第154話 星降る大平原と、幻の騎獣と流浪の民
第154話 星降る大平原と、幻の騎獣と流浪の民
辺境の街アシュタルの東、小高い丘に広がる特級クラン『絆紋亭』の拠点であり、『絆紋公国』の中心地であるこの場所は、世界が真の平和と調和に向けて確かな歩みを進める中、今日もまた、この星のどの場所よりも優しく、奇跡のような温もりに満ちた朝を迎えていた。
庭の中央にそびえ立つ巨大な精霊樹は、深淵の虚無や旧魔王城の怨念を完全に浄化した極上の光をたっぷりと吸収し、もはや一つの大森林と見紛うほどの神聖なる大樹へと成長を遂げている。その豊かに茂ったエメラルドグリーンの枝葉が朝の心地よい風に揺れるたび、チリン、チリンと微かな鈴の音のような魔力の波紋が広がり、拠点全体を極上の癒やしのオーラで包み込んでいた。
「ウォンッ!」
「キュイッ!」
「きゅるるーっ!」
澄み切った青空の下、縁側で朝の空気を胸いっぱいに吸い込んでいる俺の足元へ、一番最初に俺の固有スキルである『絆紋』を受け入れ、共に歩み始めた最古参の相棒たち――銀色のウルフ『フェル』、純白のポーションラビット『ピコ』、そして空色小竜の『ソラ』が競い合うように飛び込んできた。彼らはどれほど仲間が増えようとも、俺にとって最も特別で、最も信頼する家族である。
彼らの後に続くように、水豹のリン、幻宝石獣のキラ、白銀の幼熊ブラン、空間転移を操る銀狐のギン、鋼棘の鎧獣マル、疾風の隼ゲイル、影猫のシャロ、水妖の獺ミロ、風精のリスのルル、土精の土竜ドロ、星翼の梟ステラ、幻影の蝶ファル、雲羊のモフ、木精の栗鼠コノ、鎌鼬のタマ、鋼殻の戦亀カメ、雷雲の幼鳥ライたちが一斉に集まってくる。
さらに、これまでの救済活動や世界各地の開拓、空海陸の冒険、そして先日の機械都市で仲間になった無数の魔物たち――晶雪の霊狐フブキ、白銀の守護熊ヒョウガ、月氷の白梟マシロ、清冬の妖精リッカ、星砂の霊狐ミラ、緑洲の霊亀スナ、天光の聖隼ソル、水鏡の妖精ガラ、鋼玉の霊熊ルビ、紫電の霊鷹アメ、翠玉の霊蛇エメ、琥珀の機蜘蛛アン、蒼波の霊竜ソウ、命瑚の霊亀サンゴ、癒光の聖月ユア、水鏡の妖精ミナ、天翔の霊鷲テン、春風の鎌鼬ハル、雲海の霊蛇クモ、風雅の妖精フウ、黄金の聖獅子キン、宝玉の霊蛇タマ、白銀の聖鷹ギン、水銀の妖精メタリたちも、すっかり拠点に馴染み、わらわらと俺の周囲に集まり、種族や属性の壁を越えて心地よさそうに喉を鳴らしている。
「おはよう、みんな。今日も元気いっぱいだな。キン、朝からあまり眩しい光を放つと皆が目を覚ましすぎるぞ。メタリも、ソラと一緒に空を飛ぶのはいいが、朝露と混ざって変な錬金反応を起こさないようにな」
俺が彼らの頭を順番に優しく撫でると、魔物たちは心底嬉しそうに目を細め、尻尾を振って応えた。庭の奥では、漆黒の竜ノヴァや紅蓮の火蜥蜴ガエン、鋼角の犀ザイン、岩砕の巨獣ダグといった大型組も、朝の日差しを浴びて気持ちよさそうに背伸びをしている。圧倒的な力を持つ彼らがこうして穏やかにまどろむ風景こそが、俺たちが守り抜くべき真の平和の象徴だった。
「レイン様、朝食の準備が整いましたよ!」
厨房から、見習い魔導士のエリスと元宮廷料理人のセシルが、賑やかな声を上げた。
