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御触れ

 御触おふれが出た。


『今後ロゼに婚約の打診や交際をほのめかしたものには罰金とする』


「なんかすごいことになったな」

キシが御触れを見ている。

「なにがだ?静かになる。ふふ」

また、笑っている。

「よくこの状況で笑えるな?おまえ村八分だぞ」

この国にもそんな言葉があるのか。以外だな。

「え?そうなのか?この街の人間は無実の人間を村八分するのか?」



 相手にされなかった女たちや女を取られたと言っている男ども、モテて気に入らないと言う連中などの身内関係者の飲食店や雑貨屋などに、協力をしてもらい入店拒否や講習のボイコットをするつもりでいるらしい。

 しかし、講習のボイコットはピストル弾の取得や合否を貰えなくて困るのは本人だし、入店拒否もそんなに買い物を必要としてないロゼには特に響かない。好きにすればいい。


と言ってもごく一部の人たちだけが言っているだけだ。街ではロゼが教えてくれたピストル弾が使いやすいととても好評だ。もちろん、街中で使う訳ではないが自分の身を守る為にとても有効のようだ。罪深いことをすれば精霊が去ると、されても100%安全ではない。

そんなこともあり、騒いでいる奴らこそ周囲から相手にされなくなっている。

 しかし、それで終わらせないのが人間である。



 ある日、講習が終了し雪が積もっている道を歩いて帰宅途中にロゼは捕獲された。後ろから網が投げられ大きな男が覆いかぶさって来たのだ。腕を取られ麻の大きな袋に入れられ拉致られたのである。しかし、行先はロゼのアパート。アパートの風呂場に連れ込まれると麻袋から出された。そして、水を掛けられ、服に手を掛けられロゼの服を脱がせようとしてきた。

 どうやら汚い身体を無理やり洗ってやろうとしているらしい。一人の大柄男がロゼの腕を取り、他に数人の男どもがゲラゲラとバカ笑いをしながらロゼの頭に水を掛け整髪料をぶっ掛けようとしていた。


 水のすべてはロゼの味方である。怒りが静かに爆発をしようとしていることなど男どもは知らない。男どもがバカ笑いをしている中、用意された水のすべてがピシピシと音を立て、先の鋭い氷に変わる。

ゆっくりと鋭く尖った氷が男どもに狙いを定める。笑っている男どもの一人がそれに気づいたが、もう遅い。鋭く尖った氷は男ども目掛けて勢いよく発射した。



 ロゼは、右手を前に出し男どもを睨んでいる。はたから見ればロゼが水を操って男どもに攻撃を仕掛けていると見えるだろう。


 しかしロゼは、待てをしている。攻撃をするなと言っているのだ。それは精霊たちにだ。怒りを爆発しているのは精霊たちだった。


 氷は男たちの目の前で寸止めにしている。危なかった。ちょっとでも遅れたら串刺しだ。


「動くな」


 ロゼは動かないように男どもに言うと、ロゼに手を掛けている輩、バカ笑いをしていた全員の両手首を引っ付けて氷付けにした。

 一瞬の出来事に男たちは固まっている。もう誰もは笑ってはいない。ロゼはゆっくり立ち上り、笑っていた男どもの方へ歩いて行った。

 襲ってきた奴らは、ロゼに色々クレームを言ってきた連中や女に頼まれた者たちだった。風呂場の外ではアパートの住人がいる。一緒になってバカ笑いをしていた。その中にセドやキシ、ニール、他にも仲良くしていた奴ら数人いた。


 ロゼは悲しくなった。

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