格「やっべ…ま、まぁ!そっちの方はデザインも組み込む機能も決まってるからなんとかなるよ!絶対!」
思考5「作り上げた時計の価値を上げるために宝石商に注文したエメラルド、翡翠、ツァボライト、マントイドガーネットが届くのは翠ちゃんの誕生日の前日だがな」
主人格「……その日は徹夜するつもりだよ、あとは装飾をつけるだけにしておくからそこまでの作業はないと思うけど」
思考4「がんば」
主人格「…」
思考3「あぁそれと主人格に相談なんだが…」
主人格「え、何怖い…」
思考3「警戒をするな……『Fallen Remains』の難易度調整の件だ…声優さんのレコーディングは終わりゲームはほぼ完成したと言ってもいい、が…我々のスペックでテストプレイをしたところで難易度が高いのか低いのかが不明なのだ。」
主人格「前も言ってたみんなの性能が高すぎて一般向けじゃないっていうやつ?」
思考4「ほんとにやばい」
思考5「そうだな…」
思考3「かいつまんで説明するが…現時点で完成した『Fallen Remains』の難易度は我々にとっては超がつくほどeasyだ。ノーダメ、ノーデスは当たり前にこなせる。現時点で36万2789回程テストプレイをしているが全てのデータでその結果になった」
主人格「テストプレイ回数やばすぎてウケるんだが…君たちだけ加速世界で生きてる?………ノーダメ、ノーデス?あれ?て事は簡単すぎる?」
思考4「ばか」
思考2「そういうわけでもないのが面倒な所」
思考3「そうなのだ…主人格も一度プレイしただろ?その時はどうだった?」
主人格「え?まぁ簡単だったよ?ノーダメ、ノーデスは流石に無理だったけど基本的に初見でクリアできたし」
思考5「うぅむ…」
思考3「一応主人格に説明しておくが主人格も立派な人外だと思っておいた方がいい。特典知識に触れてはいないので人格の変容は起きていないが才能自体はしっかり持っている状態なのだ。それもバカみたいな数の才能をな」
思考4「そんな主人格でもノーデスが不可能だった…」
思考5「難易度高すぎるか?」
主人格「…あーーなるほど理解できたわ、これは悩む…」
思考2「βテストをしていない弊害がここで来るか…」
思考3「βテストというかαテストが必要な部分だがな…主人格が絶対許可を出さないんだ…発売前に情報を外に出すという行為を」
思考4「ばか」
主人格「俺はロマンに生きてるんで。」
思考4「じゃあ責任持って対処法考えろ阿呆」
主人格「おっけー!じゃあさ、思考3に聞きたいんだけど…今の時点で好きに使えるお金ってあったりする?」
思考3「ない…が5000万までなら許容範囲内だ。ギリギリなんとかなる」
主人格「じゃあそれ使おう」
思考4「詳しくし説明しろ」
主人格「要するにさ、宣伝を兼ねて配信者さんに配信でβテストしてくれませんか?って依頼だそうよ」
思考2「…それは主人格のロマン的にはありなのか?」
主人格「ギリセーフ」
思考5「基準がわからん…」
思考6「おもしろいねぇ…」
思考3「それがOKなら話は早い。早速オファーをかけるとしよう。」
主人格「あ、配信者さんの選定は俺がやっていい?」
思考5「よろず氏ではないのか?」
主人格「よろずさんは死にゲーしないタイプの人だから今回はナシ。いやぁ、最近ハマってる人たちがいるんだよね。u Tubeメインで配信してる男性Vtuberさんと、他の配信サイトメインで配信されてる人2人なんだけど、この人たちのコラボ配信めちゃくちゃ面白いんだよねぇ…俺ファンになっちゃった」
思考3「あぁ、あの方々か…」
思考5「了解した。オファーは出しておこう。ただ主人格、どのようにオファーするのだ?」
主人格「ん?1人1000万出すんで12時間で誰がどこまで進めるかのレースしません?的な感じ?」
思考4「ばか?」
思考3「主人格…12時間連続配信は今からオファーを出す配信者の方々ならば余裕でこなすことができるかもしれんが所謂案件配信でその時間を取るのは前代未聞だぞ?」
主人格「でもさ、それくらいしないとデータとれないじゃん」
思考2「そうかもしれないが他にも懸念点がある。難易度が高すぎて初めのボスすら突破出来ない可能性があるというバカみたいな注意点が」
主人格「え?それこそ簡単じゃない?リアルタイムで難易度変更すりゃいいだけだし」
思考4「本当に言っている事はバカなのに…」
思考2「私たちならば出来るな…」
思考5「事前にこう言った事をすると伝えておかねばならないが…出来るな…誠に遺憾ながら…」
思考6「あはははは」
思考3「まぁ変更するたびにデータを更新していただかないといけないが…ありだな…50回以上死んでも突破口が見えなかった場合変更するという制限を設けていれば視聴者側もわかりやすい」
主人格「でしょ?面白そうじゃない?」
思考5「とりあえずオファーしておく…ただ配信時間が12時間ということもあってかなり予定の調整に時間がかかるかもしれないが…」
主人格「まぁ1ヶ月くらいなら待てる」
思考6「1人1000万なら全力でスケジュール開けてくれると思うけど…」
主人格「確かに?あぁもしスケジュール調整可能なら1500万までなら出せるからなるべく早くして欲しいって伝えといて、まぁその辺りの交渉は思考5、よろしく」
思考4「コイツほんとに昨日400万越えの時計にビビってたやつとおんなじ奴か?」
思考3「やりたいことに出す金とプレゼントとしてもらう金は違うんだろう…おそらく…」
思考4「謎だ…」
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