【異世界編】うっかたはバケモノか?(11)
2時間後
「ヒトナナサンマル(17時30分)吉野君、2時間経ちましたよ。」
タイムキーパーの頴娃が千尋を起こす。
「あ、頴娃さん、ありがとうございます、起こして頂いて。
みんな今の状況報告お願い。川尻『つるぎ』現在位置は?」
「2時間前から12ノットで方位0-9-0へ東進中、現在グリッドF-2の北東の位置口之島と屋久島の間を抜けるコースです。
現在当機の位置、グリッドD-2、もちろんかくれんぼ続行中です。また」
川尻が報告を上げた。
「現在、高度50フィートを240 ノットで巡行中、燃料15%きっちり消費しました、
のこり20%、ダイエット成功です。」
副操縦士の喜入が報告をいれる。
「『つるぎ』補足状況は?谷山さん?」
他のクルーチームからレンタルしてい音響員の谷山に質問を行う。
「2時間順調だよ、一度もロストしていないよ、吉野君、いや機長」
「谷山さんありがとうございます。では、みんなラストダイブの準備をしようか、二時間も放置したからね。そろそろ向こう、こっちのこと考えすぎてる頃よ。
みんな配置について。
枕崎さん操縦ありがとうございます、代わります、あとは特訓通りに…、お願いします。」
千尋は自分の寝ていた、毛布を床に敷いてから操縦席に座り、枕崎から操縦席を引き継いだ。
「さてと…、波高2m変わらず…かあ、中名準備して、計画変更、対潜爆弾投棄、場所 グリットE-5諏訪之瀬島の南、もちろん信管不活性、300キログラムのダイエット、ここなら海ポチャしても『つるぎ』の連中にバレないでしょ
谷山さんどう思う?」
「波高2mでノイズ多いし、『つるぎ』から島影の諏訪之瀬島の南だと、だいたい40海里だよ、百パーセント バレないよ、機長」
音響員コンソール席で、コンソールとにらめっこしながら『つるぎ』の音を追跡している
谷山が返答する。
「谷山さん、ありがとうございます。坂之上も同じ意見?」
隣のコンソールで海底地形データを照合していた坂之上も、ニヤリと笑って振り返る。
「ええ。なんなら信管生かしてドカンと爆発させても、ワンチャンあいつらにはバレないかもしれませんよ、機長」
「おいおい、坂之上君」
谷山が呆れたように苦笑いをこぼす。
「諏訪之瀬島は今も生きてる活火山です。水中爆発の衝撃波が島を回り込んで微かに届いたとしても、
『つるぎ』のソナーマンは
『ああ、今日も諏訪之瀬が元気に噴火(地鳴り)してるな』
くらいにしか思いませんって。……まあ、わざわざ火薬使ってヒヤヒヤする理由もありませんけどね」
「ありがとう、了解、武器投棄で減点だけども、最後まで抱えても仕方ないし、ポイ捨てするよ。」
*
20分後 17時55分
「グリットE-5 諏訪之瀬島の南、対潜爆弾投棄予定地点へ到着、中名、投棄よろしく!」
「ボムベイ解放、投棄、今! 着水まで20秒 300キログラムのダイエット成功です。」
「了解、さてもうすぐ日没ね、ラストダイブの時間だ、配置について、床冷たいから、みんなも毛布敷いて」




