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ドキドキモーニング!

「姫君、先に召し上がってはいかがてすか?」



「いいえ、お待ちしますわ。」



魔王を待って5分が経過した。

これは姫君が座ってからの時間だ。

食堂に入ってからは20分以上はたっている。

けっこう時間がたっているが、何故かと言えば食堂の装飾品や働く者達に興味を持たれ声をかけたり尋ねたりなさっていたからだ。


ちなみにその間、つまずいた拍子に割れない花瓶に後頭部を打ち付け、復活の呪文が唱えられる事態となった。

本当、姫様のうっかりは神がかってる。

チェルシー殿が防ごうと思っても防ぎきれないと言っていた意味が少し分かった。

割れない花瓶の強度はヤバイ。


昨日の晩餐会では死ななかったのでちょっと油断していたかもしれない。

気を引き締めなければ。

しかし、魔王め遅い。

宰相も何をやっているんだ。珍しい。

へたれで遅いなんて最悪じゃないか魔王。

あれだけお膳立てされといて、ちょっとロリ寄りだが可愛い姫君といい感じにもなれないなんて、へたれというかもしやE…



「天誅!!!!!」


「!!!!!」



刺すような殺気に咄嗟に身を翻すと、先程まで私がいた場所に転移魔術で移動してきた魔王の踵落としが落ちる。

間一髪。

危ない危ない。

床がえぐれている。



「魔王様。

姫君がお待ちです。」



何事もないように言うと、青筋浮かべて魔王が噛みついてくる。



「てめぇ、俺を売りやがって!!!!!!」


「そんな、私は(一部を強調して)本当のことを言ったまでですよ?」


「含みを感じるぞ!!!!!!

目を見て話せよ!」



明後日の方を見てお答えする。

ギギギィっと食堂の扉があいだ。

そこには宰相が居た。

口許に笑みを浮かべている。

あの笑みはヤバイ。

やんちゃしてた頃の魔王ですら謝った事のある教育的指導の前に浮かべていたものだ。



「おはようございます、姫君。

魔王様に政務のことで話をしておりまして到着が遅れまして申し訳ありません。」


「おはようございます。

お仕事ならしかたありませんわ。

お気になさらず。」


「そう言っていただけるなんて…、感謝いたします。

そして申し訳ありませんが朝食後また魔王様をお借りします。」



さっきまできゃんきゃん吠えていた魔王が静かになった。

顔色は真っ白だ。



やれやれ、だ。

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