第11話 クソバカ恋愛音痴野郎
「うーん、山だなぁ…」
「そりゃ山だよ、裕一くん、え?本当にここ買うの?」
ドーモ皆さんおはようございます。榊裕一君の体に憑依転生したおっさんです。私は今弁護士先生を連れてタクシーで兼ねてより目をつけていた山にいます。いやぁ…マイナスイオンがすっげぇや、あと虫、それと虫…あ、蛇だ…怖…
「…買います」
実際に山というものを見てちょと…というぁかなり本当にこれ買うのか…?と言う気持ちが強くなってきたが、うん…買おう…元々決めてたことだし…立地もこの山が1番良いんだよね…公道に繋ぐための道路工事も最低限でいいし思考達が集めた情報によると災害にも強い地形で場所なんだとさ…後送電線だとか変電所へのアクセスに関しても最高らしい…
ええい!!男は度胸!!!
「一応聞くけど…なんのために?」
「ーーーぜ、税金対策?」
「…流石に山一つ買う税金対策は聞いたことないかなぁ…」
ですよねー、うーんなんて説明しようかな…これから作るゲームのサーバールーム件工場にするつもりとかは言っても信じてくれないだろうし…いやぁほんとはさ、平坦な土地を買ってそこにサーバールームと工場を建てるつもりだったんだけど…都心近郊にそんな土地があるわけもなく、あったとしても土地代が凄いことになるので東京郊外の山を買うことになったのだ。
もうこの際山ぶち抜いて施設を作った方が良いだろってね。だってこの山一つで2億だよ?郊外じゃなく都心でこの規模の土地買ってみなよ…普通にやばいよ…まぁここから工事費として道路作って、地下施設建設とかを依頼したら…ははワロス…
と、今は資金問題を考えてる暇ねぇや、弁護士先生の質問に返事しないと
「えっと、僕の塾で働いてる子のいいリフレッシュ場所になればいいなぁと思って…キャンプ場の整備とかしてキャンプ場の経営するつもりです…」
嘘です。そんなことかけらもするつもりもないです。キャンプ場の経営ノウハウとか全く知らないです。というか確かキャンプ場って管理人を1人常駐させないといけないよな?
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思考3 「無人のキャンプ場もあるにはある」
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へー、そうなんだ。まぁしないけど。
ただ遊べるように周辺を整えるのはアリかな?とか言い訳している間に思ったりしました。
「絶対それだけじゃない気がするけど…まぁ詳しくは聞かないでおくよ、この数年間君を見てきたからね、何にも考えずに買うって言っているわけではないと思うから、じゃあ契約の準備だけしておくよ後見人としてね」
「はい、ありがとうございます!」
いい人でよかった!!いや別にちゃんと伝えてもいいんだけど…流石に中学生の分際で完全没入型のゲームを作るために買うんです!とか言っても100%止められるし、何より!この弁護士先生!サブカル系にまっっっっっったく興味がない!!今時のオタクなら絶対知っていると言われている完全没入型ゲームについても絶対知らないと確信できる。だって俺がゲームを出す時もだいぶ説明に苦労したからな。あの時は本当に大変だった…
というわけで弁護士先生よ、説明するのはもうちょい待ってくれ…
と、現場の確認はできたしさっさと帰りますかさっきから蚊に刺されてるせいで全身痒いもん
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「ただいまー」
「「「おかえりーー」」」
タクシーで帰宅し、自宅のドアを開けるとリフレッシュタイムとしてゲームをしていた子から元気のいいお帰りが帰ってくる。うーんあれだな…家に帰ると誰かがいるって素晴らしいな
「裕一くん!見て!全クリしたよ!次のゲームある?」
そう言って帰ってきたばかりの俺にクリア!と表示されたゲーム画面を見せてきた小学生4年生の女の子の頭を撫でながら榊裕一特製ゲームハードを受け取り新しいゲームを解放できるチケットをその子のアカウントに付与してあげる。
「はい、これでできるけど…勉強もがんばってね?」
この子うちの私塾に毎日って言っていいほど来てるんだよな…確か今のうちの塾内では最年少だった気がする。確か俺の三つか四つかな?それくらい年上の女の子の妹でその子の親御さんから「お願いだから入れてくれないかしら?この子ほんっっとうに勉強をしなくて…月謝は姉と合わせて1万払うから…」と、とても疲れた声で言われたので塾メンバーが100人を超えて新しい入塾者を締め切っていたなか入塾した子なのだ。
流石にあそこまで(ぶっちゃけると土下座)されたのでしょうがないかと一年前にこの子、宇井 瑠璃ちゃんの入塾を許可したんだけど…
この子ガチの天才なんだよなぁ…絶対勉強しなくてもやっていけただろっていうレベルの…例えば…そうだな…
「瑠璃ちゃん、今日はどんな勉強したの?」
「二次方程式!!!」
「…そっか!すごいね!」
な?やばいだろ?二次方程式ってたしか中学三年時にならうやつだぞ?それを小学4年生の子が習うってなんだよ…さらにやばいのが瑠璃ちゃんの天才具合に面白くなったのか思考6が英才教育を行なっている事だ。
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主人格「なぁ思考6、瑠璃ちゃんの今の英語レベルは?」
思考6「T○EIC735点レベル」
主人格「Oh…」
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ちょっと実験してみるか…
「Hey, Ruri, I’m thinking of buying a mountain for 200 million yen. If I actually buy it, will you come hang out?」