ダイニングルームの巨大なテーブルには、特製の魔力小麦で作った『焼きたてのバタークロワッサン』に、農学者セリーヌが育てた新鮮な根菜をふんだんに使った『熱々のミネストローネ』、そして砂漠の巫女ナディアが持参した特製スパイスで味付けされた『極上オーク肉の厚切りベーコン』が並べられている。
「ガハハ! 今日も飯が美味いねぇ! 天才錬金術師の嬢ちゃんもすっかりうちの工房に馴染んで、毎日爆発音を響かせてるし、アタシらの陣営もますます賑やかになってきたじゃないか!」
女戦士のアイラが、厚切りベーコンを豪快に頬張りながら大笑いする。
「ええ。リリーの錬金術とクラウスの魔導機関、そしてシドの飛空艇技術が融合し、公国の科学力はもはや他国の数世紀先を行っておりますわ。ですが、技術が発展すればするほど、まだ見ぬ大地の歪みが浮き彫りになるのもまた事実。私たちは常に備えを怠るわけにはいきません」
少女魔導士のルウも、優雅にミネストローネを飲みながら、冷徹な分析の中に確かな警戒心を滲ませて微笑んだ。
「その通りです。どのような脅威が待ち受けていようと、我が神速の剣で切り拓いてみせましょう。魔物たちとの絆が深まるほど、私の剣もまた鋭さを増していくのですから」
剣聖シルヴィアが静かに紅茶のカップを置いた。
朝食を終えた俺たちが執務室へ向かうと、そこには首席文官のエレナと特級密偵のシオンに加え、星詠みの踊り子ライラが、青ざめた表情で巨大な大陸地図の中央平原――『星降る大平原』と呼ばれる広大な領域を指し示していた。
「レイン様、おはようございます。本日はライラ殿の星詠みの観測と、私の隠密部隊からの報告が一致した、深刻な緊急事態についてご相談があります」
エレナが深く一礼し、緊迫した声で報告を始める。
「大陸の中央に広がる『星降る大平原』……ここは古くから遊牧民たちが幻の騎獣と共に駆け抜ける自由の土地でした。しかし数日前から、地脈を流れる魔力が突如として乱れ、平原に生息する幻獣の群れが大規模な暴走――スタンピードを引き起こしているのです」
「地脈の乱れによるスタンピードか……。魔王の瘴気が消え、浄化の光が行き渡ったことによる環境の急激な変化が、またしても魔物たちを苦しめているんだな」
俺が推測を口にすると、ライラが震える声で報告を引き継いだ。
「はい……。星の巡りによれば、平原の地下深くに眠っていた『星空の魔力溜まり』が、浄化の余波で一気に溢れ出してしまったようです。その影響で、平原を移動していた『風走の民』と呼ばれる遊牧民の集落が、暴走した幻獣の群れに完全に包囲されています。彼らの族長が必死に結界を張って耐えていますが、このままでは数時間以内に集落ごと踏み潰されてしまいます!」
「頭を上げてくれ、ライラ。危険な平原で孤立している人々を、俺たちが見過ごすわけがないだろう」
俺が優しく彼女の肩に手を置くと、教官陣も力強く頷いた。
「ガハハ! 大平原の暴走だろうがなんだろうが、アタシの斧で群れごと真っ二つに割ってやるよ!」
「暴走した魔力には極限の制圧を。私の魔法で、平原の乱れごと焼き尽くし、そして凍てつかせて差し上げますわ」
「いかなる数の暴力であろうと、我が剣の太刀筋が揺らぐことはありません。一刀両断にしてみせましょう」
「よし。フェル、ピコ、ソラ、いつものように一緒に行くぞ。過酷な大平原での戦闘だ。空間転移のギン、星降る大平原の集落のど真ん中まで一気に跳躍してくれ!」