「No way! Seriously?! I’d definitely come! That sounds so much fun! And seriously, Yuuichi, you’re insanely rich!」
通じたし滅茶苦茶いい発音でちゃんと返事してきたよ…これでまだ小学4年生だぜ?やばいだろ?ちなみにだけど今話した内容を日本語に直すと…
「瑠璃ちゃん、俺これから山を一つ2億円で買うつもりなんだけど買ったら遊びにくる?」
「マジで!?絶対行く!!超楽しみ!というか裕一くんやっぱり超金持ちじゃん!」
である。ものすっごいギャル感満載で返事してきた。とこんな感じで瑠璃ちゃんのヤバさはわかってもらえたと思う。まぁ…もっとやばいのは…姉の方なんだけどね…
「あ、そろそろ帰る時間だ!じゃあね裕一君!約束守ってね!お姉ちゃんにも言っとくから!」
「ちょっと待って、言わないで?お願いだから…」
バレたらまずい…だってあの子は…
「…聞いてたわ瑠璃、ありがとね」
そう言って勉強用に味集中カウンターみたいな感じで区分けされた勉強スペースから1人の黒髪ロングで特徴的な髪留めをつけた超絶美少女がものすごい迫力で立ち上がりこちらに歩いてきた。
あ、居たのか…やっべ
「あ、お姉ちゃん!いたんだ!お仕事大丈夫なの?」
「えぇ、今日はお休みを貰ってたから勉強しにきたの、で裕一せんせ?何うちの超絶プリティな妹をナンパしてくれてるのかしら?」
は、背後に鬼が見える…
さてどうしたらいいだろうか…この、可愛すぎる女の子として子役デビューをしてからすぐに類稀なる演技力とそのルックスの良さで日本を席巻しフィーバーを巻き起こし、現在はというか今年からは仕事をセーブし読者モデルとして学業の合間に仕事をしている女子高生の宇井 翠、そして何より私生活では超絶爆やばシスコンのバカを落ち着かせるには
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思考2「無理」
思考3「確認くらいしておけ」
思考4「w」
思考5「…」
思考6「あらら」
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よし、思考たちは役にたたねぇな、くそわよ
さて、頑張って言い訳するか…ふふふ、数年前の俺と一緒にするなよ…私塾を開き、数多の子供達とコミュをしてコミュ力を鍛えてきたんだ。こんな言い訳くらい訳もないぜ!
「誤解なんだよ翠ちゃん」
「下の名前で呼ばないでくれる?」
「うっす」
「で?なに?塾メンバーをみんな誘うならまだしも瑠璃だけを誘った理由はなに?」
ふぇぇ怖いよぉ…なんでこんなに怖くなっちゃったのぉ…初めて会った時はあんなに素直でいい子だったのに…やはり芸能界か…業界の闇に染まってしまったのか…
「いやさ…あの…「早く答えてくれないかしら?」うっす…」
怖い!怖いよ!あの時の出会ったばかりの素直な翠ちゃんはどこに行ったの!?翠ちゃんが小学生の頃はよく「裕一せんせーかっこいい!!」とか「裕一せんせーの作ったゲーム面白い!」とか「裕一せんせ…一緒にお祭り行かない?」とか言ってくれたし翠ちゃんが中学生になった時はお祝いとしてゲーム機開発で余った小さなダイヤとかを付けたゲーム内アイテムと同じ形の髪留めを自作してプレゼントした時はあんなに喜んでくれたのに!というか今も付けてるじゃん!気に入ってくれてるんじゃないの!?
何が原因でこうなった!?と、取り敢えず今はいい訳だ!!回れ俺の口!!
「し、下見に来てほしくてさ…やっぱりうちの塾で1番俺と仲良い人って翠ちゃんじゃん!?だから本当は翠ちゃんを誘おうと思ってたんだけど!けどね!やっぱり翠ちゃん高校生になってから忙しいじゃん!?モデルさんで仕事もまだ慣れてないみたいだし!?だから今回は瑠璃ちゃんを誘ってみようかなって!!」
「…1番仲良い…そ、そう…ちょ、ちょっと私用事できた、から帰るね!?」
翠ちゃんはそう言って爆速で荷物を纏めて帰宅した。
「い、一体何が…」
「裕一くん…」
なんか瑠璃ちゃんからすっごい目見られてるんだけど!?なに!?なんなの!?おじさん若い子の考えてることわかんない!?
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思考2「…なるほど、いい学習になった」
思考3「人に対しての理解力は上がったがこの特定の部分は成長なしか…いや、主人格は自身の精神年齢的に無意識に避けている可能性もあるか…」
思考6「これ主人格に教えてあげないの?」
思考3「我々が察しているということは主人格も奥底では理解はしているはずだ。ただそれを自覚してはいけないと自身に枷を嵌めているんだろう。これまた無意識にな」
思考4「これだから恋愛弱者は…」
思考3「主人格からしたら年下の子それも未成年に恋愛的に好かれているなど逮捕される案件だからな」
思考5「それに加え前世で初めてできた彼女に浮気、それも7股されていたという過去から恋愛に対して臆病になっているんだろうな、しかも自身が7人目の男と知ってしまった時の絶望は凄かったと記憶している」
思考4「草」
思考6「そういえばみんなは主人格が恋愛するのは賛成なの?」
思考3「ん?あぁ、賛成だ。恋愛という行為は思考が別れた後の我らには知らぬ分野だからな、この塾を開き生徒たちの恋愛事情を無数に見てきたとはいえ…実際にする経験は良い経験になるに違いない」
思考2「その通り、これまで以上の物語を描けるようになる可能性がある」
思考4「まぁ当分は無理だろうけどね」
思考3「それは本当にそうだ」
思考5「すまない、現在SNSをチェックしていたのだが配信者のよろず氏から『恋色リフレイン!』を配信していいかの確認のDMが飛んできたのだが、了承してもいいか?」
思考3「勿論だ、かなりの宣伝効果が見込める。一応主人格にも伝えておいてやってくれ」
思考5「了解した」
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