「ウォォォンッ!」「キュイッ!」「きゅるるーっ!」
俺たちは万全の準備を整え、銀狐ギンの空間転移魔法によって、見渡す限りの緑が広がり、地鳴りのような轟音が響き渡る『星降る大平原』へと一気に跳躍した。
空間跳躍を終え、俺たちが降り立ったのは、猛烈な砂埃と蹄の音が支配する大平原の中心、無数のテントが円形に配置された遊牧民の集落の防衛線だった。
周囲は文字通り四方八方から押し寄せる魔物の群れによって包囲され、集落を覆う半透明の防風結界は、次々と衝突してくる幻獣たちの質量によって今にも砕け散りそうになっていた。
その結界の最前線で、風を纏うような軽装の鎧を身につけ、身の丈ほどの巨大な双刃の薙刀を振るって必死に群れを押し留めている一人の女性戦士の姿があった。
彼女の名前は『ファラ』。風走の民を束ねる若き族長であり、幻獣と心を通わせる天性の才能を持つ、誇り高き流浪の戦士だった。
「くそっ……! あの子たち、完全に理性を失っている! お願い、止まって! 私たちを……大地を踏み荒らさないで!」
ファラが血を吐くような叫びを上げながら薙刀を振るい、結界の破れ目から飛び込んでくる魔獣を峰打ちで弾き飛ばす。彼女は決して魔物たちを殺そうとはせず、なんとか正気に戻そうと魔力を注ぎ続けていた。しかし、平原の彼方から無限に湧き出してくるスタンピードの規模に対し、彼女の体力と魔力はすでに限界を超えていた。
「ブルルルルルッ!」
全身が青白い星の光を放つ強靭な筋肉で覆われた巨大な一角馬――『星角のペガサス(スターホーン・ペガサス)』が、群れの先頭に立って巨大な蹄を振り下ろし、ついにファラの結界を完全に粉砕した。
結界が砕け散り、そこから無数の『風鬣の獅子』や『地砕の犀』が、集落の中へと雪崩れ込んでくる。
「しまった……!」
ファラが魔力切れで膝をつき、絶望の瞳で迫り来る星角のペガサスの蹄を見上げた、その瞬間だった。
「よく一人で民と魔物を守り抜こうとしたな。あとは俺たちに任せろ!」
地鳴りを切り裂いて、俺の声が大平原に響き渡った。
「フェル、ピコ、ソラ! ファラに群がる幻獣どもを散らせ! ただし、殺すなよ!」
「ウォォォンッ!!」「キュイッ!!」「きゅるるーっ!!」
フェルの天雷が平原に轟き、星角のペガサスの足元を的確に痺れさせて動きを止める。ピコの浄化の蹴りが炸裂し、集落に飛び込んできた風鬣の獅子たちの腹部を優しく、しかし強烈に蹴り飛ばして気絶させる。ソラの神聖なブレスが、周囲に蔓延する星の魔力溜まりの暴走を中和し、ファラの周囲の空気を清浄なものに変えた。
「な、なに……!? あなたたちは……?」
膝をついたファラが、驚愕に目を瞬かせる。
「アイラ、ルウ、シルヴィア! 群れの中心まで道をこじ開けるぞ! 絶対に致命傷は与えるな!」
「ガハハ! 峰打ちなら任せな!『極大旋風・星砕き(手加減版)』!!」
アイラの戦斧が巻き起こす竜巻が、暴走する幻獣の群れをまとめて空高く巻き上げ、ふんわりと平原の彼方へ着地させる。
「群れを分断しますわ。『氷雪の城壁』!!」
ルウの杖から放たれた極限の冷気が、群れの進行ルートに巨大な氷の壁を生成し、スタンピードの勢いを物理的に削いでいく。
「我が剣の前に、力任せの突進など意味を成しません。『神速・絶空の剣・峰打ち』!!」
シルヴィアの神速の剣閃が、突進してくる地砕の犀たちの足の関節を的確に叩き、次々と転倒させて無力化していった。
圧倒的な、しかし誰も傷つけない蹂躙劇に、ファラが呆然と口を開ける。
「怪我はないか? 俺はアシュタルのレイン。ライラたちから連絡を受けてやってきた」
俺が草地に降り立ち、ファラに手を差し伸べる。
「絆紋公王様……!? わざわざ、一国の王がこんな平原のど真ん中まで……! 私は『ファラ』。風走の民の族長です。助けていただき、本当にありがとうございます! でも、あの子たちは……」
ファラが慌てて頭を下げ、薙刀を杖代わりにして立ち上がりながら、暴走する群れの中心を悲痛な目で見つめた。
「ああ、分かっている。あいつらは、地下から溢れ出した星の魔力に当てられて苦しんでいるだけだ。俺たちが元凶を断ち、全てを元通りにする」
俺の言葉に、ファラは涙を浮かべながら力強く頷いた。
俺はフェルの背に飛び乗り、暴走する群れの最も密集した中心――星空の魔力溜まりが噴出している亀裂へと向かって一直線に駆け出した。
群れの中心には、莫大な星の魔力と暴走した力がドクドクと脈打つように溢れ出し、平原全体に狂ったスタンピードを引き起こしている巨大な魔力の渦があった。
そして、その渦の周囲で、最も強い魔力に当てられ、完全に自我を失って暴れ狂っている三匹の強力な幻獣たちが立ち塞がっていた。
一匹は、先ほど結界を破った群れのリーダー、全身が青白い星の光を放つ――『星角のペガサス』。
一匹は、風を纏い、黄金の鬣を振り乱す巨大な獅子――『風鬣の獅子』の長。
最後の一匹は、大地を揺るがすほどの質量と、星屑のような硬い装甲を持つ――『地砕の犀』の長。
「グルォォォォォォッ!!」
痛みに狂った星角のペガサスが、額の角から極太の星光のレーザーを放ちながら、俺に向かって突進してくる。
「フェル、ピコ、ソラ! 俺の道を作れ!」
「ウォォォンッ!」「キュイッ!」「きゅるるーっ!」
相棒たちの完璧な援護を受け、俺は吹き荒れる星の魔力の壁を突き抜け、暴走する『星空の魔力溜まり』の目前へと跳躍した。
「これ以上、平原の命を苦しめるな。俺が全て、調和させてやる!」
ズバァァァァァァァァァァァンッ!!!!
右手の甲の『絆紋』を限界まで輝かせ、両手を魔力の渦に押し当てる。
翠色の極限浄化の光が、魔力の渦から星降る大平原全体を眩いばかりに照らし出した。
暴走していた鋭く刺々しい古代の星の魔力が、光の波紋によって一瞬にして洗い流され、徐々に穏やかで美しい、自然な大地と星の魔力へと還元されていく。
平原を支配していた地鳴りと砂埃はピタリと止み、狂い走っていた幻獣たちは憑き物が落ちたようにその場に立ち止まった。
そして、その圧倒的な浄化の光は、最も深く魔力に当てられていた三匹の幻獣の長たちをも優しく包み込んだ。
彼らの体を覆っていた歪な魔力が溶け落ち、本来の美しく神聖な姿へと戻っていく。
星角のペガサスは、夜空の星々をそのまま切り取ったような、美しく透き通る青い馬体を持つ『星天の天馬』へと変化した。
風鬣の獅子は、心地よい春風を纏う気高き『翠風の聖獅子』へと生まれ変わった。
地砕の犀は、大地に豊かな実りをもたらす温かな『豊穣の霊犀』として蘇った。
(……あたたかい。痛みが、消えた……。狂っていたマナが、穏やかになった……。お前が、私たちを救ってくれたのか?)
星天の天馬から、静かな夜空のような、穏やかで澄み切った思念が伝わってくる。
「ああ。俺はレイン。お前たち、群れを守るために一番強い魔力を被ってくれたんだな。偉かったぞ」
俺が微笑みながら天馬の美しい鬣を撫でると、彼は嬉しそうに身をすり寄せ、俺の胸に顔をうずめてきた。翠風の聖獅子もふんわりと歩み寄って俺の足元に丸くなり、豊穣の霊犀は俺の背中に優しく鼻先を押し当ててきた。
「ウォンッ♪」「キュイッ♪」「きゅるるーっ♪」
フェルやピコたちも近寄り、新しい仲間を優しく迎え入れる。
「もしよかったら、俺たちの家族にならないか? うちには、お前たちのように優しくて、一緒に大平原を駆け回ってくれる仲間がたくさんいる。お前たちの力があれば、もっとたくさんの命を救うことができるはずだ」
俺の誘いに、三匹の幻獣は嬉しそうに大きく頷いた。
「よし。天馬のお前は『ホシ』だ。聖獅子は『カゼ』。霊犀は『ツチ』だ。今日からよろしくな、みんな!」
「ヒヒィィーンッ♪」
「ガァァッ♪」
「ブモォォッ♪」
新たなる家族、ホシ、カゼ、ツチを迎え入れた俺は、息を呑んで立ち尽くしている流浪の戦士、ファラに向き直った。
「ファラ。君の幻獣と心を通わせる技術、そして民と魔物を守ろうとする強い意志は、これからの世界に絶対に必要なものだ」
俺は手を差し出し、真っ直ぐに彼女の目を見つめた。
「……どうだろう、アシュタルへ来て、俺たちの仲間にならないか? うちには、農学者のセリーヌや自然調和のセリアがいる。君には、『公国直属・魔物共生および広域平原管理部』の責任者として、その才能を存分に振るって、この世界中の魔物たちとの絆を深めてほしい」
俺の誘いに、ファラは信じられないほどの喜びに満ちた笑顔を浮かべ、薙刀を大地に突き立てながら、深く頭を下げた。
「はいっ……! 私と風走の民の力が公国の役に立つなら、喜んでこの身を捧げます! レイン様と共に、世界中の魔物たちが安心して暮らせる場所を創り上げてみせます!」
こうして、幻獣と心を通わせる若き族長ファラが、新たなる人間の仲間として陣営に加わったのである。
その夜。
星降る大平原の集落では、魔力溜まりの完全浄化と、ファラたちの公国への合流を祝う、盛大な野外の宴が開かれていた。
風走の民が持ち寄った新鮮な肉や乳製品が振る舞われ、アイラやルウたちも上機嫌で酒杯を交わし、満天の星空の下で踊りの輪が広がっている。
ファラはさっそく、ライラやセリアと共に、星の魔力と大地のマナの調和について熱心に語り合い、記録の妖精メモや記憶の水晶亀カメオたちも興味津々で記録を取っている。
魔物たちも、新しく加わった星天の天馬ホシがシリウスと一緒に夜空を駆け回り、翠風の聖獅子カゼがフェルとじゃれ合い、豊穣の霊犀ツチが岩砕の巨獣ダグと並んで草を食み、大平原の夜風を存分に楽しんでいた。
「ガハハ! 何もない平原のど真ん中でも、アタシらの熱気があればいつでも大宴会だね! これでまた一つ、世界が平和に近づいたよ!」
アイラが樽ジョッキで馬乳酒を煽りながら大笑いする。
「ええ。ファラの魔物と共生する才能は素晴らしいものですわ。自然のままに生き、魔物と心を通わせる彼女の技術は、絆紋公国の理念そのものです」
ルウが優しく微笑み、シルヴィアも深く頷いた。
「ウォンッ!」「キュイッ!」「きゅるるーっ!」
フェル、ピコ、ソラが俺の膝の上に飛び乗り、顔をすり寄せてくる。
彼らの温もりを感じながら、俺は満天の星空と、笑顔に溢れる家族たちを見渡した。
世界に広がりゆく魔力変動の余波も、突発的なスタンピードの恐怖も。
全ての人と魔物が笑って暮らせる世界を築き上げるためならば、何度でもその壁を越えてみせる。
若き流浪の戦士と、新たなる平原の幻獣たち。
絆紋公王レインと仲間たちの果てしなき救済と開拓の旅は、明日もまた、この星をどこまでも温かく、そして優しく照らし続けるのであった。
ここまでお読みいただきありがとうございます!少しでも面白いと感じたら、画面下から【ブックマーク】と【☆☆☆☆☆】の評価をいただけると、執筆の大きなモチベーションになります!尚、現在新作もよろしく(*´∀`)ノ
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